
SCP-4330を抑制する試みが失敗した後の暫定サイト4330-31、2010年6月3日。
アイテム番号: SCP-4330
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-4330は現在収容されていません。各地に設置されている騒音計は、今後のSCP-4330事象を検出するために積極的に監視されるべきです。
説明: SCP-4330は、地球表面の音圧レベルに影響を及ぼす、不定期に繰り返し発生している異常現象です。この現象の持続中、騒音計は真空空間のそれと一致する読み取り値を記録します1。分析は、一見すると無作為であり、個別に説明可能な一連の出来事が原因となっていることを示します。
例としては、複数の会話に同時に間が空く、気象パターンが一時的に収まる、機械エンジンサイクルの同期化、物体移動音と環境雑音が干渉しあって完全に相殺される、などが挙げられます。加えて、ハルバーシュタットのオルガン演奏2などの長期的な音楽生成システムは、この事象中に不測の(しかし説明は可能な)技術的障害に見舞われます。
SCP-4330事象は典型的に数ミリ秒間しか持続しませんが、このような事象を複数回引き起こすのに必要とされる、現実的には起こりそうもない偶然の一致の多さから、異常現象として分類されるに至りました。
1989年に発生したSCP-4330の発見以来3、財団は将来的なSCP-4330事象の抑制を7回試み、いずれも成功しませんでした。最初期の試行には連続的な音の生成を意図した単純な音波装置が用いられましたが、全てSCP-4330事象の数秒前に技術的問題が発生したため失敗しました。後続の装置は多数のフェイルセーフとバックアップを備えて構築されました — これらはSCP-4330事象の直前に収容違反、自然災害、そして(ある一事例では)世界オカルト連合の組織的襲撃4によって作動しなくなりました。SCP-4330の発生を抑制する全ての試みは、更なる審査が行われるまで不定期に保留となっています。
SCP-4330事象は容易に予測できるモデルには従いませんが、発生頻度は増しているようです。発見以来、各事象間の期間は数年から数ヶ月までに狭まっています。現在の予測によれば、SCP-4330事象は2055年頃までに連続して発生し始めると推定されています。この予測が2055年時点の地球の居住性について何を示唆しているかは、現時点では不明です。