SCP-4333-JP
評価: +49+x
blank.png
330px-Hayashi_rice.jpg

試食会で提供されたカレー

メニュー番号: SCP-4333-JP

スパイシーレベル: Fenugreek

保存方法: このカレーは匂いが逃げないように、鍋ごと専用の保管ケースに入れます。また、三ツ星熟練シェフの紹介が無ければ入ることのできない試食会場でお客様を待っています。試食会の開催の際は、このカレーの匂いを楽しむことが出来るのはお客様のみであり、シェフやスタッフはその匂いを楽しんではいけません。もちろん、味を楽しむことが出来るのはお客様だけです。

紹介: このカレーはカレーです。鍋に入っており、腐っていく様子は見られません。また、鍋から掬っても量が減ることはありません。このため、鍋から掬った分を戻すことで元より増やすことが出来ます。大勢のお客様にお出しする際も安心ですが、鍋をひっくり返してしまうと後始末が大変です。

このカレーの匂いや味をあなたが感じた場合、普通のカレーよりも鮮烈に、あなたはカレーを感じ続けます。多くのお客様は、今まで経験したことのないこの現象に驚かれます。詳しくは、私達が開催した試食会の様子や、お召し上がりになったお客様のレビューをご覧ください。

第一回試食会レポート: 2026年某日、都内某所。今回の試食会には2名のお客様をお招きしました。会場は清潔で落ち着いた雰囲気で、お客様をお迎えする準備は万端です。

まず44892番のお客様。入室するなり、「風邪気味で鼻が詰まっていて」とのこと。折角のカレーを存分に楽しめないのではないかと不安がっていましたが、「カプサイシンやターメリックの力で鼻も通りますよ」と説明して実食へ。ひとくち召し上がった瞬間に首を傾げて「……いや、カレーですよね、これ」と一言。ええ、もちろんカレーですとも! 最初はとても美味しそうに召し上がっていたのですが、徐々に少しずつ落ち着かないご様子になってきました。「えっ、嘘。なんだこれ。何を食べさせたんですか。」と狼狽えていらっしゃいましたが、もちろんカレーです! しかし「どこだここ! 誰なんだあんたら! 博士はどこだ!」と取り乱してしまいました。不本意ながら、44892番のお客様には気絶して退室いただくこととなりました。

お次は19427番のお客様。このお客様は食べる前から少し警戒されているご様子でした。鍋の蓋が開いた瞬間に顔をしかめ、一歩後ずさりされて、「あ、なんか……すごいカレーの匂い」と小声でおっしゃいました。そりゃカレーですから! この時点で「もう嫌だ、やめよう」と手を振られたのですが、食べて頂いてこその試食会、スタッフが3人がかりでお客様を席に着かせます。「なあ、俺がおかしくなってんのか?」と食べ進めながら怪訝そうなお客様。シェフの「どうされましたか? お聞かせください」という質問に、「その顔で日本語ペラペラなのギャップが凄いよ」と、不可解なことを口にされます。話が噛み合わずスタッフ一同困っていると、シェフのネームプレートを見て「クリシュナさん? そっちの人って神様の名前付けるんでしたっけ?」と一言。どうやらカレーが美味しすぎて、自分がカレーの本場に居ると錯覚してしまったようですね!

レビュー: このカレーの開発者は、当店が関わる前にお客様にお出ししていたようです。その方々のレビューです。


★☆☆☆☆ 殺さないで ゲスト さん
どこの国の人ですか。私を誘拐しても何もありません。大使館に連絡させてください。


★☆☆☆☆ 最悪の店 通りすがり さん
お店の前を通りかかっただけなのに、気がついたら知らない部屋に居ました。カレーの匂いがします。毎日カレーを出されます。早く帰してください。子供のお迎えがあります。カレーは嫌いじゃないですが、こんな形で関わりたくなかったです。★1です。


★★☆☆☆ 飽きた ゲスト さん
いい加減カレー以外のものを食いたい。カレーは美味しい。


★☆☆☆☆ 助けて ゲスト さん
もう嫌です。本を読もうとするとカレーの本しか目に入らないし、テレビをつけるとカレーの番組しかやっていません。カレーは好きです。でもずっとカレーじゃなくていいです。家族に会いたいです。家族もカレーの匂いがするんでしょうか。会えていないのでわかりません。


決して忘れることの出来ない素晴らしいカレー体験は、人生の見え方をも変えてしまうものですね。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。