SCP-4213

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取得イベント後のSCP-4213。

アイテム番号: SCP-4213

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-4213の行動は、その視界外並びに音が聞き取れる範囲外から機動部隊ロー-4 ("ナポリタンズ") が監視します。SCP-4213がその場から離脱した後には、オブジェクトと接触していた人物全員にクラス-A記憶処理を施してください。

説明: SCP-4213はチベット系の、50代または60代と推定される男性です。SCP-4213は人間の認知抵抗を全て無視することができ、それによって他人の行動を制御することが事実上可能です。当該効果は、SCP-4213を知覚した時点で防止できなくなります。

SCP-4213は当該異常性を、専ら高濃度の冷凍乳製品がある場所への移動を容易にし、自身が製品に接近することをその所有者に強制的に許可させるために活用しています。SCP-4213はその後、取得した製品を全て消費し始めます。

SCP-4213が冷凍乳製品の取得以外の動機で当該異常性を利用できるか否かは、そのような行動が一度も観測されていないため不明です。しかしながら、SCP-4213の長期収容を達成しようとする試みは全て、取得イベントが頻繁に発生するため失敗しています。

インシデント4213-1: 2019年1月15日、サイト-88の "アイスクリーム無料デー" (職員の士気を高めるために隔月に実施されるイベント) 中に、SCP-4213が当該サイトの食堂に侵入することに成功しました。SCP-4213はその後、冷凍乳製品数点を取得し始めました。このイベント中、ジェイコブ・カーチス博士がSCP-4213と対峙しました。以下のインタビューは現場の監視装置から回収されたものです。

対象: SCP-4213

インタビュアー: ジェイコブ・カーチス博士

記録日時: 19/1/15、現地時間で12:15頃


[無関係な情報は省略済 — 記録開始]

カーチス博士: いいでしょう。ではまず、貴方はどのようにして自分の能力を初めて知るようになったのですか?

SCP-4213: 知らね。

カーチス博士: 自分の能力が他人にどのような影響を与えるのか、今まで考えたことは?

SCP-4213: は?

カーチス博士: 例えばですね、貴方が子供からアイスクリームを取り上げたと想像してみてください。

SCP-4213が微笑み、コーンに乗ったアイスクリームを舐め始める。両者は3秒間沈黙する。

カーチス博士: いえ何でもありません。誰か貴方の命令に逆らったことがあるか思い出せますか?

SCP-4213: いいや。

カーチス博士: 何か覚えていませんか?

SCP-4213はカーチス博士と直接目を合わせつつ、アイスクリームコーンを舐め続けている。

カーチス博士: いいですか、我々は貴方を長年監視していました。今貴方はここにいるのですから、ただ2つ3つほど質問に答えてもらいたいのです、よろしいですか?

SCP-4213: アンタ変わってんな。

カーチス博士: いえ私は — ちょっと!

SCP-4213が立ち去り始める。カーチス博士がその後を追う。

カーチス博士: ただいくつか答えてもらいたいだけです、よろしいですか?

SCP-4213: どうでもいいわ。

カーチス博士: でしたら少しの間だけでも待ってていただけませんか? 私はお役に立てるものについて知っている気がするのです。

SCP-4213: しょうがねぇなぁ。

カーチス博士が食堂へ素早く駆け込む。カーチス博士がアイスクリームで一杯になった発泡スチロールのボウルを持って戻ってくるまでの間、SCP-4213の立ち去る歩調が緩む。

この時点でSCP-4213が落ち着いたように見受けられる。

カーチス博士: 貴方の能力は、アイスクリーム以外のものを取得するのにも使えるのですか?

約5秒間の沈黙の後、SCP-4213がカーチス博士の持っているボウルを指差す。

SCP-4213: そのボウルくれよ。

この時点でカーチス博士がSCP-4213の効果を受け、インタビューを続けることができなくなる。

[記録終了]

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