SCP-3X17-JP - 途中下車
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目が覚めると、私は常夜灯の明かりのある仮眠室にいた。どうやら、自分の端末を持ったまま寝てしまっていたらしい。まだ意識がはっきりしていない状態で、ふらふらと目線を端末のスクリーンに向ける。


SCP-3X17-JP

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図1 発見当時のSCP-3X17-JP。列車の進行方向は画像手前。

アイテム番号: SCP-3X17-JP

オブジェクトクラス: Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-3X17-JPはサイト-8199の低危険性物品収容ユニットに保管されています。事案3X17-JPを受けて、SCP-3X17-JP-1に分類されていた全ファイルは対抗ミームの摂取無しに閲覧可能になりました。

説明: SCP-3X17-JPはJR沿線に設置されていた木製の駅舎です。ホーム側の壁には日本で多く見られる3枚のポスターが取り付けられています。発見当時、JR株式会社の内部記録には、SCP-3X17-JPに関する記録が存在していませんでした。

SCP-3X17-JPについての情報(SCP-3X17-JP-1に指定)は認識災害の影響を帯びており、認識した人物は昏睡状態に陥ります。2時間~3時間経過すると、昏睡した人物の心肺は停止します。現在まで、昏睡後の心肺停止を免れた人物は存在しません。SCP-3X17-JP-1の認識による昏睡は対抗ミームの事前摂取によって回避することが可能です。

補遺1-昏睡者リスト:

[要L-3クリアランス]

補遺2-事案: 20██/██/██、定期的な点検と補修がされていたにも拘わらず、SCP-3X17-JPが突如崩壊しました(事案3X17-JP)。担当職員たちによって再構築されたものの、その後の検証の結果、SCP-3X17-JPの特異性が喪失していることが判明しました。この事案から2週間が経過しても特異性の再発現が見られなかったことから、SCP-3X17-JPはNeutralizedクラスに再分類されました。

寝起きの頭だからか、あまり内容が飲み込めない。確か、私はRAISAからの対抗ミーム処置を受けて、サイト-8199情報室に足を運び、このファイルを開いた筈だったと思う。しかし、SCP-3X17-JPは既に無力化してしまっており、そのような処置は不要な状態だ。ファイル自体、現状特に機密指定がされている訳でもない。ということは──過去に受けた処置の記憶が、眠りかけの脳の中で混ざりでもしたのだろうか。それなら、まあ納得はいく。それに、よく見れば内容も見覚えがあるように思えてきた。ということは、あの電車の記憶はやはり夢だったのだろう。読みながら寝てしまったのなら尚更そうに違いない。

「全く、深夜にこんなことをするもんじゃないな……。」

私はファイルを閉じ、データベースとの接続を切って、端末の電源を落とした。今日は寝よう。明日以降、隙間時間にでも少しずつ確認していけばいい。そう思って、私はベッドに横たわり、そのまま目を閉じた。

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