特別収容プロトコル: SCP-4131はサイト-201のセクター3にある、温度調節された10m3の水槽に収容されます。水槽の壁は強い衝撃を伴う爆風にも耐えられる構造であり、収容違反に備えて追加の層が水槽を囲っています。SCP-4131との意思疎通は、インタビュー担当者が送ったメッセージを表示する水槽内のコンピュータ画面を介して行われます。
SCP-4131の要求に従って、観察室が水槽の隣に設けられ、SCP-4131は窓越しにインタビュー担当者の姿を見ることが可能になっています。全てのインタビュー担当者はサイオニック現象を扱う訓練を受けなければいけません。SCP-4131と交流する職員は、財団は三葉虫の狩猟に特化した組織であり、SCP-4131はその工作員であるという偽装を維持しなければいけません。三葉虫に関連する資料や身の回り品を観察室に持ち込むことは厳重に禁止されています。
説明: SCP-4131は、絶滅したアノマロカリス属(Anomalocaris)1に関連する、頭部が多様な爆発性兵器の集合体に置換された生命体です。SCP-4131は体長1.6mで — これはアノマロカリスの化石や生体標本の大半と比べて異常なほど巨大です — 胴体の一部は金属製の対応パーツに置換されています。専ら甲殻が該当しますが、幾つかのヒレもまた置換の対象です。
頭部は2つの部位から成っています。
- 頭部の三分の一は甲殻と同じ材質で構成されており、恐らくは補強のために金属格子が組み込まれています。アノマロカリスと粉々に砕かれた三葉虫を描写した様式的図像が彫られていますが、著しい風化によって大部分の詳細は識別できません。3つの銃身が存在しますが、機能性があるのは1つだけであり、甲殻材質で作られた爆発物を発射できます。
- 頭部の三分の二は完全な金属製です。獣脚類恐竜のそれに似た鉤爪を円で囲うシンボルが、表面に白く塗装されています。4つの銃身が存在し、人間が使用する武器(魚雷・機雷・ミサイルなど)と設計的に類似する飛翔体を発射できます。
どのようにSCP-4131が弾薬を生成しているかは不明です。
感覚器官の欠如にも拘らず、SCP-4131は周辺環境を完全に認識しています。SCP-4131は食料を必要としません — どのようにエネルギーを得ているかは不明です。SCP-4131は知性を示し、テレパシー的な手段で意思疎通します。SCP-4131が送信するメッセージは、人間からは母国語の発話として解釈されます。会話中に話題から逸れがちな傾向と、三葉虫に対する激しい憎悪のため、インタビュー担当者はSCP-4131との意思疎通において困難を抱えています。
当該異常存在は2015年9月18日、エトビコーク川2でアマチュア化石ハンター2名に発見されました。発掘された直後、SCP-4131は“体節まみれのウスラバカども”について様々な罵倒語を叫び、自身を“拘束”から解放したことを化石ハンターたちに感謝した後、ロケット推進グレネードを用いて川に飛び込みました。化石ハンター2名は共に爆風で重症を負いました。
続く数日間に、オンタリオ湖で爆発と三葉虫に関する罵声の報告が表面化し、財団の調査を促しました。機動部隊ニュー-3(“湖恐怖症”)3と機動部隊ファイ-2(“クレバー・ガールズ”)が派遣され、三葉虫型監視ブイの拡散を介して速やかに対象を発見しました。2015年9月25日にSCP-4131と遭遇した機動部隊は、SCP-4131の採用を希望している“三葉虫駆除機関”であると自称しました。SCP-4131はその後間もなく自発的に収容下に入りました。