アイテム番号: SCP-4107 | Level 3/4107 |
オブジェクトクラス: Euclid | 機密 |
特別収容プロトコル: 更なる調査および将来的な実例との比較のために、2ダースのSCP-4107実例が防腐処理されてサイト-14に展示されています。発見されたSCP-4107の追加発生は、固有の特徴が無いかを分析し、特徴が見出されなかった場合は焼却処分します。法執行機関から遺体を押収する際、職員は標準的な防諜手順を使用するものとします。
説明: SCP-4107は一連の人間の死体であり、ある1人のアメリカ人女性の死体の集合であるように思われます。SCP-4107実例は20世紀初頭からアメリカ合衆国本土の各地で断続的に発見されており、全てが同一の創傷、遺伝構造、死亡時の年齢を共有しています。法医学調査が成功した場合は、死亡時の状況も同一であることが判明します。2019年1月現在、311体のSCP-4107実例が確証されています。
現在までのところ、研究者たちは最初の死がいつ発生したのか、あるいは起源となる事象がそもそも発生したか否かを確認できていません。SCP-4107の既知の最古の記録は1902年のアラバマ州検視官による報告であり、犠牲者はジェーン・ドゥ(身元不明女性)として扱われています。
SCP-4107に関連する事件で殺人容疑者が発見されたことは一度もありません。どの死亡事件についても信頼できる目撃者の証言が無く、死亡する以前のどの時点であれ犠牲者を目撃した人物は存在しません。SCP-4107の身元は不明のままです。
傷は以下の通りです。
- 左前腕の内側に沿って鋸歯状の刃物で行われた切開創傷。創傷は長さ8.9 cmで、尺骨と並行しており、深さは尺骨そのものに達している。露出した骨の表面に引っかき傷が見える。引っかき傷は切開に用いられた刃物と一致せず、人間の指爪によるものだと考えられる。
- 全ての自然な歯は強引に除去されているが、数ヶ所の歯根がまだ顎に残っており、恐らく抜歯中に折れたものと思われる。周囲の歯肉は下顎・上顎から鋸歯状の刃物の縁で削り落とされている。
- 脱落歯および歯の欠片の緩やかな集合体が、口と食道の中に発見される。歯はSCP-4107と遺伝的に一致しており、幼少期の犠牲者に生えていたと見做しても妥当な、一貫した年齢のものである。
- 2本の平行な切開創傷が各手指・足指の爪の根元に存在する。角皮は切開創傷に沿って引き剥がされ、爪は根元から引き抜かれている。
- 頭髪の大部分は背中の上部に縫い止められており、首と頭部が後ろに沿った姿勢で固定されている。縫い方に識別可能なパターンは見られない。
死因は失血と断定されています。全ての傷は生存中に負わされたと考えられます。全ての事例で、大部分の傷を負わされてから死亡するまでの間に、犠牲者が服を着替えたことを示す証拠があります。足跡や食べかけの食事など、死亡する前の犠牲者の行動の痕跡も時折近くから発見されます。
SCP-4107には、ある特定の行動と関連付けて説明できないという副次的な異常性があります。この効果は意思疎通媒体、SCP-4107の説明に用いられた専門語、言外の含意とサブテキストを通した迂回の試みに関係なく持続します。この結果として、問題の行動の具体的性質はSCP-4107文書と概念的に両立せず、このファイルをはじめ、他のどのような記録上においても明示できません。
SCP-4107割当の職員は、上記の文章に欠けている特定の情報を基に、前述の行動を類推することを推奨されています。