SCP-4198-JP
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SCP-4198-JPのものと考えられる軽トラック。

2/4198-JP LEVEL 2/4198-JP
CLASSIFIED
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Item #: SCP-4198-JP
Keter

特別収容プロトコル: SCP-4198-JPは収容されていません。現在財団のウェブクローラーボットと映像解析チームがSCP-4198-JPに対する調査・追跡を担当しています。チームからSCP-4198-JPの発見連絡があった場合、直ちに現地へクラスC以上の記憶補強剤を服用したフィールドエージェントを派遣し、SCP-4198-JPを排除してください。SCP-4198-JPに関する情報が発見された場合、その情報を削除した後、情報発信者を特定しAクラス記憶処理剤を投与して下さい。

説明: SCP-4198-JPは一定の条件を満たすと出現する、モンゴロイド系の50~60代男性のように見える人型実体です。

日本国籍を持つ人物の死体が発見された際、SCP-4198-JPは死体と死体発見者の元に軽トラックを運転しながら出現します。SCP-4198-JPは死体発見者に対して自身を「葬儀屋」であると説明し、遺体の譲渡を要求します。SCP-4198-JPは非常に強い認識汚染能力を有しており、死体発見者は死体をSCP-4198-JPに譲渡することに疑問を抱きません。死体の移譲後、対抗手段を持たない場合はSCP-4198-JPに関する記憶を忘却します。

SCP-4198-JPが出現する対象となった死体の人物は過去に重大な犯罪歴を持ち、これがSCP-4198-JPの出現を誘引する条件と考えられます。一方で該当する条件に対し、SCP-4198-JPが出現したとされる事例には一定の傾向が見られ、出現誘引には他の条件が存在すると推測されます。

補遺1: 財団サイト-81██にて、KeterクラスオブジェクトSCP-████-JPの収容違反が発生しました。この際、施設の重大な損壊とエージェント3名、研究者2名、Dクラス職員1名の死亡が確認されました。そのDクラス職員の遺体発見の際にSCP-4198-JPが出現しました。遺体発見者は当時財団サイト復旧にあたっていた財団エージェントでした。エージェントは記憶補強薬などSCP-4198-JPへの対抗手段を適用していなかったため、SCP-4198-JP出現後即座に影響下に置かれました。また、これは財団にとって初めてのSCP-4198-JPとの接触でした。

映像記録4198-JP-1


発生日時: 2012年5月28日

備考: 以下の記録はエージェントのボディカメラの映像を書き出したもの。


[転写開始]

[エージェントはサイトの敷地の端で生存者を捜索している]

エージェント: おぅい。もう大丈夫だ、出てきていいぞぉ。

エージェント: [崩れた施設を眺めながら]うわ、こっちも酷い。こんなところに避難者なんているか……? おぅい。誰かいるかぁー?

[施設の中から腕を負傷した女性事務員が出て来る]

エージェント: [駆け寄って] だっ、大丈夫ですか!

[女性事務員は瓦礫の中を指差す]

女性事務員: あの中に、まだ、オレンジの人が……。

エージェント: 分かりました。……歩けますね? あっちに医務室がありますから、そこまで向かってください。

[女性事務員が去る]

エージェント: よし、今助けますからね!

[エージェントが瓦礫の中から足を酷く負傷したDクラス職員を発見する]

エージェント: 大丈夫ですか!?

[Dクラス職員は既に死亡している]

エージェント: あ……。

[遠方から軽トラックに乗ったSCP-4198-JPが出現する]

SCP-4198-JP: [拡声器で]軽トラ葬ー。軽トラ葬やってるよー。

エージェント: な、え?1

SCP-4198-JP: おっ、あんちゃん。そこのご遺体、軽トラ葬挙げてく?

エージェント: 軽トラ葬……?

SCP-4198-JP: おん。軽トラでぱぱっと葬儀。ちゃちゃっと弔う。その上うちで挙げると絶対天国行けまっせ。あんちゃん忙しそうだし、どうだい、いっちょやってみんかい。

エージェント: 軽トラでぱぱっと葬儀って何ですか、それ。

SCP-4198-JP: ほれ、荷台に棺桶と死装束乗っとるだろ。ご遺体に死装束着せてよ、棺桶に入れてよ、南無〜ってやってよ、そのまま俺が持ってっておしめぇ。簡単だろ?

エージェント: 持ってくというのは、どこに……。火葬場とかですかね?

SCP-4198-JP: いや、うち火葬はやってないんだよ。もう直でいく。

エージェント: 直で、どこへ……?

[SCP-4198-JPが空を指差す]

エージェント: あー、もうそのままいっちゃう感じで。

SCP-4198-JP: そう。複雑な行程がないからお安くできてんのよ。

エージェント: お安いんですか。

SCP-4198-JP: おう。1980円。

エージェント: お安いですね。

SCP-4198-JP: それで必ず天国行けんだからよ、お得だろ?

エージェント: 必ず天国に行けるというのは……?

SCP-4198-JP: うちはお客様の声ってやつを大事にしてっから。軽トラ葬されたご遺体は必ず天国行けんのさ。おかげさまで満足度ヒャクパーだぜ。

エージェント: それは、どうやって?

SCP-4198-JP: そこはもう、腕っぷしよぉ!

エージェント: 葬儀屋に腕っぷしとかあるんですね。

SCP-4198-JP: どうだい、軽トラ葬、やってっかい?

エージェント: じゃあお願いしようかな。

SCP-4198-JP: あいよぉ。ならまず料金だけ頂こうかね。

[エージェントが財布を取り出す]

エージェント: キャッシュレスいけます?

SCP-4198-JP: あんちゃん、うち現金だけなんで。

エージェント: はい、じゃあ現金1980円きっちりで。

SCP-4198-JP: ほい、毎度あり。

不明な複数人の声: 毎度ありぃ!

エージェント: な、何ですか今の。誰?どこから?

SCP-4198-JP: じゃ死装束ご遺体に着せますんで。服脱がすよ。

エージェント: あ、はい。お願いします。

[SCP-4198-JPがDクラス職員の更衣を完了する]

SCP-4198-JP: ほい、そんじゃご遺体のそっち持ってね。棺桶入れるから。

エージェント: せーの。

SCP-4198-JP: よっ!うぃ、ちゃんちゃ。はぁいおっけい。

エージェント: ふぅ。

SCP-4198-JP: んじゃね、南無するから。手合わせてね。

エージェント: 念仏唱えられるんすか。

SCP-4198-JP: や、俺そういうのはできねぇんだ。すまんな。でもやっぱこういうのって心が大事だから、な?

[SCP-4198-JPがエージェントの胸を軽く叩く]

エージェント: それもそうっすね。

SCP-4198-JP: はい、南無〜。

エージェント: 南無〜。

SCP-4198-JP: んじゃ、これで終わりです。これで俺軽トラでね、ご遺体と向かいますんで。あ、これレシートね。

エージェント: ありがとうございました。素晴らしいお葬式でした。

SCP-4198-JP: おうよ。また何かあったら呼んでな。

エージェント: はい!

[SCP-4198-JPが軽トラックに乗車する]

SCP-4198-JP: んじゃな〜。

不明な複数人の声: ご利用、ありがとうごぜぇーしたー!

エージェント: うわ、まただ。


[転写終了]


SCP-4198-JPが去った数分後、エージェントはSCP-4198-JPの影響下を脱しました。通常の場合この時点でSCP-4198-JPの記憶を喪失しますが、エージェントは依然記憶を維持していました2

異常事態を認識したエージェントが許可を取り、記憶補強剤の服用後にSCP-4198-JPの捜索を開始しました。普通車を運転しての捜索開始から約12分後、ガソリンスタンドで給油をしているSCP-4198-JPが発見されました。

映像記録4198-JP-2


発生日時: 2012年5月28日

備考: 以下の記録はエージェントのボディカメラの映像を書き出したもの。また、エージェントは記憶補強剤を服用していた。


[転写開始]

[エージェントが給油中のSCP-4198-JPを発見する]

エージェント: 見つけたぞあのクソおっさん……!

[エージェントがSCP-4198-JPの近くに駐車する]

SCP-4198-JP: おっ、あんちゃん。どうしたんだい、そんな急いで。

エージェント: ちょっと!その遺体は返してもらいます!

SCP-4198-JP: えぇ?どうしたんだい急に。

エージェント: どうしたもこうしたも、あなたは分かってるはずだ!異常な力を使用し、私を騙してその遺体を奪い取った!そうでしょう!

SCP-4198-JP: ちょっとちょっと、今葬式中なんだから、大声は控えてくれ。失礼だぜ。

エージェント: 葬式をイチキュッパで済ませる方がよっぽど失礼だろ。

SCP-4198-JP: 払ったのはあんちゃんだよ。

エージェント: ともかく、その職員の遺体はこちらで引き取らせていただく!こっちにはちゃんと法に則って、故人のことを考えて葬式をあげてくれる人たち3がいるんですよ。あなたと違ってね!

SCP-4198-JP: そいつはできねぇ約束だな。もうしちまった商売だしよ。

エージェント: 絶対に?

SCP-4198-JP: あぁ、絶対に。

[エージェントが携帯している銃器を取ろうとするが、途中で止める]

エージェント: ……クーリングオフできません?

SCP-4198-JP: クーリングオフ?

エージェント: 8日以内なら無条件、説明不要で契約を破棄できる制度です。この日本国で商いやろうってんなら対応して当然ですよね?

SCP-4198-JP: あぁ……えぇと……たぶん……?

エージェント: まさか法律も分からず商売してるっていうんですか。信じられません。お客様の声を大事にしてるんじゃないんですか?

SCP-4198-JP: なっ。それは……。うん、クーリングオフできるかも……?

エージェント: レシートなら持ってる!出来ないとは言わせませんよ。

SCP-4198-JP: あー、分かった分かった。ほいよ。

[SCP-4198-JPが棺をエージェントに譲渡する]

エージェント: いけた……。

SCP-4198-JP: こんなの初めてだぜ。全く、特別だからな。

エージェント: どうも。それはそれとして、あんたも収容しない……と…….?4

SCP-4198-JP: ほい、饅頭だ、食べるかい?

エージェント: あ、いいんですか。いただきます。

SCP-4198-JP: あんちゃん、なんか大変そうだなぁ。

エージェント: いやぁ、今職場がちょっと大変なことになってて。これ食べたら、申し訳ないですけど帰りますね。

SCP-4198-JP: そうかぁ。ん、おい、あれケンさんじゃねぇか。おぅい、ケーンさーん!

エージェント: あの方は……?5

SCP-4198-JP: ケンさん。前に俺んとこで奥さんに葬式挙げられたじいさんだ。

エージェント: あ、挙げられた側なんだ。

SCP-4198-JP: ケンさん!やぁ、元気だったかい!え?早めの盆帰りだって?やぁ、ケンさん、早すぎるよぉ!……ん?あれ、ミノさんでねぇか!

エージェント: じゃ、俺そろそろ帰りますね。

SCP-4198-JP: ちょっと待てよあんちゃん、どうせだしだべってこうぜ?ほら、ケンさんもこう言ってる。

エージェント: じゃ、少しだけ……。


[40分間、SCP-4198-JPとエージェントの間で世間話などをしている。映像では確認できないが明らかに他複数名の人物がその場に存在している]

SCP-4198-JP: ……だー、ちげぇねぇ!いいなぁ、天国楽しんでんのかぁ。

SCP-4198-JP: てか、あんちゃん、そういえば帰らねぇといけねぇんでなかったか。

エージェント: あ、いけない!俺帰ります。それじゃ、ケンさん、ミノさん、タツさん、アキさん、軽トラのおっちゃん、ありがとうございました。

SCP-4198-JP: おうよぉ。また何かあったら呼んでな。

[エージェントが乗車する]

エージェント: それでは。

SCP-4198-JP: んじゃな〜。


[転写終了]

この後SCP-4198-JPの影響下を脱したエージェントはSCP-4198-JPを捜索しましたが、発見できませんでした。

レシートを映像記録から復元することに成功しました。内容は以下の通りです。

レシート


軽トラ葬儀1,980円

小計1,980円

合計 1,980円


お預かり1,980円

お釣り0円

軽トラ葬なら 火車

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火車。

以上の内容から、SCP-4198-JPと日本に伝わる伝承上の生物である火車6との関連性が示されています。火車とSCP-4198-JPはその出現条件や行動、移動する手段において一定の類似性が認められています。現在より詳しい関係を調査中です。






Dクラス職員がボイスレコーダーを起動した状態で所持していた7ことが判明しました。ボイスレコーダーにはSCP-4198-JPがDクラス職員の遺体を運搬中に発した声が録音されていました。以下はその音声記録です。

音声記録4198-JP-3


発生日時: 2012年5月28日

備考: 音の指向性や環境音からして、SCP-4198-JPは運転席と荷台の間の窓を開けた状態8で喋っていたと考えられる。


[転写開始]

[風切り音]

SCP-4198-JP: 坊主、若いなぁ。何歳だ。

[沈黙]

SCP-4198-JP: そうかぁ。そんなんでなぁ。悲しいなぁ。


[5分ほどの長い沈黙。途中に「うん」「あぁ」といった相槌が入る。]

SCP-4198-JP: わかるよぉ……。人生間違えちゃうよなぁ。

[沈黙]

SCP-4198-JP: ……俺か?

[沈黙]

SCP-4198-JP: 俺な。お使いなんだわ。地獄の。

SCP-4198-JP: だーっ、泣くな。泣くんじゃない。

[沈黙]

SCP-4198-JP: 安心しろ。俺はそんなことしねぇ。な?

[沈黙]

SCP-4198-JP: 俺知ってんだ。お前がずぅーっと頑張ってきたこと。

[沈黙]

SCP-4198-JP: そうだ。坊主、お前ずっと、毎日変な奴らの相手したり、変な場所連れてこられて変な目遭わされたり、大変だったけど。めげなかったじゃねぇか。

[沈黙]

SCP-4198-JP: それによ、お前、女の子助けて死んだんだろ。立派じゃねぇか。そういうの格好いいと思うぜ、俺。

[沈黙]

SCP-4198-JP: 俺そういう奴がみすごせなくってなぁ。今こんな葬儀屋やってるのは、そのためなんだ。

SCP-4198-JP: 俺さ、閻魔様と仲良しなんだ。だから、お前が生前どんだけ頑張ってきたか、罪の意識を持ってそれを償おうとしてきたか。おれが証言してやる。

SCP-4198-JP: 大丈夫だ。俺が葬儀挙げた奴はヒャクパー天国行けるんだぜ?坊主は天国行けるよ。

[沈黙]

SCP-4198-JP: 礼なんていいんだ、礼なんて。

SCP-4198-JP: ほれ、棺の中に小銭入っとるだろ。それ、あんちゃんから貰ったやつだぜ。これ三途の川の渡賃にしろ。な?

[沈黙]

SCP-4198-JP: 大丈夫だ、今の時代、三途の婆さんも六文銭だけにこだわってるわけじゃねぇさ。その60円渡せば笑顔で船乗せてくれるよ。

[沈黙]

SCP-4198-JP: あのトンネル見えっか?

[沈黙]

SCP-4198-JP: そうだ、あれ入ってくとあっち側だ。

[沈黙]

SCP-4198-JP: おっ、ガソスタあんじゃねぇか。どうだ、余った1920円でなんかうめぇもん買うか。棺の中に入れてやっからよ、持ってくといい。

[沈黙]

SCP-4198-JP: ……そんなんでいいんか?

[沈黙]

SCP-4198-JP: ……あいよ。じゃあ俺は饅頭にすっかな。


[転写終了]

音声記録で言及されているトンネルは、ガソリンスタンド周囲には存在しませんでした。

また棺の中から複数個のキャラメルと10円玉6枚が発見されました。

現在、SCP-4198-JPによるものであると考えられる事例が多数報告されていますが、その特性のため未だに接触、収容には至っていません。
























事案の数時間後、死亡していたDクラス職員が蘇生しました。同職員の負傷は回復していなかったため、数週間の入院の後退院し、Dクラス職員として復帰しました。現在は無事作業に従事しています。

そこまでクーリングオフしてくれると思わなかった。 — エージェント

その後の同職員の忠誠心・勤務態度・成績に大幅な上昇が見られています。

また、同職員が一枚のカードを保持していたことが判明しました。カードの内容は以下の通りです。

特別サービス券

次回軽トラ葬1000円引き!

このカードを持っていれば次回も必ずお伺いします!
※会計の際に軽トラのおっちゃんにお見せください。

またのご利用をお待ちしております
軽トラ葬なら 火車


これを受けて、同職員が再度死亡した場合、SCP-4198-JPが出現する可能性が非常に高いと考えられています。しかし、同職員の希望により、その際は同職員の遺体をSCP-4198-JPに譲渡することが決定しています。
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