アイテム番号: SCP-3996-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-3996-JPの発生が確認され次第、付近の機動部隊によってSCP-3996-JP-1の回収が実行され、低脅威度物品倉庫にて収容されます。
説明: SCP-3996-JPは一定の条件を満たした人間の死体に対して低確率で発生する一連の現象です。確認された事例が少数であるため正確な条件は不明ですが、これらの事例の共通点は以下の通りです。
- 日本国内で死亡した。
- 屋外かつ住宅地・都市部で死亡した。
- 故意に人を殺害した経験を持ち、事件発生から1年以上が経過している。
- 上記の殺人行為の容疑者として逮捕もしくは指名手配をされないまま死亡した。
- 上記の殺人行為の被害者遺族が生存している。
SCP-3996-JPが発生した死体は高さ10mの電柱(SCP-3996-JP-1)に変化します。SCP-3996-JP-1から半径100m以内に別の電柱が存在した場合、電線のような物体を伸ばして「接続」を試みます。接続された電柱は半径100m以内にある別の電柱に向けて同様の行為を行います。また当該物体は強い耐荷重・耐水性を持っており、不明な原理により海底ケーブルへの「接続」も可能となっています。電線状の物体はSCP-3996-JP対象者が起こした殺人事件の被害者遺族(以下遺族)の方向に伸ばされます。遺族のいる地点から最も近い電柱に「接続」が行われた場合、一連のプロセスは停止し、最後に接続された電柱に1枚の指名手配書風のポスターが生成されます。1ポスターにはSCP-3996-JP対象者の名前と年齢、顔写真、殺人行為の告発文が載せられており、顔写真部分には「罪人の死亡が無事確認されました。ご協力ありがとうございました。」と書かれたシールが貼られています。ポスターを視認した遺族はその内容が事実であるという確信を抱きます。現在までに確認されている8件のポスター発生事例のうち、3件において遺族の処罰感情の充足がみられ、5件の遺族には気分障害のような症状がみられました。この5件の遺族に対して行われたインタビューでは、気分障害の理由として「法的な処罰を与えられなかったため」「犯行動機などの情報が得られなかったため」「それまで自身の家族は病死であると認識していたため」等が挙げられています。