
事案3940-1の現場と“標的”。
アイテム番号: SCP-3940
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: 1989年7月10日のメル・ブランクの死と、事案3940-1の同時発生以降、当該異常事象に関連する活動は検出されていません。
過去の収容においては、被害者の状態に関する標準的な偽情報プロトコルと、想定される射手の追跡ガイドラインが適用されていました。将来的な被害者と予想される人物を保護する試みも行われましたが、14回連続の失敗に続いて打ち切られました。
説明: SCP-3940は、1949年から1989年までに発生した56件の連続殺人事件を指します。全てのケースにおいて、被害者は未観測地点から飛来した1本以上の矢で射殺されました。施された医療措置の迅速さや質に関係なく、全ての標的は肉体的外傷によって死亡しました。最初の負傷から意識喪失までの推定時間が5分未満だったケースが観察されたことはありません。
SCP-3940の標的となった全ての人物は、1938年から1944年までの間にレオン・シュレジンジャー・プロダクションズ1で雇用されていました。被害者の多くは、アニメキャラクターである兎のバッグス・バニーと猟師のエルマー・ファッドが初登場した1940年の短編アニメ、“野生のバニー”の製作に関与していました。被害者は多くの場合、記録装置や物理的障壁によって不可能であると判断された角度から射られました。また他の事案では、矢は前以て発見されたものの、有り得ない威力を発揮しました。最も顕著な例は、1988年、当時サイト-19の確保収容室にいたフィル・モンロー2が殺害された事件です。3マイル先で発見された矢は、地面と数層の財団保安防護壁を貫通してモンローを直撃しました。
当該異常事象は1949年、レオン・シュレジンジャーがベッドに横たわったまま11本の矢柄に刺し貫かれて死亡しているのが発見された時に明らかとなりました。床が傷付いていないにも拘らず、全ての矢はベッドを貫いて上向きでシュレジンジャーに刺さっていました。シュレジンジャーの舌に留まっていた1本の矢には“歴代史1:103。我はファッドに非ず”と記されたメモが付随していました。この異常事象は当初、要注意人物による独立した一事件ではないかと疑われましたが、翌年にほぼ同じ事件が3件発生した後に3940の番号指定が与えられました。
事案3940-1: 1989/7/10、1940年から同年までバッグス・バニーの声優を務めていたメル・ブランクが、合計59本の矢で射殺されました。ブランクの両頬を貫通していた矢には“アッシリアにおいて、我らは死罪を以て中傷者を罰した”という第二のメモが付随していました。同時刻、ワーナー・ブラザーズ・スタジオの外に設置されていたバッグス・バニーの像は、地下を含む全方位から発射された約4000本の矢によってほぼ完全に破壊されました。第二波として飛来した372本の矢は、“どうもこうもあるかセンセー”という文言を像の残骸の前に綴りました。