SCP-4254
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消失直前のSCP-4254個体を捉えたアーカイブ写真。

アイテム番号: SCP-4254

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-4254出現事象の発生は一貫性を欠き、また広範囲に及んでいるため、収容の努力は物理的な拘束よりも情報管理と記憶処理を重視します。財団監視チームが、過去のSCP-4254出現地点と、テネシー州メンフィスにあるグレースランド・マンションの監視を維持します。

SCP-4254出現事象の目撃者は、出現個体が示した異常な挙動のレベルに応じて、ケースバイケースで記憶処理を施されます。

説明: SCP-4254は、表面的にミュージシャンの故 エルヴィス・プレスリーに酷似しており、様々な場所で自然発生的な出現/消失を繰り返す、現時点でまだ総数不明の非物理実体群の総称です。SCP-4254はアメリカ合衆国の全土、並びにドイツのごく一部で発生することが確認されています。出現事象の大部分は生前のプレスリーが頻繁に訪れた、もしくは公演を行った場所で発生していますが、幾つかの外れ値も指摘されています。

出現したSCP-4254個体はその場に留まり、プレスリーのパフォーマンスと同じ形式で踊る・歌うなどの行動に従事します。この間にSCP-4254個体と交流する試みは完全に無視され、継続的に接触を試みた場合には早期の消失と別地点への即時の再出現を引き起こします。これらのパフォーマンスの長さは一貫しておらず、数分から数時間の間で様々に変化します。

パフォーマンスの終了後には、SCP-4254個体が質問やその他の交流形態に応答する短い時間枠があります。全てのSCP-4254個体は発話可能ですが、その内容は主にエルヴィス・プレスリーの楽曲の歌詞の引用から成っています。この形式に依らない意思疎通は極めて短く単純な言葉を介して表現されます。SCP-4254個体が質問に応じるのは非常に短期間で、通常、僅か2~3分後に個体は消失します。

インタビューログ4254-1:

以下はSCP-4254パフォーマンスの直後、財団エージェントとの間に交わされた会話記録の書き起こしです。こうしたやり取りは、パフォーマンスの終了前にエージェントが現場に到達できた場合のみ可能である点に留意してください。

<記録開始>

エージェント マーロウ: ハロー? 私の言葉が理解できますか?

SCP-4254: 川の流れが確実に海へと流れ込むように。

エージェント マーロウ: あなたは何者ですか? 何処からやって来たのですか?

SCP-4254: ああ、寂しい通りの突き当りさ。

エージェント マーロウ: 寂しい通り… そこはあなただけの場所なんでしょうか? そうなのですか? ここでは何をしているのですか?

(SCP-4254は消失する。)

<記録終了>

<記録終了>

エージェント オグデン: 何してるの? ここは食料品店よ、分かってるんでしょ?

SCP-4254: ベイビー、もし怒らせちまったのならごめんよ。エルヴィス、エ- エルヴィス。

エージェント オグデン: そうね、あなたはエルヴィス・プレスリーみたいな恰好をしてる。どうして?

SCP-4254: 君はいつだって俺の心の中にいた。いつだって俺の心の中にいた。燃えるような愛を込めて。何処だ?

エージェント オグデン: 何処だって、何が?

(SCP-4254は消失する。)

<記録終了>

<記録開始>

エージェント マアヒル: この前、君の仲間の一人と話した時、彼は“何処だ?”と言ってから消えた。なぁ君、君たちは我々に何を訊きたいんだ?

SCP-4254: こんなに心を込めてるんだ、惨い仕打ちはやめてくれ。エ- エルヴィス。何処だ? 何処だ?

エージェント マアヒル: エルヴィス・プレスリーの居場所を知りたいのか? うーん。

SCP-4254: お喋りは控えて、もう少し行動してくれよ。何処だ? エルヴィス。何処だ?

(沈黙。)

エージェント マアヒル: ええと、本当にすまない、しかし残念だが彼は死んだんだ。実を言うと、かなり前に。

(SCP-4254は数秒間続けて呻き声を上げ、激しく身震いする。)

エージェント マアヒル: 本当にすまない。大丈夫か?

SCP-4254: 主よ憐れみ給え。主よ憐れみ給え。主よ憐れみ給え。主よ憐れみ給え。

エージェント マアヒル: この話の続きは、もう少し君が落ち着いてからにしようか。

SCP-4254: こんなに心を込めてるんだ、惨い仕打ちはやめてくれ。エルヴィス。エルヴィス! 君が俺のものだなんてすごく幸せだ。俺の、俺の、俺の、俺の、俺の、俺の、俺の、俺の。

(SCP-4254は消失する。)

<記録終了>

この最終インタビューに続き、プレスリーの旧居 グレースランド・マンションの周囲におけるSCP-4254出現事象の数は著しく増加しました。新しい出現地点はメディテーション・ガーデンにあるプレスリーの埋葬地周辺に特に集中しており、一度に最大6体が出現しています。

補遺4254-1 (ブレイクウッド・テープ):

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00:21

2017/03/27、エルヴィス・プレスリーが死亡する直前の1977年に撮影されたテレビ公演(中止)のテスト映像であると主張する短い動画が、幾つかの超常現象を扱うオンラインコミュニティに投稿されました。

投稿者はジェイコブ・ブレイクウッドという名のセットアシスタントを名乗り、公演のキャンセルに続いてスタジオから密かに映像を持ち出したと主張しています。

この45秒間の動画の転写は以下の通りです。マスターテープの劣化が原因で、音声はありません。

00:00 - 00:05: 動画開始。カメラは当初ステージの左を向いているが、すぐに中央へと動き、マイクの後ろに立つプレスリーを映し出す。カメラが移動する際、何者かがその前を通過して一瞬だけ視界を遮る。

00:06 - 00:14: アシスタントが素早くセットに登り、プレスリーから空のコーヒーカップを受け取る。不明瞭なヒト型の影がアシスタントの隣に見える。顔の特徴やその他の識別要素は視認できない。

00:15 - 00:19: 不明瞭なヒト型実体はプレスリーに顔を向け、数歩後ずさってから再び彼に接近する。アシスタントは実体の存在に反応していないが、プレスリーの視線は明らかに実体の動きを追っている。

00:20 - 00:22: アシスタントがステージ上を離れる。さらに2体の不明瞭な実体がプレスリーの真後ろに出現する。プレスリーは肩越しに実体群を軽く見てから、再び前に顔を戻す。彼のボディランゲージは著しい不快感を示唆している。

00:23 - 00:26: 4体目の不明瞭実体が出現し、プレスリーの隣の床に跪いて顔を足に擦りつける。プレスリーは実体を突き抜けて遠ざかり、ステージから降りようとする。

00:27 - 00:40: プレスリーがステージから降りようとする中、無数の不明瞭実体が出現し始める1。テレビディレクターのマーティン・グレンジャーと特定された別の人物がプレスリーに近付き、彼と口論しているように見受けられる。グレンジャーは先ほどプレスリーが立っていた場所を何度も力強く指差す。プレスリーは首を振り、グレンジャーを道筋から押し退けようとするが、抵抗に会う。この会話中にもさらに多くの不明瞭実体が出現してプレスリーに接近し続けており、プレスリーはますます取り乱す。

00:41 - 00:44: プレスリーはグレンジャーを床に突き飛ばす。カメラ映像から外れ、ステージから降りて走り去るプレスリーは涙を流し、過呼吸を起こしている様子が伺える。この時点でほぼ完全にフレームを埋め尽くしている不明瞭実体の集団がプレスリーを追跡する。動画終了。

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