SCP-4137
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アイテム番号: SCP-4137

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-4137は、高次元領域作戦用の特殊部隊訓練ゾーンであるサイト-201のセクター2に収容されています。入室する人員には最低一人の、四次元空間移動の経験を持った隊員が同行しなければいけません。義務的予防措置として、テンションプーリーシステムに繋げられたバックルハーネスを着用する必要があります。訓練の詳細によりこれら以外の装備は異なります。

ポケットディメンションから回収されたすべての非異常麻薬はトロント警察署に移送されています。異常性を持つ麻薬は各々の収容手続きにより収容されています。

Pol-9090とPol-9091の所在は不明です。いかなる形であれ、どちらかとの接触があった場合、即時に報告され、最寄りの財団施設が迅速に反応することになっています。致死性武器の使用は許可されています。

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SCP-4137

説明:SCP-4137はフォード・トランジット100キャンパーバン1であり、内部にポケットディメンション(SCP-4137-Z)を持ちます。ポケットディメンションでは四次元空間内を制限なく動くことが可能です。2 SCP-4137-Zへは運転席もしくは乗客席に座り、以下の行動をすることによってのみ入ることができます。

  1. バックミラーを定められたパターンに沿って上下左右に調節する。3
  2. ダッシュボードのおおよそ左側、次に右側をタップする。
  3. 手のひらでダッシュボードを叩く。
  4. 「クソ看守ども」と発声する。
  5. 席を立ち、 キャビンに入る。

上記以外の手段で乗車すると通常のバン内部に繋がります。

SCP-4137-Zに入ると、対象は4次元空間内を移動でき、ローカル3次元空間4でのものと同じような動きでw 軸に沿って動くことができます。特筆すべきことに、内部に入った物体は四次元物体に変化せず、以前の次元的特徴は完全に保持されます。高次元トレーニングなしには、方向感覚を失い、動揺病や激しい偏頭痛が引き起こされ、救出手段が用意されてなければ未知の座標系において行方不明となる可能性があります。

SCP-4137の内外部には他に以下のような改造が施されています。

  • 絶え間なくエンジンに燃料が補充されており、高次元の供給源から供給されていると考えられています。
  • ローカル3次元空間と交差する4次元超円柱の断面であるタイヤ。タイヤに重大なダメージが加わると、超円柱は自ら3次元空間から「下降」もしくは「上昇」して出て、断面を新しく、損傷のないタイヤにします。
  • バンの表面は運動学的異常性質を持っています。表面に接触した高速度の投射物の前方への運動力はw軸の運動力に変換され、ダメージが完全にもたらされる前にローカル3次元空間外へ放たれます。これは銃弾に対して90%の軽減効果を持ちます。他の投射物に対しての振る舞いは調査中です。
  • キャンパーバンの(通常の)内部の内壁に埋め込まれ、薄型テレビに繋がれたコンピュータゲーム機「スーパーファミコン」と「メガドライブ」。異常性は発見されていません。

補遺 4137.1 収容以前の利用と収容

財団が発見するまでは、SCP-4137は特定済みであった異常犯罪者アルフォンス・O・P・ピエリック(PoI-9090)とヤン・イングリッシュ(PoI-9091)により地下薬物取引に使われていました。この二人はカナダ、オンタリオ中の超常コミュニティーで活動していましたが、活動は小規模であり財団の注意を逃れていました。SCP-4137-Zは2014年の冬に作られたとみられ、新たな空間軸により荷台の空きスペースを著しく拡大させ、犯罪活動の拡大に繋がりました。後の、一連の駐オンタリオ特殊部隊との偶発的な激しい交戦により、両者は財団異常犯罪ウォッチリストに掲載されました。

2015年4月13日に、SCP-4137はトロント近郊のトレーラーパーク5で発見されました。機動部隊イプシロン-20("ホッグタウン6・ギャリソン")が現場に急行し、以前に入手したSCP-4137-Zへの立ち入りに必要な行動の記録を用いて異常空間に突入しました。

財団が突入時までこの異常空間の4次元的性質を把握していなかったことに注意してください。

証言:エージェント ジーン・ノエ MTF u-20
書き起こし

正八胞体7のアニメーションは見たことあるか?4次元の立方体が奇妙にねじれて動いて、小さくなったり大きくなったりするやつだよ。

ああ。4次元空間はまったくあんなものじゃなかったよ。ここの研究者の一人に、あれは3次元空間の観測者が、正八胞体が3次元空間に交わり、上からこの世界を通っていく時に見るだろうものだと聞いたよ。でも、正八胞体の中にいたら。すっぽり4次元空間の中にいたら。そうなれば全く違う。目が回りそうな幾何学模様を見てるんじゃなく、自分でその中で歩いて、回ろうとするんだよ。

それで、そこで銃撃戦をやるのを想像してくれ。

入るや否や、上のどこかから銃弾が降ってくる。見上げると、それが実は未知の方向で、そこで男が2人野宿している。一人は実弾の込められた「スーパースコープ」8を持ち、もう一人はクソ「パワーグローブ」9を着けていた。この方向でどう光が進んでいるのかわからないし、理論付けようとするのは頭蓋骨にドリルを突っ込むようなものだ。方向感覚を取り戻せばもっと理解できるかもしれないが、銃撃が激しくなって、しかも第四の空間軸からパワーグローブの野郎が手榴弾を投げてきたら祈るしかないさ。

うまく進めなかったよ。どこかで吐いたが、道を間違えたせいでそいつがどこにいったかもわからなかったし、知る由もほとんどなく、俺と同じくらい狂った動きでu-20の残りの隊員が視界に現れては消えるのをよく見て、世界がただ回り続けていた。回って回って、どうすることもできなかった。理解するにはあまりにも非現実的すぎた。俺ができたことといえば、まあ、世界に合わせることだけだった。回り続けた。回って、撃った弾の十分の一でも当たれと願った。

クソガサ入れは初めてじゃなかったが、ひどく方向感覚を失うものとなれば、これ以上のものはない。もうこのバンの担当には充ててほしくはないな。地獄は一回で十分だ。

ヤンの腕を吹っ飛ばした時は楽しかったがな。

銃撃戦が30分続いた時に、エージェント・ノエは(y,z,w)座標面に立てこもっていたピエリックとイングリッシュのいるおおよその方角に手榴弾を投げ込みました。爆発でバリケードは破られ、イングリッシュの右腕が切断され、破片により更なる負傷を負いました。エージェントが反応する間もなく、ピエリックはイングリッシュをつかみ、運動学的異常な性質を持つジェスチャーを行い、消失しました。後に行われたエージェントのカメラ映像の分析によりこのジェスチャーを用いて第五空間軸を移動して脱出した可能性が示されています。

この空間に入った6人のエージェントの内、3人が重傷を負い、2人が殺害されました。1人のエージェントは行方不明です。このエージェントの遺体がアノマリー内のどこに存在するかは不明です。10

キャンパーバンは後にサイト-201に移送されました。

補遺.4137.2 SCP-4137-Zから回収された物品

特筆すべき麻薬:

  • ジアモルヒネ。空間的に不可能な化学結合をしています。感覚刺激への反応は感覚遮断レベルまで抑制され、使用者にオネイロイ関連の異常が発生する確率が高くなります。
  • メタンフェタミンの異種。摂取すると体全体が数分間結晶化します。使用者は高速で「電流を受けた」ような感覚とそれに続く「覚せい剤の熾天使」の幻覚を訴えます。
  • 箱詰めされた悪魔麻薬
  • 外部エントロピー的に補充される大麻。シャーピー11で「非売品」と書かれたポリ容器に入れられています。
  • 微量のSCP-████。電子式金庫に入れられていたジップロックバッグから発見されました。金庫の表面12に「何をすべきか分かっているだろう」と書かれた付箋が貼られていました。

道具とその他の設備

  • ディア大学の高次元力学の学士号記念額。ヤン・イングリッシュに授与されたものです。コカインの入ったバッグの下敷きになっているところを発見されました。
  • ニンテンドー・パワーグローブ4つ。一つは部分的に分解され回路部品が超八胞体の結晶に替えられています。グローブが入れられていた棚にそれぞれ異なる筆跡で書かれた文の載った付箋が貼られていました。

プレゼントありがと。でも本当にこいつをつけたら俺は犯した罪の償いに腕を捧げたくなるだろうよ。

でもしょうもなすぎて笑えるわ

  • トロントの様々な観光名所でポーズをとるPoI-9090のポラ
  • 空の自己注射器。「お前は三次元なんだ。お前は実在するんだ。」という文が自己注射器の入れられている棚の全部の面に何回も殴り書きされていました。
  • 改造されたニンテンドー・スーパースコープ。"Fire"ボタンを押すと銃身の前に様々な物体が出現し発射されます。複数回の試験によりこれらの物体はSCP-4137の運動異常性質を持った表面から4次元空間に転送されたものと分かりました。近くに紙のメモも見つかりました。

引き金は"fire"ボタンで、願うことで攻撃モードに切り替わる。
ピューンピューン
P.S.スーファミで使うなよ
マジでこいつに使われてる幾何学で頭痛がしてキレてるんだよ
これ以上俺をハマらせないでくれよ

  • 「ハイスコア」画面と、歓声を上げる群衆に囲まれたアーケードゲームで遊ぶPoI-9090のポラロイド写真。写真は数種類のゲーム機の周りに並べられています。見る限り群衆は全員同じ身振りと表情をしています。
  • 5つの軸を持ったジンバル。中央で矢印が回転しています。2015/04/13の突入時の観測により矢印がPoI-9090のSCP-4137-Zに存在する時の位置を指し示していると推測されています。PoI-9091の隠された所有物の中から発見されました。
  • SCP-4137-Z内にいるPoI-9090のポラロイド写真。隠し棚に置かれた機械式金庫に入れられていました。PoI-9090がカメラを認識できない角度から撮影されたと考えられます。
  • PoI-9090がティルト・アーケード・バー13から立ち去る姿のポラロイド写真。写真は色落ちし、歪んでいます。USBケーブルのシルエットがPoI-9090から周囲の人物や物体に繋げられており、アーケードマシンに繋がっています。
  • 位相幾何学についてのメモや公式で書き埋められた紙。数枚の上部には同じ次のような文が書かれています。

お前は操られることはない。数字から離れなければここを抜けられる。そうだって分かってるだろ。

  • 遺体袋。儀式的に封じられた棚に入れられていました。中身は空です。

その他:

  • 隠された部屋。エージェント・ノエの手榴弾により明らかになりました。中には1985年のトロント峡谷系の爆発についての新聞記事や、ゲームのトーナメントの記録、オンタリオでの強盗事件の記事、死亡診断書の焼け残りが存在しました。1986年に撮られたアルフォンセ・ピエリックに一致する人物の写真も存在し、裏に次の一文が書かれていました。

お前はどうやって存在しているんだ?

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