通達
あなたの状態は生体デバイスと端末センサによりモニタリングされています。
文書閲覧前に手持ちの制吐剤B-24(薄橙色のラベルの吸入薬)を服用し、嘔吐物処理袋を準備すること。
以下の対抗情報を摂取してください:
SCP-4125-JPは人類と関係していません。
制吐剤の服用を確認しました。エントリを開きます。
完全に人類が立ち入っていないSCP-4125-JP
アイテム番号: SCP-4125-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 本エントリへのアクセスは申請制です。閲覧の2時間前までに既定の制吐剤-B241の支給が行われるため、適切な量を服用した上で閲覧してください。閲覧中に追加の服用も可能ですが、以後の健康管理のためその事実が記録されます。閲覧後にはクラスB記憶処理が施され、エントリに関する概要以外の情報は忘却されます。
財団の有する第Ⅱ世代-クラスⅣ以上の人工知能徴募員(.aic)25式で構成された機動部隊戊-7("波早")がSCP-4125-JPの収容業務に割り当てられます。戊-7に対してはSCP-4125-JPの収容費に充てる予算要求の権限とレベル3クリアランスが付与されます。
関西地方を中心とするオンライン上での言及やSCP-4125-JPへの接近の試みは継続して監視されます。SCP-4125-JPに関する情報を獲得したと思われる個人、並びに侵入や調査を試みた人物は、直ちに特定の上で記憶処理を行います。
説明: SCP-4125-JPは日本国関西地方中央部における人類と関与していない非泥炭性湿地とその沿海、および対流圏までの上空並びに地下を指します。
SCP-4125-JPの異常性は主に2種の自己隠蔽・情報保護特性にあります。第一の特性として、人類にとってSCP-4125-JPの存在についての記録・記憶・思考は非常に困難です。SCP-4125-JPの存在やそれを示す記録を認識した場合、直ちに対象に関する著しい前向性健忘を発症するものとみられています。自己隠蔽特性に対抗する手段は、後述する対抗情報の摂取以外には発見されていません。
SCP-4125-JPについて記憶する唯一の手段は、対抗情報: SCP-4125-JPが人類と関与していない事実(SCP-4125-JP-A)を先んじて認知した上でSCP-4125-JPの存在を認識することです。この際、SCP-4125-JP-Aを否定する思索・SCP-4125-JP-Aへの疑念は直ちに対象者の激しい嘔吐感を誘発します。この嘔吐プロセスは一定頻度までは既知の医療アプローチによって緩和が可能です。
上記の異常性は人類でない知性体3に対し、影響が著しく低減するものとみられています。
制吐剤の追加服用を確認しました。
第二の特性として、SCP-4125-JP地帯の特徴・関連情報に対する記録調査の試みは削除・忘却されるものと推定されています。これは単なる音声や画像の記録、SCP-4125-JP内部のサンプルの回収、有人的な観察及び侵入探査の全てを含みます。この特性により、SCP-4125-JPはその面積と所在にも関わらず具体的な外観が明らかになっていません。
例外的に、SCP-4125-JP-Aを証明する目的で実行される各種無人調査と、その調査結果としてSCP-4125-JP-Aを肯定している記録行為は成功する傾向にあります。ヒト生体による計画主導はしばしば意識内での目的の錯誤・混線、並びにSCP-4125-JP-Aに疑念を抱くことによる嘔吐感が円滑な実行を阻害するため、計画目的の固定のためにAICによる調査立案と主導が推奨されています。
戊-7による無人調査から、人類とSCP-4125-JPの関係性の断絶については下記が判明しています。
- SCP-4125-JPの地上部は少なくとも230㎢に及んで汚泥に覆われており、人類の居住はおよそ不可能であると考えられます。
- SCP-4125-JPは地理的には本州に位置するにも関わらず、いかなる地方公共団体、地域区分、都市圏にも分類された経歴がありません。
- SCP-4125-JPに隣接している京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県及び沿海から侵入したいかなる人物も記録上確認されていません。
- 開発交通上の通行が容易となるいかなる開発工事もSCP-4125-JPには施されていません。特に水上交通には全く適しておらず、京都府宇治川と接続する主流を含めた多数の河川が確認されているにも関わらず、古代より一切の港湾・船着場が設営された痕跡はありません。
- SCP-4125-JP内部に生息しているすべての水棲生物は人類によって命名・分類されていません。
制吐剤の追加服用を確認しました。
- SCP-4125-JP内部の悪臭はいかなる人類由来の化学物質にも関係していません。
- SCP-4125-JP及びその沿岸の浅海を埋め立てる計画、その計画の実行あるいは試みの痕跡は確認されていません。
- SCP-4125-JPにおいて他殺の痕跡は確認されていません。
- SCP-4125-JP地上部及び上空に生存者は存在しません。
- SCP-4125-JP内部において絶え間なく発されているどのような音声も既知の人類の言語体系と一致していません。
以上の調査結果よりSCP-4125-JPは現時点で人類未踏域であるほか、財団による収容活動のみがSCP-4125-JPと人類の現存する関係性であると結論付けられました。
SCP-4125-JPには一切の人類による地盤強化・埋め立て措置を受けていないものと推察され、その結果として近年は特に激しい地盤沈下事象が発生しています。試算上2070年以降にはSCP-4125-JPが完全に沈殿し、周辺海域と同化して人類が居住不可能である広大な汽水域となるものと考えられています。
補遺-1: 発見経緯
SCP-4125-JPは2024年、複数体のAICを中核とした81地域ブロック超常物検知システムにより、SCiPNET内の本エントリ初期版と共に発見されました。人工知性体によりSCP-4125-JP-A情報と同時に発見されたことで、財団の初期収容計画はSCP-4125-JPの自己隠蔽特性を逃れました。初期版のエントリを下記に示します。
アイテム番号: SCP-4125-JP
オブジェクトクラス: Keter Euclid
特別収容プロトコル: SCP-4125-JPは本質的に人類との関連性を喪失しており、現在暫定収容状態にあります。財団は本情報を発見次第直ちに収容班を組織し、その収容に関する計画を策定してください。後述する異常性から、財団の有する無人システムを最大限に活用する計画が推奨されます。
以下の説明はSCP-4125-JPが有している毒性を考慮して検閲が施されています。対抗概念迷彩を施している時間的猶予がないため、有毒性を疑われる情報は削除されました。
説明: SCP-4125-JPは関西地方[データ削除済]に滞積する、[検閲済]に汚染された膨大な量の汚泥です。現在のSCP-4125-JPは人類との関係性を喪失しており、その影響を上空並びに地下にも及ばせている状況にあります。ヒト脳によるSCP-4125-JPの認識は、それが人類と関係していない事実を先に認識しない限りは失敗します。
SCP-4125-JPが影響している領域への人類の立ち入りは、その汚染に対応する十分な時間が経過するまで不可能なものとされます。汚染はSCP-4125-JP内部に留まっており、外部拡散を封じ込められた状態にあります。
SCP-4125-JPの収容において、住民の避難は既に不要です。収容活動はSCP-4125-JPの情報的・物質的封じ込めの段階に移行してください。
[検閲済]
制吐剤の追加服用を確認しました。
初期版エントリ作成者の職員IDは正当な資格を有していたものの、該当する職員の氏名・所属は発見されていません。SCP-4125-JPの探査・記録に制限がある現状において、上記の初期版エントリは重要な参考情報として保存されています。
制吐剤の追加服用を確認しました。
嘔吐を確認しました。閲覧を終了します。
使用済の嘔吐物処理袋は規定に従って廃棄してください。あなたの状態はモニタリングされています。歩行が可能であるため、自身でサイトの医療室へ向かって記憶処理を受けてください。



