
実験中、2階職員休憩室のコンロを稼働させようと試みているSCP-4209個体。
アイテム番号: SCP-4209
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 全てのSCP-4209個体は、サイト-64の保管棟-12にある、軽量合成繊維で内張りされた特製収容ロッカーに保管されます。ロッカーの温度は3~8°Cを保つ必要があります。SCP-4209には毎日ゼラチン、水、フルーツジュース、オートミール、アイスクリームから成る食事を提供します。現在、27個のSCP-4209個体が財団の管理下にあります。他の個体が発見された場合は、機動部隊アルファ-4 (“ポニー・エクスプレス”) が食料品供給業者の出荷物を傍受し、SCP-4209を含むパックを回収します。
説明: SCP-4209は一般的に6個以上のグループで構成される卵の集団です。SCP-4209のコロニーは、アメリカ合衆国の一見無作為な食料品店において、█████ ████ブランドの卵12個入りパックからのみ発見されています。個々の卵は重量57.2グラムで、前面には黒いマーカーペンでスマイリーフェイスが描かれています。SCP-4209の殻は通常の卵殻に比べて極端に頑強であるらしく、非常に耐久性が高く、傷つけることが困難です。SCP-4209コロニーは個別に活動し、転がって特定の場所に移動できます。各個体は発声できませんが、身動きして“はい”や“いいえ”などの返答を表すことはできます。SCP-4209コロニーの気質は至って従順で、人間に対して極度の高揚感と愛情を示し、この傾向は人間が料理関連の行為をしている時に顕著に確認されます。主に観察されるSCP-4209の行動は、調理中に塩入れなどの小物をどける、鶏肉や牛肉などの生肉の調理を見るとコンロを点けようとするなどの、台所にいる人間の補佐です。SCP-4209の大集団 (特に12個以上) はサラダ、グリルチキン、トーストといった完全な食事を調理することが可能です。SCP-4209にはまた、銀食器を並べ、人間に向かって皿を転がして食卓を整える能力もあります。
補遺 SCP-4209-A: “ 全職員への通達: SCP-4209個体を持ち帰って“料理を手伝わせ”ないでください。これらの個体は玩具でもなければ、まともなパスタ1つ作れない皆さんの助っ人でもありません。連れ出す理由として唯一認められるのは、2階職員休憩室での特殊試験のみです。SCP-4209を自宅に持ち帰ろうとした職員には然るべき処分が下されます。 ”
-████博士
実験ログ: 以下はSCP-4209を用いて行われた全ての実験の記録です。これらの実験は全て台所環境、具体的には2階職員休憩室で実施されました。
SCP-4209個体の数: 2個
材料: 白パン2枚、イチゴジェリー1瓶、プラスチックナイフ1本
結果: ジェリーサンドイッチ
注記: プラスチックナイフでジェリーを塗り広げる代わりに、SCP-4209はジェリーの瓶に潜り込んでから食パンの上を転がりました。
SCP-4209個体の数: 2個
材料: イチゴ、イチゴのへた取り器
結果: 無し
注記: 台所用品に関するSCP-4209の知識に疑問が生じました。更なる実験が必要です。
SCP-4209個体の数: 7個
材料: 生の鶏胸肉、パプリカパウダー1瓶、塩1瓶、胡椒1瓶、油1瓶、フライパン1枚
結果: 味付け済み鶏胸肉グリル
注記: 鶏胸肉は完璧に調理されており、調味料の量も調理時間も適切でした。台所用品に関するSCP-4209の知識は平均的です。
SCP-4209個体の数: 6個
材料: 卵2個、油1瓶、塩1瓶、胡椒1瓶、バター1本、フライパン1枚
結果: 無し
注記: SCP-4209個体群は卵の調理を拒絶しました。挑発しても、穏やかに説得しても、SCP-4209は依然として拒否しました。
SCP-4209個体の数: 1個
材料: ブラックコーヒー1カップ、砂糖1カップ、液体クリーム1カップ、キャラメルソース1カップ
結果: クリーム入りコーヒー1カップ
注記: 作業開始前に、SCP-4209個体はコーヒーにクリームだけを入れるように伝えられました。SCP-4209は指示に従いました。
SCP-4209個体の数: 1個
材料: ブラックコーヒー1カップ、砂糖1カップ、液体クリーム1カップ、キャラメルソース1カップ
結果: 圧倒的な量の砂糖が投入されたコーヒー1カップ
注記: SCP-4209個体は具体的な指示を与えられず、任意の材料を独自にコーヒーに入れることを許可されました。SCP-4209は非常に甘いコーヒーを生成しました。