SCP-4007記録保管通知: 2003/5/4、SCP-4007主席記録管理官章德平チャン・ドオピンはO5評議会の注意を促すために以下の報告を提出しました。
定例の、第2次世界大戦期の財団の文書を保管した古い保管施設の文書整理の際に、私のチームは、収容プロトコルを紙で記録していた頃の古いSCP-4007の文書に不審な点を見つけました。全文は同封しましたが、こちらが特に問題となる箇所です。
アイテム番号: SCP-4007
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-4007は現在未収容です。アノマリーを追跡する全ての試みはMTFファイ-51("マッカーサーの犬")に主導されます。SCP-4007は戦時中の日本の異常な作戦及び兵器に関して高価値の情報を持っている可能性があるため、生存状態での捕獲プロトコルが発動しています。
説明: SCP-4007(実名: 松井茂、1945/03/14に発見)は……
このアノマリーの説明は我々が言うところのSCP-4007-4と合致していますが、発見日時はSCP-4007実例との初の接触(現在のSCP-4007-1)の1年以上前です。加えて、この文書は、SCP-4007-4は当時唯一の既知のSCP-4007実例であったことを示唆しており、我々が記録している順序と一致しません。この矛盾が何に由来するのか私にはわかりませんが、さらなる調査の価値があると思われます。
記述の矛盾の背後にある理由についての調査が開始され、数名のMTFファイ-51の構成員が喚問されましたが、1945/03/14から1946/06/10の間のアノマリーに関する知識の明らかな喪失の理由を答えられた者はいませんでした。議論の過程で、O5-3が以下の点を指摘しました。
この種の情報が単に消失するといったことはありえず、明らかにある種の改ざんが進行している。これに関して議論している間、私は、最近の進展に照らし合わせると偶然として棄却するのは難しいあと2点の矛盾について疑問に思わずにはいられない。
第一に、SCP-4007の収容の過程において、奇妙にも繰り返し、アノマリーの終了という結果に陥っているように見える。いつから我々はGOCになったのか?このようなミッションの失敗の繰り返しは他の状況では許されないだろう。だがここではまるで事務上のエラー程度の事態のように軽視されている。
第二に、この報告の主題に関して、我々はこの報告が大きな出来事のどこにフィットするのか数日間に渡り議論した。この情報がどのように改ざんされたのか、このことは続行中のアノマリーの収容に影響するのか、これに関してどう4007-4に接するべきか、等々。みな素晴らしい疑問だ。そして我々の主要な情報源は和解したアノマリーであることを、我々は懸念するべきだということに疑問の余地はない。
こうとも言える。誰か他にもSCP-4007-4がどれほど役に立つのかどうかが不安になった者はいないか?そして誰か、現在の我々のSCP-4007-4との関係がどのように始まったのか覚えている者はいないか?
特別報告アルファ-SCP-4007: O5-3の要請に基づき、エフレン・ドミンゴ博士がSCP-4007の特別調査員に任命され、O5評議会へ警告のため以下の報告を行いました。
未だにSCP-4007-4に関して多くの発見があったわけではありませんが、失われた知識のパターンはある種の認識災害に一致します。正確に何が起き得たかについて、我々はさらなる調査を行っていますが、別の進展もありました。
以下の、我々がこれまでにSCP-4007と接触した場所の地図に、少々の編集を加えました。なぜこれを今まで誰もやろうとしなかったのか疑問に感じますが、これが……認識災害なのでしょう。
我々が"偶然"平房5人衆と出会った場所は、偶然ではないことは明白です。そしてもし4007-5がいるならば、間違いなくマレーシア北部のどこかです。
私が気にかかるのはしかし、この形状には儀式的な重要性があるということです。五角形(より具体的には、五芒星)は奇蹟論的エネルギーを導出するのに一般的な形状です。特に一般的なこの形状の使用法は、内部の何かを封印する収容の儀式を祈念することです。これは強力な配列ですが、それぞれの角の柱の頻繁なメンテナンスを必要とします。
このことは勿論、恐ろしい疑問を提示します。彼らが収容しようとしていたのは何なのでしょうか?
MTFファイ-51の展開: この報告に続き、2005/11/03、MTFファイ-51がSCP-4007-5が存在すると思われる地域へと、調査と、もし可能ならばアノマリーとの接触のために展開されました。
3週間の調査の後、収容スペシャリスト辛淳锋シン・チュンファンがSCP-4007-5につながると思われる人物に出会いました。彼のデブリーフィング・セッションは以下になります。
デブリーフィング担当: もう一度言ってください。その人物はどのようにあなたに接触したのですか?
辛: それは当該地域へ我々が到着して数週間後のことでした。我々は現地の人々に浸透し、受動的に聴くという手法でSCP-4007-5に関与する情報を持っている人物の兆候を探していました。ある日、私がある村に滞在していたとき、その男が私の所へ来たのです。おそらく30代半ば、平坦な顔、中肉中背。彼はただ私の所へ歩いてきて、何気ない様子で話しかけてきました。
デブリーフィング担当: 何について?
辛: 戦争です。それで彼が只者ではない事がわかりました。
デブリーフィング担当: そして次には何が起きたのですか?
辛: 彼は……彼は会話が続くに従いどんどん興奮していくように見えました。私が、彼の望むようなことを話さなかったからだと思います。その時点で、少し不審に感じはじめましたが、手がかりを逃したくはありませんでした。それでできるだけ会話から利益を引き出そうと、彼から何かを得られるか試そうとしました。
デブリーフィング担当: そしてそのとき彼が逃げたと?
辛: ええ。私は……私はするべきではなかったのかもしれませんが、SCP-4007-4が言及したことを、武器を必要としたことについて仄めかそうとしました。彼が私のことを味方だと思うだろうと思って。しかし、それを聞くと彼の顔は蒼白になりました。彼は突然走り去りましたが、その前に私に呟いていきました。
辛は間をおく。
辛: 彼は言いました、「彼はまた忘れさせたようだな、私のことを。」
辛は再び間をおく。
辛: 我々は彼を見失い、そのまま彼はどこかへ消えました。何時間も周囲を捜索したのですが、全く痕跡は見当たりませんでした。その後数週間を捜索に費やしましたが、私が説明した風体を見たものは誰もいませんでした。しかしある晩、ベッドにつこうとすると、書き置きが部屋に置いてあるのに気づきました。
辛は日本語で書かれた皺だらけの紙片を差し出し、読み出す前にテーブル上で伸ばす。
辛: 「私のことは忘れろ。裏切り者の言葉を信じるな。そして最も重要なことは、我々の任務を果たすための、彼の見当違いの試みの中で、彼が盗んだものを忘れるな。」
SCP-4007-4に関する証言: 以下の証言はエフレン・ドミンゴ博士による、前述の調査の続報です。
それは精緻で、それは効果的であり、そしてそれは見事な故に忌々しい。
我々はこれにずっと騙されてきたのです。我々は731部隊は虐殺者の集団だと思っていました。多かれ少なかれ、何が飛び出てくるのか見るために異常なミートボールを作ることを手術と称し、そこに精緻な手法など何もないのだと。この基本的な見方からは、各SCP-4007実例はただ一芸に秀でてるだけのアノマリーだと過小評価しがちになります。しかし我々が集めたデータからは、従来考えられていたよりも731部隊は遥かに異常性を移植することに長けていたことが示唆されます。
SCP-4007-4の主要な能力は単純に視界から消えることではありません。我々はSCP-4007-4は単純に何らかの未知の手法で不可視になることだと想定し、「異常なチチンプイプイ」として詳細を軽視してきたのです。しかし今はそれがどう働くのかわかります。SCP-4007は実際に不可視になっているわけでも、光学的なアノマリーなわけでもありません。
それは記憶処理的なものです。
SCP-4007-4は不可視になるわけではありません、厳密には、むしろ、それは精神にとって不可視となるのです。とても、とても精緻な反ミームを利用して、SCP-4007-4は自身の存在自体の記憶を改鼠することなく、その心象を観察者の脳から消しています。加えて、我々は4007-4はこの認識災害効果を操作できると考えています。時には強め、時には弱め、その効果を極端に選択的にし、外科医のメスのように使い特定の必要な部分だけを切除し、その他の部分には影響しない。効果的に、彼は観察者に正確に忘れさせたいことだけを忘れさせる事ができます。それ以上でも、以下でもなく。
これは見事です。ありふれた認識災害は、我々がほぼ即座に気づくほどあからさまなものです。我々が気づけた理由はただ一つ、4007-4を記録したIR熱カメラが、見返した時にアノマリーの存在をまだ記録していたからです。我々のテープに記録されたものは何も影響されていませんでした。
言い換えると、4007-4は我々の記憶に影響を及ぼすことができますが、既存のその存在の記録には影響できません。録画、記録表、あるいは、もうお気づきかも知れませんが、昔の収容プロトコルです。
我々が知るデータは、控えめに言っても、警戒すべきものです。我々の分析によると、MTFファイ-51の全員、そしてSCP-4007に割り当てられた研究スタッフの60%が、SCP-4007-4の記憶処理効果に晒されています。影響を受けていない者は、アノマリーと直接接触していないか、実際に接触するほど長く働いていないかのどちらかです。
我々の多くがそれぞれ違った時点で記憶を消されている、あるいは我々とSCP-4007に関する経緯の大部分を誤って記憶するほどに操作されていると想定することは難しいことではないでしょう。最も悪いことに、我々はこれらが何を意味するのかをまるでわからないということです。SCP-4007-4の目的とは何なのでしょうか?我々の知らない何をそれはしたのでしょうか?我々の知らない何を我々はしたのでしょうか?多くの疑問があります。それを解決するためにどこから手を付けたらいいのか、私にはわかりません。
しかしながら、我々はおそらくはこの大きな疑問から始めるべきでしょう。我々はSCP-4007に関して、他に何を忘れているのか?
SCP-4007探索2008/01/03: SCP-4007実例が五角形に並んでいることを指摘した後、エフレン・ドミンゴ博士は、SCP-4007実例がそのように並んだ潜在的な目的を調査するための、五角形の中心への探索を提言しました。
SCPFペレグリノがベトナム沿岸からミッション海域へ向け出発し、SCP-4007に関連する事象の探索のために潜水チームを複数発艦させました。潜水チーム5が最初に関連の可能性のある物品を発見したチームとなりました。彼らが発見したのは数隻の第2次世界大戦期の艦船の残骸でした。彼らの録音の書き起こしが以下になります。
カメラ映像は潜水チームリーダー、ゴ・ビンから撮影されている。ゴはチーム員のブライアン・リーマンとホセ・ミジャレスを従えている。
映像はチームが残骸のある場所に到着したところから始まる。金属の破片と数隻の捻れた船体の残骸が海底に散らばっている。ミジャレス潜水士は金属片を持ってカメラに近づく。彼は砂の層を払い落とし、それを提示する。「海霧」という文字が帝国海軍の旗とともに記されているのが見える。
ゴは旋回し、数隻の他の船体を指し示し、通過する度に艦名を確認していく。
ゴ: ヤマギリ、タへカゼ、サトカゼ。
ゴ: 艦隊ひとつがまるごと沈没している。何隻か名前のわからない船もある。
ゴは海底に潜行し、砂を掻く。彼は濁った水の中に手を伸ばし、頭蓋骨を引き出す。砂が晴れると、何ダースもの他の骨が砂に埋まっているのがわかる。海底全てが骨で覆われており、その殆どが大日本帝国軍の軍服の残骸を着ている。
ゴ: 死体が沢山だ。水兵だけじゃない、陸軍兵もだ。パイロットもいる。見たところ、数千体はありそうだ。俺の知る限り、ここの艦は全て連合国に認知されていない。だがこいつが一番の問題点だ。
リーマン潜水士が船体の小さな破片を見せながらカメラに近づく。それはほとんどそれとわからないほどに歪んでいる。
ゴ: ここの船は爆弾も砲弾も受けていない。穴も空いてない。そんなものでこんな風に金属が歪んだりはしない。爆発物の黒い跡も見えない。何がこの艦隊を沈めたにせよ、普通じゃない。
ゴは船体の破片の側面に手を這わせる。破片はまるで2つに裂かれたかのように、ほとんど半分に割れている。
ゴ: 何かが日本軍の艦隊ひとつを沈めた。そして財団もこんな物を見たことないんじゃないのかと俺は思う。
収容デバイスとしての五芒星に関して: ドミンゴ博士は、上記の第5南方遠征艦隊の残骸の発見の3週間後、以下の研究ノートを提出しました。
五角形が巨大な収容儀式となるという理論を提出したのは私ですが、このケースがそれでないことを祈っています。奇蹟論や、その他の秘術的な収容の専門家と相談したところ、もしSCP-4007が実際に何らかの奇蹟論的儀式を維持していたならば、その配置の大きさは2つの重要な点を示唆するという合意に達しました。
1つめは、彼らが何を収容しようとしていたにせよ、それは著しく巨大に違いないということです。厳密に言うと、維持するための力が比例して必要となるため、彼らが作ったもの以上に巨大な奇蹟論的図式は作成できないということです。
これが2つめの問題点へと繋がります。この儀式?は維持のために怪物的なコストを必要としたでしょう。実際に、このような大きさではおそらく、全体を纏めるためだけに角の1つで毎日再生の儀式が必要となるでしょう。5つ全てで行うことが望ましいですが、最小限には1つでも十分でしょう。それなしでは、全体の構造は1日で崩壊し、内部の何かを物質界へ開放するでしょう。
しかしながら私が懸念するのは、この儀式構造はおそらく半世紀前のものだということです。恒常的な再生儀式を行ったとしても、この形式の儀式でそのような長さに維持されたものは多くはありません。一定の期間で、儀式は単に長く維持されるには摩耗しすぎ、何をしようとも失敗するようになるものです。そのため、領域内に何を封印していたにせよ、それと対峙する準備をすることが賢明となります。
主は、その日のためによく準備してきた者を助けるものです。
SCP-4007記録保管通知2: 2008/02/12、SCP-4007主席記録管理官章德平チャン・ドオピンはSCP-4007調査チームに注意を促すため以下の通知を提出しました。
SCP-4007に関連する追加情報を発見しようとする試みの結果、関連性のある文書を2つ回収できました。
1つめですが、一連のSCP-4007の旧版の文書です。しかしながらこれらはもっと新しいものです。奇妙なことに、異常な干渉によるものと考えられる主な違いは、4007-1から4007-3の人員の情報だけでした。終了された実例に関する記述から、それぞれ1行が削除されたように見えます。一見すると、削除された箇所では同様の事象が繰り返し起きているように見えます。
炎が燃え尽きたとき、SCP-4007-1の遺体が範囲内で発見され、煙を吸い込んだことにより死亡したと考えられる。しかしながら、遺体の回収中、SCP-4007-1の遺体は死後間もなく切開され、数点の臓器が失われているのが発見される。事案は許容可能な結果と判定される。
その後、SCP-4007-2の遺体が発見されるが、死因は致死的な電気ショックであると判断される。死因の特定は、SCP-4007-2の皮膚の大部分が明らかに切除されていたため困難であり、回収チームはその理由を説明できなかった。事案は許容可能な結果と判定される。
奇妙なことに、住居の調査により、最近発射された薬莢と潰れた銃弾が発見され、SCP-4007-3が不明な対象に銃を発射したことが示される。しかしながらそれ以上の手がかりは発見されなかった。加えて、SCP-4007-3の遺体の検死では、舌が取り除かれていたことが発見された。その理由は不明である。事案は許容可能な結果と判定される。
なぜこれらの行が消されたのかは我々にとって謎ですが、SCP-4007-4が何らかの形で関与していると考えるのは自然なことです。しかしながら我々が回収したもう1つの文書が何らかの答えになると思われます。
もう1つの文書は少し異なります。それに添付されていた記録保管メモによると、SCP-4007-3の住居で発見された手紙であり、SCP-4007-4により書かれたと考えられるとのことです。しかしながらこの背景となる文脈なしには、これが何を意味するのか正確に判断することは難しいでしょう。あなた方の判断材料として、ここに添付します。
戦友へ、
長い間便りを送らず申し訳ありません。隆史が死んでから、私には一人で瞑想し、力を回復する時間が必要だったのです。結局、嘗ての光男のやうに、彼は私の道を理解しなかったのです。しかし戦友よ、貴方が真実を知るにはまだ遅くないのです。
彼は自由になるでせう。私にはそれがわかります。我々が何をしても、彼が来ることは避けられず、どれほどの祈念や儀式を集めたとしても、彼がその恐ろしい目的を果たすのを止めることは出来ないでせう。今迄のやうに、我々の遣り方を続けることは、運命に屈することと同じです。従って、貴方の戦友として、私は貴方の姿勢を考え直して戴きたいが為この手紙を書いています。
私達は、私達自身の遣り方で、彼と戦わなくては成りません。長く待つほど、彼は強くなり、やがて決して止め得ぬ者となるでせう。義務を負う人として、忠実なる兵士として、未だ動けるならば戦ふことが私達の務めで有ります。儀式が壊れて直ぐに私達が攻撃すれば、彼を永久に止める最大の機会と成るでせう。他の路は有りませぬ。光男と隆史が生きている内に真実に気付くには遅すぎました。されど私は貴方に希望を持って居ります。今一度我が戦友達と戦うことは望んでいた事では有りますが、この希望を情けのためと受けて頂いては成りません。
貴方の助けで、何としてか私は彼を止めたい。どのやうな助けとするかは貴方の意の侭で有ります。
SCP-4007の収容に関する推奨へのアップデート: 以下の覚書は、SCP-4007についての内部調査の結果を受け、O5-3により執筆されました。
ここに記されるのはSCP-4007の収容プロトコルのアップデートリストである。
アイテム番号: SCP-4007
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-4007の収容は、主としてSCP-4007-5の所在の調査です。MTFファイ-51("マッカーサーの犬")は現在調査活動の最前線にあり、同時にSCP-4007-5の捕縛の計画を立案しています。
SCP-4007の収容は主として現状の維持です。SCP-4007-4は、財団はSCP-4007-5の捜索において積極的にこれを支援していると信じさせられなくてはなりませんが、もはやこれは真実ではありません。
加えて、財団はSCP-4007-4と目的を同じくするゆえに、当該アノマリーとの間に、財団の監視下での限定的な活動を許可する合意を結んでいます。SCP-4007-4はSCP-4007とSCP-4007-5に関する情報における高価値情報資産とみなされるべきです。
SCP-4007-4はこの合意がまだ有効であると信じさせられなくてはいけません。SCP-4007-4の主要な異常性の脅威を引き起こすのを避けるために、MTF-ファイ51の全員も同様に、これが真実であるという印象のもとに活動を続けなくてはいけません。
SCP-4007の元来の目的のさらなる調査や、SCP-4007実例の代替物のために、すべての追加の努力が払われる予定です。これに失敗した場合、すべての資金はSCP-4007の収容ゾーンに収容された実体の開放への準備に向けられる予定です。
私はこの調査を、未解決の件全てを結びつけるような理にかなった答えを見つけ、何十年も前に遡る謎を解決することを望みながら、SCP-4007の真実を探し出すために始めた。真実の追求は、形の上では、結局の所いつも我々が取り組んでいるものだ。
今では私は、もし我々が真に理解したことがあるとするならば、それはもとより知ることのできない真実というものがあるということだと理解している。そしてもし知ることのできるものだったとしても、それらは全く知りたくないと我々が思うほどに恐ろしいものかもしれない。
SCP-4007が結成された目的とは一体何なのか?何が日本海軍の艦隊を沈めたのか?五芒星の中に何があるのか?真実を知る者が我々に語りたがらないか、死んだか、あるいは忘れさせられたかで、これらの疑問に答えを得ることはできないかもしれないと、私は疑っている。
結局の所、我々は前任者たちが残した断片を使い、正しい選択ができることを祈りながら前進することしかできないのだ。