SCP-3923
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収容下にあるSCP-3923個体。

アイテム番号: SCP-3923

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、既知のSCP-3923個体は全てサイト-55の植物収容センターに保管されています。 SCP-3923個体に携わる職員は、ノンリブリーザーマスクと個人用酸素ボンベを装着する必要があります。剪定は訓練を受けた職員のみが行うものとします。各個体への水やりは週に1回までとします。

財団ウェブクローラーは、SCP-3923の影響を受けたことによる振る舞いと話し方への言及について、大手企業の社内メールシステムを監視します。

説明: SCP-3923はFicus lyrata (カシワバゴムノキ) と視覚的にも遺伝的にも同一です。高さや色は様々ですが、基本的には高さ1.5 mで薄緑色です。これまでのところ、回収されたSCP-3923個体は全て、数百万ドル規模の企業にある重役用会議室や、ビジネス会議室、上位社員の個人用オフィスで発見されています。

光合成で酸素を放出する代わりに、SCP-3923は人間の認知機能に影響する、これまで未知であったガスを生成します。肉体活動に害はありませんが、ガスを吸入した人物は話し方と行動に異常をきたします。この行動の例には、自分がプレゼンテーションをしていると思い込む、不特定の製品を売り込む、存在しない名刺を交換しようとするなどが挙げられます。 2人以上が影響を受けた場合、被影響者は認識している製品について体裁上のプレゼンテーションを交代で行い、拍手を送り合います。SCP-3923の被影響者の集会は数時間続き、大抵は外部から妨害があった場合や、生理的欲求が生じた場合にのみ終結します。

SCP-3923の効果は影響範囲を離れてから5〜10分で薄れます。回復した被影響者は混乱を示し、影響を受けていた時の記憶をほとんど有していません。これは特に、SCP-3923の影響下にあった際、会社やそれに類似した場所にいなかった人物に顕著です。長期にわたって曝された場合、フォーチュン500に名を連ねる企業である█████のCEO、ウィリアム・ヘイダーに見られるように、SCP-3923の効果はほぼ永久的に継続する可能性があります。

補遺1: APP (株) 提携者の拘束
テキサス州オースティンで開催された2019年オースティン中小企業博覧会 (Austin Small Business Expo、ASBE) にて、マシュー・サンダースが拘束されました。サンダースは博覧会にて、アベラール・プロフェッショナル・プロダクツ株式会社1の代理人として、SCP-3923、SCP-3709SCP-3803SCP-4988、その他これまで知られていなかったAPP社製品を含む製品を展示していたことが判明しました。SCP-3923に関する販促資料は、当オブジェクトが「従業員を勝ち組セールスマンの頭脳に!」する他、「ミーティングの生産性と役員室の美意識を300%向上!」させることを保障する旨を謳っていました。

サンダースは質問に対し、自分は第三者である人材派遣会社に実演販売員として雇われていただけで、APP社のことは提供された販促資料を除いては何も知らないと主張しました。現在、サンダースの拘束時に押収した販促資料は全て、サイト-55の低リスクアイテム保管庫に保管されています。資料の中には、ASBEに出席していた会社のうち、サンダースに連絡先を残した何社かの各代表者のリストもありました。SCP-3923を始めとするAPP社製品を捜索、収容するべく、財団のフィールドエージェントが現在20社以上の会社に監守員として潜入しています。

サンダースはのちに、クラスB記憶処理を施された上で財団の拘束下から解放されました。

補遺2: 被影響者へのインタビュー

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