SCP-3910
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アイテム番号: SCP-3910

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-3910はサイト-16の施錠された収容ロッカーに保管します。ウィリアムズ博士から許可を得ていない限り、収容下からSCP-3910を取り出すことは認められません。

説明: SCP-3910は9本の色チョークが入った箱です。箱の外装は橙色であること以外にマークや同定可能な特徴は存在しません。SCP-3910の中には9本のチョークの他に、9色のシンボルが記載された1枚の紙も同梱されています。各シンボルはSCP-3910内から発見されたチョークの色に対応していると思われます。

チョークの色はそれぞれ黒、ピンク、茶、黄、赤、紫、橙、緑、青です。チョークは継続して使用・試験してもなお一定の大きさを保っています。SCP-3910の主となる異常性は、紙に記載されたシンボルを適切な色のチョークで任意の表面に描画した際に発現します。

シンボルを完成させると、そのシンボルを描画した表面に形状や大きさの異なるドアが出現します。ドアの先はポケットディメンションだと推測される空間に通じており、その内部は描かれたシンボルに応じて変化します1。実験により、ポケットディメンション内における事象の中にはカメラに記録されないものも存在することが示されています。そのため、実験はDクラス職員を利用して実施されました。詳細については以下の表を参照してください。

チョークの色 出現するドアの説明 ポケットディメンションの説明
ガラス製のスライド式自動ドアが実験室の壁に出現した。ドアの先の視界は白く濃い霧で遮られていた。 進入した被験者は車両管理局に類似した建物の中に出たが、そこに人は存在しなかった。建物内部の開いたドアは同一の部屋の "複製" に通じていた。約5 km移動したが、建物のレイアウトには何の変化もなく、その後探査は終了した。
ピンク 赤い納屋のドアが実験室の壁に出現した。 詳細については探査ログ3910-2を参照。
不明な樹皮でできた木製のドアが研究室の壁に出現した。 被験者は沼地に出た。内部は様々な状態の水が絶えず降り続ける天候となっていた。雨や雪、雹が同時に降っていたのが記録された。この空間で発見された特筆すべき物体は、腐敗した家畜ブタ (Sus domesticus) の死体のみであった。約3 km移動した後で探査は終了した。
銀行の金庫のドアに似た金属製の大きなドアが実験室の壁に出現した。 被験者はインディアナポリス・モーター・スピードウェイの正確な複製に出た。トラック上では2台の車が正対して駆動していたと報告された。これらの車はのちにブガッティ・ヴェイロンとフォルクスワーゲン・ビートルであることが確認された。2台の車は約30秒ごとに衝突し、重度の物理的損傷を負っていた。双方の車はその後反対側を向き、見たところトラックを逆走する過程で損傷が回復し、向かい側でまた衝突していた。このパターンが恒久的に繰り返されていた。█時間の観察の後、実験は終了した。
地下鉄車両のドアが実験室の壁に出現した。 詳細については探査ログ3910-05を参照。
探査ログ3910-05で発見された石棺と外見が類似したドア。 進入した被験者は暗く狭い空間に出た。この空間は石棺の一つの内部だと推定されている。帰り道が閉ざされたように見受けられると、被験者は苦悩を示した。蓋が開いていくにつれて被験者の苦悩は増していき、[データ削除済]。被験者の装備品や遺体を回収する試みは行われていない。
木製のドアが実験室の壁に出現した。 被験者は温帯林と思われる場所に建てられた丸太小屋の中に出た。被験者は小屋を出て森林を探索するよう指示を受け、それに従った。録音機器は水が勢い良く流れる音を拾い上げた。被験者が音の発生源へと接近する途中で、右方の木々で何かしらの動きが記録された。被験者はその直後から命令に背くようになり、小屋に引き返してサイト-16へ戻った。被験者は独房に送り返されている。
正面に "従業員専用" のサインが貼られた標準的な金属扉。 被験者は寂れたように見えるショッピングモールに出た。店は全て閉まっているように見え、中の様子は遮られていた。店の例として、もっぱら爬虫類のみを扱っていると思しきペットショップ2、下水道システム、アメリカ疾病予防管理センターの正確な複製が挙げられる。
壁の一部が2x1 mの長方形の氷に変換された。氷を押すと、ドアと同じ要領で開いた。 探査ログ3910-09を参照。
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