SCP-4202
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アイテム番号: SCP-4202

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-4202は、他の全ての部屋および通廊から間隔を8m以上とった収容室の中に収容してください。実験は可能な限りSCP-4202の収容室内で行ってください。

何らかの理由でSCP-4202を移動せざるを得ない場合、初めに移動経路をサイト管理者へ届け出た上で承認を得なければなりません。SCP-4202はレベル2の収容スペシャリスト1名が輸送を行ってください。その際、全ての職員はSCP-4202の輸送が行われる前に、承認を受けた移動経路上から退避してください。先述の手順は、異常性に曝露する危険性及びサイト運営上の混乱双方を最小限に抑えるため、可能な限り通常の就業時間外で完了させなければなりません。

SCP-4202の半径8m以内にいる職員は、SCP-4202との間にいかなる障害物があろうと、拍手、音を出す行動、あるいは拍手をしていると当然に解釈されうる行動をとらないようにしてください。

説明: SCP-4202は、未知の鉱物で構成された、直径約15cm、高さ約6cmの紺青色のトーラス体です。トーラス体の上部および下部双方にある開口部は、ピューター製の蓋で覆われています。非侵襲的画像診断を行いましたが、その内部構造は明らかになっていません。

SCP-4202の半径約6m以内にいる人物が素早く2回連続で手を叩いた場合、その人物はただちにステージ1のノンレム睡眠に入り、SCP-4202-1となります。SCP-4202が音波を検出するための明確なメカニズムを持っていないこと、SCP-4202または手を叩く人物に防音処理を施したとしてもSCP-4202の異常性が妨げられない点は特筆に値します。手を叩いた際の音声記録及び特別に開発された拍手装置では、SCP-4202の異常性は発現しません。物理的な強制力をもって手を叩かせた場合、手を叩かせた人物がSCP-4202の半径6m以内にいる限り、その人物はSCP-4202-1になります。遠隔操作可能な装置、あるいは事前にプログラムを施した装置を利用してDクラス職員に強制的に手を叩かせた場合、成果を挙げることはできませんでした。

SCP-4202-1は目覚めないことを除き、どの観点から見ても単に眠っているような状態に見えます。現在まで、感覚刺激、身体刺激、薬理学的刺激、経頭蓋刺激1のいずれの方法でも、SCP-4202-1を目覚めさせることができていません。SCP-4202-1は無期限に眠り続け、静脈栄養が施されなければ最終的には終了するものとみられています。SCP-4202-1をSCP-4202の効果範囲から移動させたとしても、SCP-4202-1が目覚めることはありません。

補遺: SCP-4202には、底部の蓋に以下のような刻印があることが判明しており、SCP-4202の機能を暗に示しています。

『まどろみの王子』による睡眠補助具「スリーピー・クラッパー」は、熟睡を100%保証するたった1つの方法です。寝室のベッドから20フィート以内にクラッパーを置き、2回手を叩いてください。あなたはぐっすりと眠れることでしょう。

目覚めるには、再び2回手を叩くだけ。

良い夢を。

SCP-4202-1に2回手を叩かせ、目覚めさせることができるかを解明するために行われた実験は失敗しています。SCP-4202-1が手を叩くところを記録した様々な媒体、手動あるいはロボットを使用してSCP-4202-1に手を叩かせる試みも行われましたが、SCP-4202-1を覚醒状態に戻すことには失敗しています。

SCP-4202の影響下に置かれた人物を目覚めさせる方法は、現在のところ判明していません。

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