アイテム番号: SCP-4036
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-4036-1実例の出入と貿易行為を防ぐため、財団海軍と国連平和維持軍の共同作戦により、SCP-4036の周囲120,000km2圏の包囲を行います。その境界を突破しようと試みるあらゆるオブジェクトおよび人間は無力化され、その遺体はインドネシアにあるサイト-004に移送されます。
財団工作員はSCP-4036内の政治的、軍事的、宗教的、文化的組織に潜入します。工作員たちは発生中の事件及び財団に対する潜在的な作戦の情報を収集し、それらの作戦をSCP-4036の内部から失敗に導く必要があります。常時、財団工作員および財団に忠実なSCP-4036-1実体が、SCP-4036内人口の最低2%を占めるようにします。
SCP-4036から財団に対する大規模な軍事作戦がある場合、オペレーション・ブラックリリーが有効化されます。オペレーション・ブラックリリーが有効化されるのは、次のいずれかの可能性がある場合に限定されます;(A)SCP-4036をXE-「捲られたベール」シナリオなしに収容することができなくなる場合、(B)広範な領土が占拠され、奪還の見通しが立たない場合、(C) SCP-4036が財団の部隊を敗走させ、財団が完全に無防備な状態となる場合。
SCP-4036の大統領は財団に対し友好的な姿勢を示しており、以前の政権・政府のような敵対的性質は有していません。しかしながら、財団に対する現在の雰囲気、および恒久的な解決策が確立される前に大統領が追放される可能性が存在することを踏まえ、外交関係は変更されていません。反財団的大統領および立法勢力が政治機構を掌握する可能性を考慮し、特別収容プロトコルは引き続き有効に維持されています。
説明: SCP-4036はポリネシア南東の多島海中の半径300 km、面積100,000 km2の領域に位置する小さな単一政府制の神権主義的共和国です。SCP-4036の国民からはポリネシア・アディタイト共和国と呼ばれています。SCP-4036は以前はPoI-432("ノーマン・テイラー")の独裁支配下にあり、この状況は1857年から彼が財団の影響下のグループによって暗殺された1862年まで続きました。それ以前のSCP-4036は高度に軍国主義化されており、随時動員可能な軍事力を形成するために、産業化時代のテクノロジーを生物学的兵器に組み込んでいました。SCP-4036はポリネシアの30%程度を支配しており、その多くはまばらな有人地域です。現在のSCP-4036の当局は、創始者、PoI-432、以前の帝国主義者の野心を支持していません。
SCP-4036の住民は、現在の推測では、その50~80%が異常性を有しています。政府の統計では住民の64%程度が異常とされていますが、データ評価不足のため、これが適切な代表値であるか否かは不明です。住民の多くは肉の操作能力を有しています。
SCP-4036の国教はサーキシズムです。公式統計ではSCP-4036-1の全ての実体がサーキシズムの信徒であると主張されていますが、実際には小さなキリスト教徒やイスラム教徒のグループが存在しています。信教の自由はSCP-4036の憲法のもとに認められていますが、ほとんどの非サーキック住民は社会的・政治的な追放を避けるために、その信仰を秘匿しています。
SCP-4036の社会は、大半は非都市地域であり、人口の多くはいくつか存在する中心都市に居住しています。これらの都市は、標準的なコンクリートの建物から生体由来の素材まで様々な素材の建物を含んでいます。SCP-4036の経済は、主に農業、製造業、たばこ生産により構成されます。貿易はSCP-4036の収容が継続中のため不可能です。SCP-4036の政府は経済の60%をコントロールしており、残りは個人または団体が有しています。
SCP-4036の政府は、行政府、立法府、司法府の3部門に分かれています。
立法府は、下院、上院、カルキスト評議会の3つの院に分かれています。下院は現在、約100人の代表者で構成されており、各代表者は100人を代表しています。上院は、それぞれ1000人を代表する10人の代表者で構成されています。両院については、多数決投票が地区ごとに行われます。カルキスト評議会は、共和国教会と呼ばれる、全市民をその構成員とする主要な宗教的統治体を代表する20人の個人からなるグループです。これらの評議会議員はカルキストが自ら選定しています。法案は、次のいずれかの方法により制定されます;(A)上院・下院それぞれの60%によって可決される、または(B)カルキスト評議会の過半数によって可決される。(B)については、たとえ他の院が満場一致で否決したとしても、カルキスト評議会による可決が優越します。
行政府は、大統領(一般投票で選出)とその内閣で構成されており、いずれも任期は5年間、再選は不可とされています。すべての内閣の地位は、カルキスト評議会での多数決、または上院と下院の両方の60%の票による承認を受ける必要があります。司法府は、6つの終身制ポストを含む共和国最高裁判所により構成されます。この裁判所は、大統領によって指名され、上院と下院の単純過半数によって承認された被任命者で構成されています。
SCP-4036の社会は、プロト・サーキックの信仰と、宗教的・郷土的愛国心および現代技術に重点を置いた現代性の結合体です。国民は、崇高なるカルキスト・イオンの信仰に高い価値を置いており、その点は技術革新も同様です。電子製品およびデジタル製品はSCP-4036-1の間で人気があり、それらの大半は密輸または密売のいずれかにより入手されています。ただし、生物機械も、主に下層階級の間で大衆によって使用されています。生物学的機械は、多くの場合、デジタルおよび電子技術に劣ると見なされており、通常、非生物学的オプションが利用できない場合に使用されます。多くの場合、下層階級は製品を購入することができず、自らそれらを作らざるを得ません。
PoI-432 (左)とPoI-433 (右)。それぞれ、SCP-4036の初代、第2代大統領
SCP-4036の社会には社会階層が存在しますが、すべての個人は適切な健康管理と食事の権利を有しています。 ヘルスケアは、他の国々と比較すると、世界中で最も安価な部類に入ります。しかし、この点は、おそらく政府の医療制度自体の優位性よりも、住民の豊富な生物学的操作技術に起因しています。
市民が19歳に達すると、軍隊または民間奉仕活動への参加が義務付けられます。軍隊の場合は2年間、民間奉仕活動の場合は16ヶ月間の従事が必要です。ほとんどの市民は後者のオプションを選択します。
愛国心と宗教的感情は、SCP-4036の文化的描写においてしばしば一致します。クラヴィガル・サァルンはしばしば、SCP-4036の化身であるレディ・アディトゥムと深く関係しています。 SCP-4036の旗への敬礼の直後には、しばしば祈りが行われます。SCP-4036の歴代大統領は、いずれもサーキシズムに対する強い信念を引用しています。 SCP-4036-1の大半は、サーキックでない者はSCP-4036の市民になることはできないという信念を持っています。SCP-4036の軍隊は、戦争と支配のクラヴィガルであるクラヴィガル・オロクの印章をよく使用します。
現在、SCP-4036は約300の島々に収容されており、これらの国境を越えて拡大することは許可されていません。財団とSCP-4036の間で公式の条約や協力的協定は締結されていませんが、いずれの陣営も、膠着状態を破る試みは実行していません。
要注意人物ファイル #432
正式名称: ノーマン・テイラー
別名/通称: "テイラー大統領"
参考グループ: ポリネシアのサーキック
参考人: PoI-182 ("ウィリアム・ウォーカー") , PoI-433 ("大橋八五郎"), PoI-431 ("ジョン・テイラー")
監視事由:(A)米国中立法に違反し、(B)「ポリネシア・アディタイト共和国」と呼ばれる違法な国家を、他のさまざまなフィリバスターや傭兵と共に設立した。
現在の対処方針: N/A
以前の対処方針: PoIがポリネシアにおける植民地権益を崩壊させ、または、より厳しい状況において、広大な領域の土地を占領しようと試みることができるようになる前に、PoIを無力化します。
収容度: 高 N/A
ステータス: 非合法的な共和国(以下、SCP-4036)の"大統領"死亡。
背景情報: PoIとSCP-4036およびその他のフィリバスターとの関係に先立ち、PoIは、1853年にPoI-182(ウィリアム・ウォーカー)が独立連邦共和国であるソノラ共和国(1853年10月-1854年5月)およびロウアー・カリフォルニア共和国(1853年10月-1854年1月)を奴隷制植民地として創設するために傭兵を募集しようとしていた時期の後に、PoI-182との間で(短く言えば)影響力のある関係を築きました。しかし、1854年までにPoI-432とPoI-182の関係は悪化し、最終的にPoI-432はPoI-182と離別しました。
1855年までに、PoIは、ポリネシア南部にあり、サトウキビやタバコ、金などの資源で満たされた「処女島」についてのさまざまな話を聞いていました。注目すべきことに、この地域の住民は、ヨーロッパの探検家達とは(仮にあったとしても)ごくわずかなコンタクトしか経験しておらず、また、当時のアメリカのフィリバスターから見て、極めて従順であったと言われています。
1856年、PoI-432は、彼の兄弟であり、民間の造船および貿易事業を運営していたPoI-431( "ジョン・テイラー")に向けて、航海のための様々な船舶を求める手紙を書いています。 PoI-431は、二度と連絡してこないことを条件に、複数の船を、値引きしたうえでPoIに引渡しました。
1857年までに、PoIは、自身に同行させるための約300人の傭兵とフィリバスターを雇い、彼らが搭乗する10隻の船に、大砲と乗組員1年分の食料を積載しました。 その後、PoIはその島へと出発しました。 なお、SCP-4036はカリフォルニアとネバダ内の噂で語られるだけの存在であったため、PoIはその実在を示す直接的な証拠を有していはなかったことに注意する必要があります。
以下の文書は、彼らが描いた順番通りに並べられています。
…ウォーカーはソノラとバハを破壊し、現在ニカラグアを破壊している。彼は非道徳的な奴隷商人だ。他の誰でもなく、自分自身のことを信じている…。私は、彼に正しい道を歩ませようとしたが、彼は聞こうとしない。今回は違う。私たちは武器を持っている。私たちは通常の文明とも、南北アメリカ大陸とも離れた地にいる。もちろん、他の植民地勢力は近くにあるが、私たちが彼らを怒らせたり、注意を引いたりしない限りは全てうまくいくだろう…。ウォーカーは粗野な大統領流の振舞いをする男で、奴隷制ー恐ろしい、野蛮な制度だーにばかり集中している。それは幻想だった。彼ら自身を、豊かなテネシー人ではなく、貴族の最高位に位置付けるかのような。 私の見解では、相当に粗野で非道徳的な冒険だ。
これらの部族民との簡単な意思疎通のために私の航海に同行した人類学者である黄色人が、内密に私のところを訪れ、私のこのプロジェクトについて彼が認識した懸念について警告した…。私は彼に、そのような懸念は是認できないと伝えた。私たちは共和党員だった。 奴隷制は非道徳的だと私たちは信じていた。 彼は、これらの貧しく野蛮な人々に文明をもたらすこと、そして専制政治と戦うための道具と資源を提供することは、私たちや日本人のようなより文明化された人々の仕事であることに同意したのではなかったか?
弱くて無力な者の搾取は人間性に固有のものである。カインは私たちの主と救い主の目をもっと喜ばせるためだけにアベルを殺した。最初の殺人は、この星に4人の人間しかいないときになされた。ささいな復讐のために、大地に血が流されたのだ。 人々に何らかの平等な立場を与え、彼らが搾取から自らを守れるようにするのが私たちの仕事だ。 黄色人は同意し、仕事に戻った。
島に着いた。 樹木の中で、原住民についての描写と一致する女性を見た。 彼女は、腰の下に肉のようなものを身に着けていた。 私は、彼女は美の生きたイメージだとすら言っていただろう。忌まわしいシンボルが彼女の顔と体に点在してさえいなければ。野蛮な文化のために子供たちが自分の体を破壊する…。私たちはここでキャンプを作り、必要な限りキャンプを続けることを計画している。
私たちが彼らの文化的機関と友好関係を築けたならば、私はこれらの原住民が素晴らしい労働者になると信じている。 彼らの機関への忠誠心。より大きな善のために犠牲を払う。偉大な文明は、優秀な労働者の背中の上に築かれる。
このキャンプ場の東に、土地の一画から奇妙な突起が突き出ているのを見つけた。 毛むくじゃらだったが、植物の毛羽立ちとは異なっており、その物的特性はほとんど動物のそれであった。 そこにあるものを見るため、それを引っ張りたい本能的な衝動を感じた。自力ではそれを引き抜くことができなかったので、私は男たちに手伝うように命じ、ようやく地面から「植物」を裂くことができた。
突起は植物ではなく、尾だった、大きな豚の尾だった。私たちは、尻尾を引きちぎっていたのだ。 地理的に孤立したこの島にどうしてこのような豚が存在するのか、私にはわからない。 私たちは立ち上がり、その生き物を見つめた。 それは痛みで鳴き、立ち上がって歩こうとして、横に倒れ、出血し、泣き続けていた。その生き物が死に瀕していたので、私はピストルを抜き、その哀れな生き物を殺した。 殺してから、私はその死体を見下ろした。 これは成体のようだ。
偵察チームが私たちのキャンプに戻ってきた。4人が死亡し、3人以上が負傷していた。 彼らは、原住民を探している間に、島の浜辺の森から15フィートの大きな獣が来たと証言した。 弾丸は、骨の盾に対して歯が立たなかった。 私は船に海辺を偵察し、その獣を探すように命じた。 状況を考慮し、私はそれが賢明だと考えたのだ。
獣が私たちの陣営を攻撃し、21人の兵士を虐殺した。少なくとも19フィートの高さで、顔の大部分は黄色がかった骨に囲まれていた。このような生き物を見たことはなかった。マンモスの胴体、 馬の胴体、熊の爪を持ち、胴体は厚い白い骨で覆われ、しかも爪は完全に肉でできていて、液体のように変形、変化していた。液体金属だ。
奴は、何もないところから飛び出してきては体に再吸収される巨大な長い巻きひげを使って男たちを引き裂き、工場の設備のように彼らの身体をばらばらに切り裂いた。その肉はほとんどクモの巣のように見え、相互接続して重なり合う層を形作っていた。 しかし、その肉は獣からほとんど独立しているように見え、1000の異なる方向に向かおうとしては、より強い力によって押さえつけられていた。何人かは奴の体内に取り込まれた。奴の身体に触れるだけで取り込まれるのだ。 腕を、そして全身を。私の耳には、今でも男たちが肉の塊の中で消費されたときの叫び声が聞こえている。あの時と同じようにくぐもった声が。私たちの大砲がその肉体を引き裂き、体に大穴をあけたとき、私は奴の目が向けられていたのを感じた。
時々、身体が痙攣する。横になる必要がある。あるいは、このページを破ってしまうか。
私は島の真ん中に行き、そこに原住民がいるかどうかを見るつもりだ。 私はそこにちょうど100人の武装した部下を連れて行き、原住民と何らかの合意に達することができるかどうか見てみる。私は人類学者への約束を果たし、そして多くの人をできるだけ傷つけないようにしたい。
今日、私は族長を殺した。 少なくとも、私が族長と推定した男を。 彼は私たちに武器を置くように命じたらしい。少なくとも人類学者が言うところによれば。 私は彼の頭を撃ち、そして、彼は僅かな悲鳴もなしに地面に倒れ落ちた。恐怖で逃げ出した者もいれば、逃げることすらできない者もいた。私達は、後者を捕まえてキャンプに連れ帰った。人類学者と私は、それらの哀れな生き物が苦しんでいるのを見たくはなかったが、これは今のところは仕方がないことだ。
彼らの内の一人である、10歳以下とみられる男の子と話した。族長の支配は不道徳で残酷だったため、彼は私たちが族長を殺したことに感謝した。族長の残酷さについては、他の者からも同様の証言があった。私たちは彼らを助け、彼らの生活を改善するつもりだと彼に伝えた。それから私は彼に獣について尋ねたところ、少年はため息をついた。彼は、獣が村によって生み出されたものであると述べた。
外部の者達が島に現れたのを見た族長は、部族全体に、主要な村に集結して守護者の構築を手伝うよう命じた。 彼らは、このプロセスのために力の大半を費やしたが、3日もたたないうちに、首長は村の若い男達に彼と一緒に来て戦うよう命じた。獣は既に殺されていた。少年は、首長が、私たちが男は殺し、女は犯すと言っていたと言った。
人類学者は私を脇に連れて行った。彼は、これらの村人は異常であると言った。 私は、肉を使った工芸は普通ではないことを理由に同意したが、彼によれば、そのことを別にしてもなお、おかしな点があるとのことだった。 理由を尋ねると、彼は、彼らの言語はヨーロッパとポリネシアの言語の組み合わせで出来ていると答えた。それに加えて、これらの村人は肌が明るい色調であったため、ポリネシア人のようには見えない。 彼らが世界中を旅してこの島に来たわけでもない限り、これらのことは説明できないと。
男の何人かは、私たちを村に連れて行った。 村には男女合わせても300人もいなかった。彼らの家は木や石ではなく、膨らみうめく肉の塊でできていた。これらは死者の肉体で作られている。死が無価値ではないことを確認する方法として。彼らは濡れた肉を身に着けていたが、私はそのことに家自体よりも嫌な気持ちを感じた。ほとんどの村人は首長を恐れており、彼が実際には死んでないかもしれないと心配して、遺体の所へ戻ろうとさえしない。一部の者は新参者を恐れていたが、他の者は長老に意見を求め、長老は、新たな客人についての結論はまだ出さないでおくことを礼儀正しく提案した。大半の者は、ごく最近まで部族を率いていた神聖なグループの一員であった長老に従った。
私は他の者に村の長老がいるかどうか尋ねた。 彼らが言うには、かつて多くの長老がいたが、全員が族長によって虐殺されたそうだ。 もともとこの島は、宗教を知り、彼らの誕生からの慣習を学び、部族が始まって以来の何千年もの歴史を口述で受け継いできた賢い老人たちによって運営されていた。族長は、もともと彼らの見習いの一人だったが、他の見習いとともに決起し、長老らを殺した。彼は幼い頃から肉の形成技術を習得し、一瞬で獣全体を形成することができたらしい。これらの人々の歴史を教えてくれる人は他にいるかと尋ねた。最後に残った長老が1人いるそうだ。族長の父親だ。
あの巨大な獣を形成していた大量の肉をどこで手に入れたかについて質問すると、彼らは獣を作るためにすべての蓄えを使い果たしたと答えた。 コミュニティとの良好な関係を得る機会だと考え、私たちは彼らに、船には大量の食料があり、彼らが必要とするのなら、できるだけ多くの食料を提供すると伝えた。しかし、それにはこの部族のリーダーからの同意が必要だった。彼らは、私がどんな提案をしても、長老が同意するなら彼らもそれに従うだろう。彼らが言うには、長老は、常に自分の利益よりも村の利益を優先するとのことだ。
私たちが彼に申し出を伝えると、彼はそれを受け入れ、私たちの気前の良さに感謝した。 彼は私たちを抱きしめ、テントから出て村全体を呼び、私たちが寛大であり、村人らが食べ物を植え育てる間、彼らに食料を与えるであろうことを伝えた。
私たちの部下は食べ物を彼らに運んだ。食べ物を配ることに不満を言う者がいた。私は同意したが、これは信頼を得るために必要だと彼に言った。そして、この後には彼らを文明化できるようになると。
私たちは村の周りに首都を設立した。私たちは何人かの狩人に、私たちのライフルによる狩りを訓練し、彼らは私たちに彼らの国と農業を教えてくれている。彼らは生まれたばかりの生き物を地面に埋める。土壌はその生き物の成長を促進する。長老は、これはこの島が彼の多くの聖地の一つであることを示す、イオンからの証だと言っている。彼らは生まれたばかりの豚を地面に植えた。豚が成長するのまで数ヶ月待つ予定だ。それまでは、鳥や魚など他の生き物を狩ることで、村太は十分に充足できる。私は新しく見つけた供給者 から牛と鶏と普通の豚を手に入れることを覚えておく必要がある。彼の豚は素晴らしい食べ物だが、文明化された人々が食べるべきものではない。
何日も前から考えていたことがあった。これらの人々に帝国をもたらすならどうだろうか?それは奇妙な考えだが、過去数ヶ月に起こったすべてを考えると、そう奇妙なことではないのではないだろうか? これは真理を含んでいるのではないか? または、少なくとも真実たる要素を? このことについて考えなければならない。
今日は鉱山に行ったが、これらの鉱山には間違いなく金がある。 恐らく地球の地殻の下を何マイルも下るだろう。私は金の一族の出身だ。それは私の骨の中にあり、私の最初の仕事でさえ金の採掘だった。だから私はここに金があることがわかる。私の部下たちは金を持って島を出ようとささやく。そうなるのを許すことはできない。 ここで私たち自身を強化するために、ここで経済を創造しなければならない。私は鉱山を運営するので手一杯だとすると、私は他の者に通貨の製作に取り組ませる必要がある。金は人類の最も古い通貨だが、これらの人々はお金について何も知らない。彼らは物々交換の経済さえも持たず、代わりにお互いでの共有を行っている。ヨーロッパ人の間で社会主義について聞いたことがあるが、これは社会主義に最も近いと思う。少ないリソースで、人々に協力させる。 ある意味では美しいが、文明社会に資するものではない。少なくとも経済的な意味では。私には労働危機を解決する必要がある。部下が私を見捨てる前に。
私は長老に仮説的な質問をした。人間の子供が地面に植えられた場合、完全に成長した大人になることが可能なのか?彼は奇妙な様子で私を見て、可能だと答えたが、それは子供の寿命を破壊するので、通常は非人道的と考えられていると付け加えた。過去には災害時に子どもたちが植えられると言われていたが、これは他の手だてがない場合にのみ行われるそうだ。
彼はそれから私になぜそのような奇妙な質問をしているのかと私に尋ね、私は彼に私が計画していることを話した。彼は最初はショックを受け、恐ろしくさえ感じたようだが、その後、私は将来の計画を説明した。私は自分が帝国をもたらす者であり、武器とリソースによってすぐにそれをもたらすと考えていると告げた。私たちは彼を金鉱山と船に連れて行き、世界地図を見せた。私は彼に、彼らの生来の能力があれば、世界全体を私たちの統治下に置くことができると言った。商業の仕組みを説明した。彼の文化的感受性に反すると分かっていたので、競争への言及は省いた。この惑星上のあらゆる国がもつ商業システムの在り方、および民主的制度の必要性を彼に説明したときには、彼は私の計画により友好的となっていたように見えた。
彼は私たちの計画を承認したが、それを迅速にし、両親には絶対にこれを目撃させないように言った。私は彼にこれを約束した。彼はコミュニティのメンバーに、できるだけ早く子孫を作り始めることが道徳的な義務であると語った。大橋は手順全体を通して、軽蔑の目で私を見ていた。
前回の記録から3か月近くが経った。私は自分のやったことにうんざりしている。私は汚れている。島のほぼすべての女性は妊娠している。おぞましい。胸が悪くなるような気持ちにならずに村に行くことはできないほどだ。私は非道徳的だと感じている。私は悪を感じる。私は彼らの顔を見ることができる。私が何であるかを知っている。私はキリストの許しを請う。彼もまた私を糾弾するだろう。私は自分の聖書を海に投げ捨てた。聖書が私を非難するのを感じたからだ。私が行ったことに対して、私を非難しているように感じたのだ。
しかし、私はこれをする必要がある。彼らを文明化する必要がある。私がやらなければ誰がやる? イギリス人?アメリカ人?他の、恐ろしく、非道徳的で、彼らを虐殺する勢力か? 私が去ると、これらの自然の子供たちにも同じことが起こるのか?私は神に祈る。私に背を向けた神に。子供が今日私に手を振り、私は泣いた。なぜなら、その子供の弟は、地に埋められる最初の者になると知っているからだ。私は嘔吐した。
私は罪を犯した 私は罪だ
6か月が経ったが、もう自分の考えを振り返ることができない。時折、子供たちが地面から立ち上がり、私にかじりついてくる悪夢に悩まされる。彼らは地面から飛び出し、私をつかみ、地面に引きずり込む。私は私に土が浴びせられるのを見て、彼らはまだ私を小さな手でつかんでいて、母親を求めて泣いていて、私は自分が出血しているのを知っていて、私は神を呼び叫ぶが、神は私に背を向けている。
それは済んだ。罪はなされた。
私は何人かの男たちに銃を手に取るように指示した。大橋にもだ。彼は自分自身にうんざりしているようだった。彼は、何語かわからないいくつもの言語で独り言を言っていた。彼のこうした姿を見たのは初めてだ。他の男たちは緊張し始めた…村の長老は、子供たちのほとんどはすでに生まれていて、生後数週間から数ヶ月まで、適切なすべての年代が使われると言った。長老は自分の役目を果たしていた。それから私は、部下にテントに入って子供たちを連れてくるように、そして銃は撃たないように命じた。私はそれのほとんどから目をそらさなければならなかった。 子供たちのほとんどは、泣いている母親や父親の腕から引き離された。私たちを突き刺そうとした親もいたが、彼らも屈服させられた。
我々のうちの一人が倒れた。彼はテントに行き、母親が骨のナイフを持っていたのを見た。彼女は赤子をできるだけきつく抱きしめ、顔からは涙が流れ落ちていた。彼女は息子を邪悪な男たちから救うためにイオンに叫んだ。男は泣き始めた。ジェスロはアパラチアの血の争いで息子と娘を失っていた。彼はどうしても応戦することができず、倒れた。
私たちは部下の一人にテントに入って行かせ、母親を打ち負かし服従させなければならなかった。彼女は救い主であるイオンに、この罰に値するあらゆる罪への許しを求めて叫んだ。彼女は懇願し、悲鳴を上げ、ついには私たちの銃を1つ取って男を撃った。争いの中で子供を失った。彼女は撃ち殺された。長老は、彼に助けを求めた村人を慰めようとしていた。長老は泣いたが、村人たちに、これはより大きな利益のための犠牲であると言った。何故なら、この行いによっていずれ帝国が生まれるとイオンが告げたからだ。それまでは抵抗するな、イオンを怒らせるかもしれないからと。
この悪夢の終わりまでに、300人以上の子供を確保した。私たちは彼らを埋める段階に入った。私にはまだ彼らの叫び声が聞こえる。土が彼らの口に入り、体に、肺に、胃に、そして他のあらゆる場所に入り込むのを感じながら。彼らはすぐに生まれるだろう。伝説によれば、彼らの腕は、彼らの第二の誕生の時を先触れするものとなる。
2週間が経過したが、男たちはまだあの件に悩まされている。多くの者が家に帰りたがっている。他の者は悪夢に泣いていた。私は胃の中の何かが私を圧迫するように感じた。私はこのリボルバーを肌身から離さないでいる。リボルバーを口に入れ、撃鉄を起こして撃つさまを想像する。神が私を苦痛に満ちた生から解き放ち、私を引き裂きますように。私は嘘つきで、全ての者に対する最低なペテン師だ。
大橋はもう私に話しかけることはなく、ただ眠り、たまに食事をとるだけだ。
悪夢は悪化するばかりだ。彼らはもはや叫んでおらず、代わりに囁いてくる。彼らは私に何をするかを囁く。私が埋まった黒い土の中から何百もの声が囁きかけ、私の死を語る。私はイオン自身によって引き裂かれるだろう。私は、自分が救おうとしている野蛮人同様に、非文明的だ。神よ、どうかわたしをお許しください。
私は島を台無しにした。神よ、私は引き返せるものならそうしたい。引き返して、何もなかったかのようにしていたい。しかし、私が今去るとなれば、部下たちは今までの彼らのすべての時間と努力が無駄になることに怒るだろう。それだけでなく、島は今、私の物資に依存している。彼らの食料が以前の状況に戻るのは、数年とはいかないまでも何ヶ月かかかるだろう。私が島を去るなら、彼らは皆飢えてしまう。私が去るなら、私はこれらの人々を破滅させてしまうだろう。白人は信頼できないと思われれば、彼らは私たちと彼らの間のつながりを永遠に断ち切るだろう。いや、そんなことを起こすわけにはいかない。
私はとどまる必要がある。その必要がある。私は邪悪な男だ。私は許されない。私は罪そのものだ。すまない。
3か月が経ち、第2の誕生の時が来た。3ヶ月ぶりに、島の真ん中の牧草地に足を踏み入れた。手足が風景に点在している。成長した大人の腕が地面から飛び出して、汚れや日焼けに覆われている。私の部下の何人かはすでに彼らを地面から引き抜き始めている。長老は、人間が完全に目覚めるまでに時間がかかると言っている。
女性は子を増やすために必要なため、村で世話をするようになり、男性は将来の採掘のために造船所に降ろされた。 彼らのためにバラックが作られており、彼らには採掘の方法と、島のための貨幣の作り方が教えられる。
我々はこの工程を繰り返す。
私の憲法を書いた。アメリカの憲法から多くの側面を取り上げた。私に対して多くの疑念を持っているにせよ、多くの部下は選挙で私に投票するだろう。村人に投票させたら、きっと負けるだろう。男たちは、私がいなければ、大橋との(はっきりした)良好な関係を持っていなければ必ず死ぬであろうことを知っている。憲法を書いたと言っても、大橋は私に反応しなかった。彼を責めているわけではない。
大統領になったと長老に言うと、彼は私を祝福した。それから彼は、第2の誕生を迎えた者たちがどうであったか尋ねた。私は、鉱山が効率を上げて稼働しており、また通貨の最初のバッチを製作していると語った。
私たちは店を開き、村人たちにいくつかの物を買えるだけのコインを与えた。私たちは、彼らがこれを継続したい場合、テントを破壊し、木造の家に置き換える必要があると言った。彼らの多くは、これを彼らの文化への侮辱であり、彼らを利己的で自滅的にするものだとして拒絶した。だが、家か店か、一方しか選べないと私たちが告げると、高齢者の多くは依然として拒否したが、多くは受け入れた。その日の終わりには、テントが破壊され、建設が始まった。
男たちと女たちの多くは働き者だ。金の産出は増加し、小さな農場さえ始まっている。しかし、私は別の問題に出くわした。村人たちに、集団農場を止めさせる必要がある。 集団農場では、個々人が常に集団の土壌のことを考えなければならないため、起業精神を奨励することは困難になる。しかし、私はこれについて長老の計画を立てることに決め、そして彼は、もしそれによって帝国がより速く創造されることを意味するなら、そうすればよいと答えた。
私は罪だ。
今日、私は街頭で反乱を鎮圧した。農場を地域で最も優れた農家たちに分け与える計画を発表したとき、彼らは皆それを拒否した。彼らは私に対して怒鳴り声をあげ、それから叫び始めた。そして彼らは私の部下を攻撃し始めた。私の部下の一人、ヘンリーはパニックに陥り、ピストルを抜いて2人の男を撃った。これによってさらなる暴力が引き起こされた。私は鎮圧のため大橋を呼んだが、彼にできることは何もなかった。彼らは、店の存在が彼らの文化に反していると主張して、店を焼き尽くし、中の物を盗んだ。銃を盗もうとする者すらいた。私は部下を呼んで、彼らは鎮圧を始めた。村に銃声が鳴り響き、最終的に50人が死亡した。
その中には長老が含まれていた。
反乱を鎮圧した。元の人口の実に4分の1が路上で、私の部下によって虐殺された。神よ、私の行いをお許しください。私は彼らを野蛮人、殺人者、泥棒と呼んた。男性に関しては、私は3分の1を殺していた。女性は出産のために生きている必要があったからだ。翌日、私は村のすべての小さな子供を連れて行き、再び埋めた。悪夢はますます悪化していくが、私は一つのことを知っている:私は帝国を築く。一度に1つの弾丸。
歴史
SCP-4036の説明:その歴史、収容、住民
[…]
財団がSCP-4036を初めて発見したのは、SCP-4036によるイギリス領ニュージーランドの北島への侵攻中のことでした。ポリネシアに未発見の勢力があり、ポリネシア南東部の、住民がまばらに居住する小さな島々を破壊しているという報告はありましたが、これについては実質的な証拠がなかったため破棄されていました。
1861年6月に北島が侵略されたときには、財団は戦争の必要性を無視できませんでした。最初の侵攻の日のうちに、島全体がSCP-4036とその5000人の部隊の手に落ち、200人が死亡しました。この後、財団はSCP-4036を地域の最優先事項であると宣言しました。
[….]
これは財団に対する脅威であるとともに、財団および当該地域の植民地権益に対するこの破壊的な脅威でもあったため、SCP-4036と戦うために、6月末までにスペイン、日本、オランダ、フランスとグレートブリテンからなる国際的連合軍が財団によって招集されました。
連合軍は、南島で指揮を執るバウ将軍のもと、SCP-4036を押し戻し始めました。 しかし、従来の軍事的知見では不可能と考えられていたにもかかわらず、SCP-4036の軍隊は、征服された領土へと侵攻する財団の複数の試みを打ち負かすことができました。北島への侵攻の試みは失敗し、連合軍は1,000人以上の死傷者を出しました。そのほとんどは日本軍とイギリス軍でした。SCP-4036が掌握していたいくつかの孤立地帯を獲得しようとする試みは、主にSCP-4036の軍隊への理解が欠如していたために失敗しました。
[…]
しかし、大橋八五郎(別名PoI-433)は、どうすれば助けになるかを知っていました。SCP-4036の副大統領であり、宗教的事項におけるリーダーである彼は、テイラーですら及ばないほどにSCP-4036の文化を理解していました。
彼は、SCP-4036についての仕事を始める以前の友人であったO5-2に手紙を書き、財団に対してSCP-4036の軍事作戦、戦術、弱点、そして武装が提供された場合の地域の反乱グループについてのほぼ無制限の情報を提供しました。これは財団が利用せざるを得ない申し出であり、これに対して大橋が望んだのは、ただSCP-4036-1(住民)が害されないことだけでした。
財団は、SCP-4036の首都に近い離島から、大橋と彼の反乱グループに様々な武器を引渡しました。
[…]
しかし、決定的な要因は南島の戦いでした。
南島の戦いは、10月13日に、数十の骨船が地平線上に現れたことで始まりました。完全に大腿骨でできた装甲は、カノン砲による砲撃をほぼ不可能にしていました。船体のいたるところに眼球が埋め込まれていたので、移乗攻撃もまた不可能でした。
島の防衛準備として、バウ将軍は部下に防衛指示を与えていました。
しかしバウ将軍は、秘かに別の計画を考案していました。彼は、O5評議会から一時的にレベル5ステータスを付与された際に、通常の将軍は関知していなかった情報にアクセスしており、その1つが機動部隊シータ-01(「ウォー・ホークス」)でした。 1814年の財団内戦中に結成されたシータ-01は、異常なメンバーで構成されていました。当該機動部隊を構成していたのは、いずれも異常なPoI、スタッフ、およびSCPから抽出され、財団への忠誠が証明されたメンバーです。危機に際しては、彼らは、戦闘工作員、医療要員、記憶処理員、スパイまでを務めました。彼らは切り札an Ace in the holeでした。
バウ将軍から艦隊を破壊するよう命じられると、彼らは謹んでそれに応えました。 空中からの奇蹟論的大規模爆破により、肉の艦隊は容赦なく焼かれました。
[….]
1861年末には、SCP-4036は敗北寸前でした。
しかも、半ば崩壊状態でした。大橋は、南島で戦闘が行われていたのを好機と判断し、機に乗じて首都を攻撃するよう反乱グループに命じました。
12月から1月までの2か月の間に、首都は廃墟となりました。首都は2万人以上の市民がおり、そのほとんどが軍隊でしたが、戦闘が終わったときには3000人にまで減少していました。しかし、こうした大規模破壊があったにもかかわらず、八五郎は勝者となりました。彼は自身が共和国大統領となることを宣言し、上下院に選挙の実施を求めるとともに、教会に代議員の招集を求めました。
[…]
テイラーは、失うものは何もない状況であることを理解し、首都への最後の攻撃を試みました。彼はまだ忠誠を誓っているわずかな部下を引き連れて首都の建物へと進軍し、かつての仲間である八五郎に降伏するよう命じ、もし彼が降伏すれば許すと述べました。
しかし、大橋がそれに従うことはなく、代わりにテイラーの部下を路上で殺戮し、テイラーに猿轡をかませ、個人所有していた独房に拘留しました。
大橋はテイラーには利用価値があることを知っていました。
[…]
しかし、連合軍はテイラーを必要としませんでした。住民のほとんどはシータ-1により鎮静化され、損害は覆い隠されました。連合軍は植民地を取り戻し、被害を最小限に抑えました。それで十分だったはずでした。
しかし、そうではありませんでした。財団は、封じ込めがまだ十分ではないと考えたため、連合軍を本島に侵攻させようとしました。しかし、連合軍は財団の方針に理解を示さず、本島への全面的侵略を計画しようとしませんでした。ほんの数ヶ月前に敗北しかけた後だったため、彼らとしては再び軍事的リスクを冒すつもりはありませんでした。
大橋も協力する気がありませんでした。彼は財団の代表団の入島を拒否し、到着した財団役員を全て逮捕するよう軍に命じました。これに対抗する方法はなかったため、財団はSCP-4036の包囲による収容に頼らざるを得ませんでした。
SCP-4036は、財団の最大の失敗として存在し続けています。
近代
以下は、現在のSCP-4036-1のインタビューからの一連の抜粋です。これらの録音は、SCP-4036の首都のレポーターを装って行われました。
「…ああ、はい、ええと、ええ、私は英語を話します。完璧ではありません、英語は普段は、ええと、高位の人々?によって使われるものですので。今のは正しい単語だと思います。繰り返しますが、私の英語は下手なので、間違った単語を選んでしまったら申し訳ありません。はい、私は日本人です。日本に行ったことはありませんが。父は時々日本のことを話しますが、私は、ええと、何も、うーん、文化やその他のことも何も知りません。私はあまり英語を使いません。英語を使うのは都市の住民だけです。私たちは、「切り離される」前に祖先がイオンと交信するために使用していた伝統的な言語を使っています。え?ああ、そうだ、私たちが金属を使用するようになってから、大祭司イオンは彼の肉から私たちを切り離しました。私たちは、今や暗闇の中をさまよっています…」
「私たちはあの手の機械は使いません。私たちは肉と骨を使います。これまで使ってきたように、そしてこれからも使っていくようにです。ああいう機械を手に持つと、自分の肌が汚れたように感じます。何かの霊が、恐ろしく不快な方法で肌と頭皮をマッサージするように感じます。それについて話すだけでも不快なのです。ああ、はい、ここの多くの農民はあれらを使用していませんが、その理由は信仰というよりは経済的なものだと思います。」
「下水道は、私が今まで見た中で最悪か、そうでないとしてもひどいものです。パイプも生きています。それらは成長し、外側に拡大します。正しい方向に延びるように私たちはそれを誘導する必要があります。私たちはあちこちでパイプの肢を切り落とします。確かに彼らは叫び声を上げますが、彼らには廃棄物を正しい方向に運ばせなければなりません。ですよね?しかし、私の意見では、それが最悪のことととは言えません。最悪なのは、街の地下に住むホームレスの生き物です。私たちはその肢を切り落とすことはありません。ホームレスがそれを食べるだけです。そして、はい、パイプは私たちの廃棄物で満たされています。私は、人がどれほど追い詰められれば肉に覆われた小便や糞を食べるようになるのかわかりませんが、きっとそれは最悪の気持ちでしょうね。」
「財団はこの星における災厄です。私たちの大統領のレトリックは反道徳的であり、もしかすると危険でもあるかもしれないと思っています。彼は私たちの歴史を知らないのでしょうか?我々の過去を?一体どう考えれば、財団との関係を修復するなどと計画するようになるのか、私には理解できません、それはまるであなたのペニスを蜂の巣に刺すようなものです。1~2分間は気分がいいでしょうが、そのあと刺すような痛みが起こります。あらゆる点で不快なことです。」
「大統領?私は、彼が何をしているかをあまり追っていません。申し訳ありませんが、英語は第一言語ではありません。私はアメリカ人だと思いますが、英語はあまり得意ではありません。日本の言語もいくらか知っていますが、私は伝統言語を使っています。その方がイオンに近づくことができますから。都市の住人は、救世主イオンよりもテクノロジーと金属の方に関心を持ちすぎていると思いますが、それは私が決めることではありません。いずれにせよ、私たちはみな最後には彼の体の一部へと戻るのです。」
「キリスト教徒とイスラム教徒に起こったことが、彼らに対する正当な報いだとは思いません。しかし、彼らがここにいるのは不自然なことです。ヨーロッパとアジアの宗教がこの島にあることは自然ではありません。それは私たちの政府の目が届くよりもはるかに急速に広がっており、私はそのことが社会に危険を及ぼすと考えています。今、彼らのために起こっていることが正当な報いだとは一切考えませんが、彼らにとっては本当に驚くべき事態なのでしょうか? それは規制されておらず、私たちの文化とあまりにも激しく衝突しています。結局のところ、ここはイエスやムハンマドではなく、イオンの信念と望みにより創られた聖なる国家なのですから。いえ、いえ、暴力はいけません。私は暴力を嫌います。私はただ、この国の平和的な浄化を望んでいるのです。それだけなのです。」
「….私は森を見に行ったことがあります。彼らのつぶやきと叫びが聞こえました。私は銃を手に取り、徒歩で移動しました。私は、あの大きな肉の巻きひげを備えた連中が一人か二人いると想定していました。1ダースではなく。彼らは近くにある将軍の野営地のうちの一つのシンボルを身に着けていたので、そこから去ろうとし、そして穴に落ちてしまいました。私は、死体が近くにあるのを感じました。たくさんの、たくさんの死体が。何ダースも、もしかすると100体あったかもしれません。様々な腐敗状態で、目の中で虫が這いずり、ウジ虫が顔の内側の穴、喉、ああ、とにかくいたるところを食べていました。」
「私が穴に落ちた音は、彼らの注意を引きました。私は散弾銃を握って遺体の下に隠れ、赦しと、野蛮な怪物からの庇護を救世主に祈りました。彼らは、伝統言語で静かにささやきました。そのうちの一人は、私が下に隠れていた死体をつつきました。彼女の腐った死体の匂いがしました。彼女の目はもう存在していませんでした。そこにあったのは、かつて人間性を宿していた虚ろな穴だけでした。誰かの母親、誰かの妹、誰かの妻。」
「ちらっと覗くと、彼らは背中から飛び出た赤黒い肉の巻きひげを、そう、持っていて、その骨格や臓器、至る部分が露わになっているのが見えました。私は、心臓か、他の重要な臓器に当たることを期待して、彼らのうちの一人の背中を狙いました。私は狙いを定めて発砲し、奴の脳だけでなく、心臓と骨も吹き飛ばしました。私は可能な限り遠くへと走りました。時々振り返り、警告として発砲しながら。彼らの武器は近距離では最大限に機能する一方で、長距離では有効ではありませんでした。私は自宅の中に入り、朝まで出ていきませんでした。私は散弾銃を持って寝ました。」
「私はその朝、市内の警察に行きました。 彼らは穴をチェックしました。」
「その穴には、キリスト教やイスラム教の図像のない死体は一つもありませんでした。」
「財団は私たちの保護者であり、奴隷商人でもあります。彼らは私たちの国境を守っていますが、その理由は私たちを封じ込めるために必要というだけのものです。私たちの軍は、他の国家からではなく、破壊に傾倒している国際機関からの防衛にあたっています。私はジー・オー・シーとジー・アール・ユーに支援を求める試みの話を聞いたことがありますが、役に立たなかったようです。私の母国である日本に再び行けるかどうか考えていますが、可能かは疑わしいです。」
「財団に対する私たちの戦いは、独立と政治機構をめぐるイデオロギー的な戦いであるだけでなく、科学と宗教をめぐる戦いでもあります。私は教会の長として、財団とは物理的な力であるだけでなく、精神的な力でもあると考えています。財団とは、人の実存と本質を封じ込めようとする力です。彼らは私たちの宗教を封じ込め、それが世界中に広がらないようにしようと望んでいます。私たちの信仰を封じ込めようとする力を私たちが破壊することができれば、それはこの戦いの勝利を意味するでしょう。」
「時々、私たちは財団との今後の防衛戦に集中しすぎているのではないかと心配になります。田舎の人々は、平和と従来の宗教を望んでいますが、都市は電話、インターネット、その他の技術機器など、外の世界の製品を求めています。財団は、この国の宗教に対しての、また外の世界とつながりあう能力に対しての脅威です。私は軍に2年間従事していたので分かるのですが、私たちはみな戦争が始まることを知っており、しかしその事実を認めたくないと思っています。戦争になれば、私たちの国は焼きつくされるでしょう。間違いありませんよ。」
「なぜ私たちはここにいるのだろうと思います。もちろん、いかにしてここにいるのかはわかりますが、なぜここにいるのかわかりません。創始者がずっと昔に始めた実験を、私たちはただ継続しようとし続けるのでしょうか?第2代大統領に従って?それとも、財団の抑圧に抗って生き残ろうとするのでしょうか?私には分かりません。ただ、少なくとも私たちが何者であるかは知っています。財団の敵です。そして、その事実が私たちを結束させてるのです。しかし、それをいつまで続けられるのか、私は自信のある答えを持ってはいません。」
条約草案
[編集済]付けで、財団とポリネシア・アディタイト共和国が次のとおり合意することを宣言する。
- ポリネシア・アディタイト共和国が財団により国家承認を受け、財団の監督下で貿易と自己決定の条件が認められること。
- 財団が、その能力が及ぶ限り、共和国の現在の政体、利益、および国民を保護すること。
- 異常国家としての公式ステータスと引き換えに、ポリネシア・アディタイト共和国が、異常現象の場合に、捕獲されたときに財団に対するすべての責任を放棄すること。
- ポリネシア・アディタイト共和国に標準異常能力(共和国正常性基準の第III条を参照)の範囲外の人型異常実体が存在する場合、アディタイト共和国当局は、その異常な人型実体を拘留して市民権を剥奪し、領域内の最寄りの財団サイトに配置する。
- サイト-4036の建設に、国に生息する可能性のある異常なオブジェクト、実体などを含めることを許可する。
- アイテムの封じ込め、または財団における必要性のために、地域の物的または人的資源を使用することを許可する。
署名者, O5-1, O5-2, O5-4, O5-5, O5-6, O5-8, O5-9, O5-10, O5-11, O5-12, O5-13,
ポリネシア・アディタイト共和国大統領