SCP-4041
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進行中のSCP-4041事象。

アイテム番号: SCP-4041

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: DYNASTYプロトコルが現在有効化されており、無期限に維持される予定です。SCP-4041-1による鳥の負傷は、有毒物質を摂取した肉食鳥類によるものというカバーストーリーで説明します。SCP-4041-1を目撃した、またはそれらと交流した民間人には記憶処理を施します。

DYNASTYプロトコルは以下の通りです。

  • 古生物学分野への財団職員の完全浸透。
  • 将来および現在の古生物学的発掘現場(異常・非異常双方)の周囲における、発掘前の対鳥防護策の施行。
  • 鳥類が恐竜から進化したことを示唆する説は既に廃れたものとする広範な宣言。
  • 鳥と恐竜の間に関連性は無く、恐竜には羽が生えていなかったことを補強するための、教育用メディアに埋め込まれたミームエージェントの運用。

説明: SCP-4041は様々な鳥類種の間での異常な協調行動が関与する現象です。

SCP-4041事象はごく普通の鳥の群れとして開始します。この群れは地面の近くに留まり、しばしば大規模な土埃を巻き上げます。SCP-4041事象向けに設定された高速度カメラは、群れの中にいる鳥の小集団が互いに翼の先端を接触させて輪を形成し、極めて短時間の閃光と共に再び分散する様子を捉えています。SCP-4041事象の観測はこれらの光に何ら固有のパターンを見出していません。

SCP-4041事象の下方にある地面を発掘すると、多くの場合(~70%)、様々な恐竜の化石が発見されます。ごく稀に、これは既に化石が完全に掘り出されているはずの場所でも発生します。SCP-4041事象後に発見される化石は常に獣脚類恐竜のものであり、大抵はコエルロサウルス類1です。化石の種類や量はSCP-4041群を形成する鳥の数に応じて増加します。

SCP-4041を介して発見される化石は非異常性のように思われます。これらの化石は詳細まで非常に良く保存されており、羽毛の痕跡や頭蓋骨がしばしば無傷です。全ての化石は一般に許容されている分類学的年代と一致します。11種の新種と17種の新亜種が、暫定的に財団古生物学者たちによって受け入れられています。

SCP-4041-1個体は半透明のクラスIII無形実体であり、様々な腐敗段階にある獣脚類恐竜に類似します。全ての個体は、羽毛の欠如した視認可能な皮膚を有しています。

SCP-4041事案の時系列
日付 注記
1861 フリードリヒ・ヴィッテとカール・ヘイバーレインが、ドイツで最初のアーケオプテリクス(Archaeopteryx)の骨格を発掘する。ヘイバーレインの日記には、同じ日に目撃された“大規模で奇妙な鳥の群れ”への言及があるため、後にSCP-4041事象の疑いが掛けられている。
1859-1863 イギリス人生物学者のトマス・ハクスリーが最近発見されたアーケオプテリクスについて学び、恐竜と鳥の間に進化関係がある可能性を熱心に支持し始める。
1944/04/16 第二次世界大戦のミュンヘン爆撃による巻き添え被害で、SCP-4041事象の結果であると疑われていた貴重なスピノサウルス(Spinosaurus)の化石が破壊される。残存写真や日誌は編集された。
1971/02/17 最近のSCP-4041事象に関与している鳥が、事象中に深刻な、しばしば致命的な重傷を負うようになる。通常、これらの傷は歯型、肢切断、鈍的外傷、または完全な圧砕として表出する。
1996/08/26 SCP-4041事象によって、民間人がシノサウロプテリクス(Sinosauropteryx)を発見・出版する。公的に記録された中では最初の羽毛を持つ恐竜。事象期間外における鳥の負傷が初めて確認される。
2002/01/19 ベルギー人古生物学者のパスカル・ゴドフロワ博士が、恐竜-鳥類間の系統発生論について述べる記事を出版した後、上記同様の咬傷を負う。彼は入院し、実体を持たない恐竜のような存在を目撃したと主張する。回復した後、ゴドフロワ博士には記憶処理が施され、自動車事故のカバーストーリーが流布される。
2004/09/15 SCP-4041事象中に存在していた全ての鳥が死亡し、事象が時期尚早に終了する。カメラはティラノサウルス(Tyrannosaurus rex)に似た半透明のシルエットを検出した。当該実体はSCP-4041-1に指定される。
2006/02/13 SCP-4041-1個体群が博物館の展示品や獣脚類恐竜の化石を複数破壊する。
2009/07/01 SCP-4041-1個体群が財団古生物学会議に出現し、機動部隊ファイ-2(“クレバー・ガールズ”)とミュー13(“ゴーストバスターズ”)が現場に到着するまでに22名を負傷させる。 (詳細は事案ログ4041-119参照)

全ての負傷者が治療され、SCP-4041-1デイノケイルスが恒久的な収容室に移送された後、バレーラ博士はインタビューを受けました。

バレーラ博士は2日後、運転中にセミトレーラートラックとの正面衝突事故で死亡しました。現場調査で車のトランクからはヴェロキラプトル(Velociraptor)の頭蓋骨が発見されました。

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