SCP-4152-JP

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収容以前に撮影されたSCP-4152-JP。明らかな外見的異常にも拘らず、この時点では異常と認識されていなかった。

アイテム番号: SCP-4152-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized


特別収容プロトコル: SCP-4152-JPは標準的な低脅威度大型動物用囲いに収容されます。SCP-4152-JP自身の要望に従い、通常の人間用の食事と設備、娯楽等を提供します。一般的な百草亮也と同様の方法で世話を行ってください。

SCP-4152-JPには1日1度の身体検査を行い、ヒトの部位に変化がないか確認します。


説明: SCP-4152-JPはヒト(Homo sapiens)の頭部を有する百草亮也(Ryoya momokusa)です。性別は雄で17歳であり、身長174 cm、体重51 kgです。頸椎から上がヒトの頭部に置換されているにも拘らず、健康に一切の支障をきたしていないようです。

SCP-4152-JPは頭部を用いて会話が可能であり、17歳のヒト相当の知性を有します。また、首より下の各器官は百草亮也のものであるにも拘らず、問題なくヒトと同様の食物を摂取・消化・排泄することが可能です。

SCP-4152-JPは百草ももくさ亮也りょうやを自称しており、また自身を当該の名前を有するヒトとして認識しているようです。外見的・生物学的・形而上学的にSCP-4152-JPが百草亮也であることは明白であるにも拘らずこのような主張をする理由は不明です。収容されて以降、SCP-4152-JPは一貫して非従順な姿勢を維持しています。


発見経緯: 2026/10/13、愛知県名古屋市における「人間の頭を持つ百草亮也がいる」という多数の通報を受けて財団がその存在を認知、直ちにSCP-4152-JPは確保されました。目撃者には記憶処理が行われました。

SCP-4152-JPは当時「百草亮也」という氏名で戸籍を有しており、また██高等学校に通学していました。過去の記録を調査した結果、SCP-4152-JPは17年以上の間、ヒトとして活動していたことが判明しました。その期間中異常が認識されていなかった理由、及び異常が認識可能となった理由は不明です。完全な隠蔽は困難と判断されたため、SCP-4152-JPがヒトであり、事故により死亡したとするカバーストーリーが展開されました。


インタビューログSCP-4152-JP-1

インタビュアー: 縞田研究員

インタビュー対象: SCP-4152-JP


[記録開始]

縞田研究員: では、百草亮也であるあなたがヒトの頭部を有する理由について説明してください。

SCP-4152-JP: あの、さっきからずっと言ってますけど、意味わかんないんですよ。ヒトの頭部って、そりゃ、自分ヒトなんですから当たり前でしょ。

縞田研究員: しかし、あなたは百草亮也ですよね。

SCP-4152-JP: はい。ヒトで、百草亮也です。あの、ほんと何なんですか。何か変なこと言ってます?

縞田研究員: 自分が百草亮也であることは認識されてないと。

SCP-4152-JP: いやだから認識してますって。聞いてる感じ…… ヒトであることと百草亮也であることは、その…… 両立しないって思ってます?

縞田研究員: まあ、普通に考えたら。

SCP-4152-JP: (5秒間の沈黙) ……組織ぐるみのいじめですか。そうですか。

縞田研究員: いじめなんて、そんな意図は全く。

SCP-4152-JP: どう考えてもいじめでしょ。飯が来たと思ったら汚い残飯だし。なんかさっきからあいつらブスだのゴミだの暴言吐いてきますし。誰のどんな権限があればこんな組織全体でこんな。

縞田研究員: あなたは百草亮也なのですから、残飯や暴言を与えるのは当然かと思ったのですが。

SCP-4152-JP: そうですか。ああそうですか。ここでも同じかよ。クソ。

縞田研究員: ……不要なのですか?

SCP-4152-JP: 誰が残飯や暴言を好き好むと思ってんですか。いるわけないでしょ。ヒトと同じ飯くださいよ。

縞田研究員: あなたが望まれるのなら、そうしますが。本当によろしいのですか?

SCP-4152-JP: いいです! (貧乏ゆすりを始める)ああもう、どうしてこんなことに。

縞田研究員: 話は戻りますが、あなたが今の状態になった心当たりは。

SCP-4152-JP: 別に身体は何も変わってないんですけど…… あぁ、あれかも。

縞田研究員: 心当たりが?

SCP-4152-JP: 学校で、みんなして、いじめてたんですよ、自分を。あいつらほんと終わってるんですけど、それでその、えっと、弁当食ったりしてると、言ってくるんです。

縞田研究員: 何を?

SCP-4152-JP: 「百草亮也の癖にヒトの飯食ってる」、「百草亮也の癖にヒトの言葉喋ってる」って。1

[記録終了]


結: SCP-4152-JP自身の強い要望により、SCP-4152-JPにはヒトと同様の食事が提供されること、及び暴言は与えられないことが決定された。これによる健康上の問題は現状確認されていない。


追記2026/11/19: 定期的な身体検査を経て、徐々にSCP-4152-JPの身体部位のうち百草亮也である部分が増加し、ヒトである部位が減少していることが判明しました。具体的には、現時点で頸椎の95%と顎の一部が百草亮也のものに変化しています。


インタビューログSCP-4152-JP-8

インタビュアー: 縞田研究員

インタビュー対象: SCP-4152-JP


[記録開始]

縞田研究員: あなたの百草亮也部位が増加していることについてですが。

SCP-4152-JP: 知りませんよ。こっちからしたら何であんたたちがそんな焦ってるのかもわかりません。何も変わってないのに。

縞田研究員: ですが現に。

SCP-4152-JP: あーはいはいもういいですって。……すごい今更なんですけど。

縞田研究員: 何でしょう。

SCP-4152-JP: あんたたちずっと自分をヒトの頭した百草亮也って扱ってますけど、逆の可能性はないんですか?

縞田研究員: と言うと?

SCP-4152-JP: 首から下が百草亮也になってるヒトだって可能性ですよ。まあ、自分でも言っててわけわからないんですが。

縞田研究員: なるほど。そういう捉え方もありますか。

SCP-4152-JP: 自分でも、自分がヒトなのか百草亮也なのかわからなくなります。いや、ヒトでなおかつ百草亮也なんですけど、あんたらはそれで納得しないんで。百草亮也部位が増えてるってのも、それと関係あったりするんじゃないですか? 知りませんけど。

縞田研究員: あなたの考えが異常性に反映されていると。

SCP-4152-JP: 適当に言っただけです。どうでもいい。もう何もかもどうでもいい。

縞田研究員: 他に精神面で変化はありましたか? 百草亮也らしい世話のされ方を望むとかは?

SCP-4152-JP: ……たびたび訊いてきますけど。もうどうでもいいです。そんなに残飯食わせたいなら勝手にすりゃいいんじゃないですか? 暴言吐きたいなら吐けばどうですか? ストレス解消にでもなるでしょ。

縞田研究員: わかりました。それがそちらの要望なら。

SCP-4152-JP: ……もういいです。

[記録終了]


結: SCP-4152-JP自身の要望により、SCP-4152-JPには通常の百草亮也と同等の世話が行われることが決定された。具体的には、食事として残飯や昆虫の提供、暴言の提供、不定期的な囲い内への水の散布、所持品の損壊処置などが含まれる。


追記2027/01/08: SCP-4152-JPの百草亮也への変化が急速に進行し、2026/12/08、全身の百草亮也化が確認されました。それと同時に、これまで見られていた対話能力や知性の消失が確認されました。1ヶ月の観察の後、SCP-4152-JPは完全に非異常の百草亮也へと変化したと結論付けられました。SCP-4152-JPはNeutralizedに再指定されました。

以降、SCP-4152-JPは観察と保護を兼ねて財団施設内で通常の百草亮也として管理されます。


追記2027/01/19: 観察記録を取っていた職員からSCP-4152-JPが紙とペンを強奪し、前足を用いて以下の内容を筆記しました。



筆記内容の意図は不明です。


追記2027/03/16: SCP-4152-JPが、支給されたペンを自身の喉に突き刺しました。緊急で医療処置が取られたものの、死亡が確認されました。

前提として、2027/01/19以降、SCP-4152-JPは頻繁に紙とペンを要求するような行動を行っていました。それに従い支給したところ、ペンで何らかの内容を紙に筆記し、職員に見せるという行動が頻繁に確認されました。職員は、これを遊戯の一環であると判断しました。

担当職員は、「所詮は遊びのつもりだった。まさか死ぬとは思わなかった」と証言しています。百草亮也が自殺を実行する2ということを予測することは不可能であると判断されたため、担当職員には口頭での注意のみが行われ、懲戒処分は実施されません。

SCP-4152-JPの死亡をもって、百草亮也の絶滅が宣言されました。

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