SCP-3989
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初期収容調査における、SCP-3989の地上写真

特別収容プロトコル:

::現在の全プロトコル、v 2.0::

SCP-3989を囲む20エーカーの土地は財団の資産として購入され、オリーブ畑へと開墾されました。エリア-126を出入りする全ての貨物に対してプロトコル・プレインサイト-201が適用されます。上部に有刺鉄線をつけた、鎖で接続されたフェンスでSCP-3989周囲の財団敷地を囲みます。4mの高さのコンクリートの障壁が当初のエリア-126の敷地を囲み設置され、内部に通じる保安チェックポイントが北部及び東部の壁に設置されます。追加の4mのコンクリートの障壁が現在のSCP-3989の活性領域を5mの距離で囲みます。

MTF ψ-7("燻蒸消毒業者")の小隊規模の分隊が、内部からの収容違反および外部からの侵攻の際には対戦車兵器類にアクセスできる状態でサイトに常駐します。現地の軍事行動がSCP-3989の活性領域を収容違反させることを阻止するために、より大規模な戦力が必要であると思われるときには、追加の財団資産が使用可能となります。一般市民は引き返えさせるか、非致死性の手段を用いて引き止め、SCP-3989の収容違反を阻止するため逮捕されなくてはなりません。

取得されたアイテムの全ての実験はバイオセーフティレベル4の環境下で行われなくてはなりません。SCP-3989から取得されたあらゆる素材は、実験終了時には例外なく焼却されなくてはなりません。SCP-3989-Vに影響された職員はインタビュー後には自己終了を提案されるか、サイトのHCP-03収容セルに永久に拘留されます。

隔週で、 MTF ψ-7("燻蒸消毒業者")の10メンバーからなる4つのチームが4方向から活性領域へと進入し、活性領域内の新たな成長をおよそ深さ10mまで焼却します。SCP-3989-Aのドローンによる探査は、アノマリーのHMCL監督者(現在はサアー・ユウォーキム博士)およびエリア-126管理者ファリード・モハメドの認可が必要です。


説明:

SCP-3989はその内部の大部分が、不明かつ明らかに基底現実外もしくは基底時間外の場所(SCP-3989-A)に接続された、USUWAS2-C2 タイプの空間-時間アノマリーです。アノマリーの活性ゾーンは直径およそ12 m30 mです。

SCP-3989はシリア、███████のOlea europaeaの林の中に位置します。林の外部からの計測及び観察では、5エーカーにわたって足跡が認められます。敷地の周辺からは、SCP-3989の異常な特性は明白ではありませんが、設置されたカント計は0.76から3.62 Hmで変動し、最高値は夜間に観測されます。この特性は敷地から20 mの範囲まで影響します。

活性ゾーンに入ると、SCP-3989は異常性の対象となった人物が進行するにつれ拡張し、SCP-3989-Aに進入するまで続く非ユークリッド的空間を発現します。無線その他の通信シグナルは歪められることなくアノマリーを通過することができますが、GPSによる追跡は使用不可能であると判明しています。SCP-3989-Aへの到達は日没後、西側からのみ可能です。活性領域に東側から、もしくは日中に接近すると、空間の非ユークリッド的特性は続行しますが、対象のSCP-3989-Aへの消失は発生しません。活性領域の内部の広さは510エーカーを越えます。活性領域のSCP-3989-1実例の密度は、敷地内の残りの領域にある非異常性のOlea Europeaの木の密度と同程度に見え、数は2倍ほどあるようです。

SCP-3989とSCP-3989-AはH. Sapiensと著しい遺伝上の類似を示す、幾つかの異常な形態の生物の居住地です。各構造は明らかにヒト組織からなるにもかかわらず、その全体的な構築は広い多様性を持ちます。領域内のすべての木は様々な程度の骨化を示しています。完全に骨化し枯れた実例は新たな葉状、果実状の構造を成長させ続けてその異常な解剖学的構造を維持し、SCP-3989-A内で見られる動物状および植物状の実体を再生産します。

アップデート、2015/07/05: SCP-3989-Vは、SCP-3989周辺の領域において、幾つかの知覚への影響をもたらす、不明な化学的もしくは生物学的ベクターを指します。ベクターの主要な機能はSCP-3989の活性範囲を隠蔽し、異常な生物活動を知覚することを困難にすることであるようです。SCP-3989-Vへの暴露が続くと知覚改ざんの効果は減衰しますが、SCP-3989に関する好奇心は増大します。長期の暴露は強迫観念的、宗教的なほどのSCP-3989およびSCP-3989-Aへの魅了をもたらします。バイオセーフティレベル4の措置により長期配属された職員の暴露を防ぐことができ、このことはベクターは化学的もしくは吸入ベクターであることを示唆します。研究は延期されています。

SCP-3989の活性ゾーンは初期収容以来少なくとも18 m拡大しています。


回収:

北██████の、█████ ██ ████████氏所有の小さなオリーブ果樹園が、報告された木の本数に比して異常に高い収穫量を報告、販売し始めたとき、シリアにおける財団の支部はアノマリーの可能性を警告されました。派遣されたフィールドエージェントは関係者が質問に非常に抵抗する様子を見て、敷地の調査を開始しました。収穫作戦によりエージェントたちはSCP-3989内に含まれる異常な空間に気づき、財団は果樹園を接収しました。インタビュー中に、████████氏はSCP-3989の起源や目的についての知識を見せず、SCP-3989-Aに関しては全く知らなかったように見えました。彼と彼の家族は記憶処置、転居の後開放されました。████████氏に関しては以降さらなる異常な活動は記録されていません。SCP-3989の発現初期の周辺状況は不明のままです。


補遺3989-1:

2015/06/19の生物学的収容専門家であるマーシャル・グラント博士の視察の際に、19体のSCP-3989-██実例が活性領域の範囲を越えて自発的に出現し、第一収容壁を取り除こうとしました。グラント博士は収容違反アラームを発動しましたが、エリア-126からの応答はありませんでした。サイトの未知の数の保安要員が永久収容された生物アノマリー(2実例のSCP-3989-██と47実例のSCP-3989-██)を開放しようとしました。銃撃戦の結果、30人のエリア-126の職員と、15人の生物収容視察チームが終了されました。ダマスカスの財団のMTFが緊急派遣され、収容外に出た21実例のSCP-3989-██を終了しました。25体のタグの付いたSCP-3989-██実例がエリア-126職員の遺体から回収されました。残りの行方は判明していません。収容プロトコルは現在グラント博士による審査中です。


補遺3989-2:

SCP-3989は"Keter"にアップグレードされました。バイオセーフティレベル4措置が、エリア-126における将来的なSCP-3989-██の横行を阻止するために発効されました。新しい収容プロトコルは2015/07/05に完成しました。追加情報はレベル4以上もしくはSCP-3989プロジェクト限定のクリアランスを持つ職員のみがアクセス可能です。


このメッセージを知覚できる職員はこの文書の残りにアクセスする権限があります。もしこれを読んでおり、エージェントIH-3989-Bの接種を受けていないなら、直ちにサアー・ユウォーキム博士に連絡し、クリアランスの確認を受けてください。これを行わなかった場合、永続的な認知低下を招く恐れがあります。接種はすべての読者に対して検閲を無効化するわけではないことに留意してください。


探索ログ:


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