SCP-3990
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ミュールジカ(Odocoileus hemionus)が関与しているSCP-3990-1事象。

アイテム番号: SCP-3990

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 対象地域内に建造された3ヶ所の自動監視/ECM基地が、検出されたSCP-3990を空電干渉によってブロックします。定期メンテナンスはSCP-3990の発生予想時刻の24時間前に実施されます。

上記の手順が失敗した場合に備えて、SCP-3990は抽象芸術プロジェクトであり、時々誤って他の放送に割り込む場合があると解説するウェブサイトが作成されています。SCP-3990-1事象は偽情報ストーリー4213-C(人間の耳では聞き取れない周波数)によって説明されます。

SCP-3990-2の両個体は可能な限り早急に捕獲、収容すべきです。捕獲後の当該実体群を収容するための大型屋外放牧場が現在設計されています。

収容更新 - 2016/05/15: SCP-3990-2Bは植生を備えた大型屋外放牧場に収容されています。SCP-3990-2Bには果実と干し草を給餌し、清潔な水を与えます。SCP-3990-2Aが捕獲された場合は、より高いフェンスを設けた別の放牧場に収容される予定です。

説明: SCP-3990はカナダのブリティッシュコロンビア州で2週間おきに発生する異常なラジオ放送です。この信号はしばしば、カーステレオや家庭用ラジオといった異常性の無い無線機器の音声に割り込みます。SCP-3990の内容は概ねシカに由来する不可解な唸りや鳴き声から成っています。しかしながら、“シカ”、“草”、“渡り”、“クマ”などの理解可能な単語も若干聞き取れます。

SCP-3990の結果として起こる事象はSCP-3990-1に指定されます。SCP-3990の発生時、半径0.5km以内に存在するあらゆるシカ科(Cervidae)の動物は、SCP-3990を再生している機器に向かって移動します。その後、シカは音源を取り囲み、密集して静かに発声します。無線機器がSCP-3990の再生を停止するか、スイッチが切られるとSCP-3990-1は終了します。SCP-3990-1事象に関与するシカは、しばしば平均を僅かに上回る怯えや攻撃性を以て人間に対応します。

SCP-3990-2は、SCP-3990の起源に関連すると考えられる2頭の実体(SCP-3990-2AおよびSCP-3990-2Bと指定)を指します。当該実体群は未知の種のシカであり、オジロジカ属(Odocoileus)に類似しますが約40%大柄です。SCP-3990-2は極めて速い歩調で移動し、ジープやヘリコプターなどの乗り物を最高時速135マイルで振り切ることが可能です。SCP-3990-2の回避性ゆえに、両個体やSCP-3990そのものについては殆ど判明していません。

補遺: SCP-3990はラジオ塔の建設に先立って3回自然に放送されました。2回目の放送時には、シカの生息数が非常に多い森に携帯ラジオが配置されました。当時のログは以下で閲覧可能です。

1530: SCP-3990は未知の、リズミカルな、金属を叩く音で始まる。

1532-1534: SCP-3990-1が発生。約40頭のシカが周辺の藪の中から現れ、ラジオの周りに群がって、放送の音声部分を待ち受けている。

1535: SCP-3990の本編が始まる。放送の大半は不可解なシカの唸り声だが、“リンゴ”という英単語が頻繁に聞き取れる。最初に“リンゴ”が話された時、シカたちはお互いに顔を見合わせているのが注目された。

1537: 1頭のシカが蹄を額に当てて数秒押さえた後、頭を左右に振る。他数頭のシカがこの動作を繰り返す。

1538: SCP-3990のトピックは変わったようである。唸り声の中に“狩り”という単語が聞き取れる。

1539: シカたちは神経質なボディランゲージを示し、多くの個体が1歩後退する。1頭の個体が、ラジオと若年個体1頭の間を往復している。

1540: シカたちは研究者たちを見つめ始める。唸り声に似た音が僅かに聞こえる。

1542: 再びリズミカルな殴打音が聞こえた後、SCP-3990は沈黙する。これによってSCP-3990-1が終了し、シカたちの振舞いが通常に戻る。

補遺2: SCP-3990-2を捕獲する最近の試みが以下に文書化されています。捕獲試行は機動部隊タウ-22(“森林火災”)の隊員によって実行されました。

補遺3: 201█/8/14、SCP-3990-2関連の事象が発生しました。当該事象は事案3990-03と指定されており、ブリティッシュコロンビア州の北西部に影響を及ぼしました。

事案3990-03はテレビに影響し、番組がSCP-3990-2Aにハイジャックされる放送信号割り込み事象を引き起こしました。電波ジャックは約12分続いた後に終了し、その時点でテレビは悪影響を被ることなく通常の機能を取り戻しました。

放送は森の中を走るSCP-3990-2Aから始まりました。SCP-3990-2Aの顔は僅かに丸みを帯びており、SCP-3990-2Bから除去された枝角が側頭部に挿入されていました。SCP-3990-2Aは不可解な発声を開始しました。放送に使用されたカメラの映像は著しく歪み、焦点が合っていませんでした。

SCP-3990-2Aは周囲を歩いて往復しながら、“今日のトップニュース”というフレーズを数回発しました。この時点で、数頭の普通のシカが背景に映っていました。SCP-3990-2Aはその後、片言の単調な英語で、クマや水不足など幾つかの明白な話題についての話を始めました。

放送終了間際、SCP-3990-2Aは4本の自律的な“指”に分かれている自らの蹄でカメラを軽く叩きました。SCP-3990-2Aはカメラを約40秒見つめた後、カメラを下ろし、放送は唐突に終わりました。

当該事案への対応として、電波ジャックと虚報ウェブサイトを関連付けるポスターが対象地域に貼り出されました(収容プロトコルを参照)。将来的に更なるテレビ放送の電波ジャックが発生するかは不明です。

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