アイテム番号: SCP-4400
オブジェクトクラス: Safe
担当サイト: サイト-484
管理官: ナカウェイ・オソリオ
研究主任: ヘクター・ロサレス
部隊割り当て: Xi-Kai
SCP-4400の所在地及び基礎であるパレンケの参考写真。
特別収容プロトコル: パレンケ国立公園は、現地のメキシコの国立公園従業員の指示の下、財団の工作員によって完全に管理されます。これに関する条項は財団-メキシコ間共同管理条約に掲載され、自然地区保護国家委員会はこの財団の維持活動の援助を行います。
SCP-4400接続トンネルKa'aを内包する建造物の外観。
パレンケのさらに進んだ考古学的な調査は、現存する調査チームに配属され、考古学部門より派遣された最低2名の財団職員によって全て保持されます。これらの職員はBクラス記憶処理の訓練を受け、待機することになっています。新たなSCP-4400に通じるトンネルが発見された場合、彼らは調査チームから発見についてのすべての記憶を取り除くために記憶処理剤を使用してください。これに伴い、適切な封じ込めを可能にするため、彼らは発見についてサイト-484司令部へ秘密裏に警告を行うことになっています。
アクセス可能なトンネルは全て金属カバーをトンネルの上に溶接し、周囲の石で固定されます。接続トンネルHun、Ka'a、Ooxのカバーは入場を可能にするため改造され、これらのカバーは利用できる状態にされなければなりませんが、使用しないときには施錠されている必要があります。
財団の警備員を各建造物に配置し、SCP-4400接続トンネルを内包していることが判明している建造物は全て、パレンケ国立公園の一般的な観光エリアから隔離されることになっています。
考古学部門によるSCP-4400の追加調査は、多量の放射線を含む異常な探査に適用される標準的なプロトコルの下、機動部隊Xi-Kai( "館長たち")による武装護衛と共に行われる必要があります。
説明: SCP-4400はパレンケ地下に位置する異次元空間です。SCP-4400はパレンケ内部に存在する複数のトンネルからアクセスが可能ですが、これらのトンネルを外部に繋げることは不可能です。SCP-4400の中を掘る掘削計画は失敗に終わっています。SCP-4400内部への接続トンネルは既知のもので12本存在します。
SCP-4400は古典期後期のパレンケを模しています。SCP-4400への入り口は全てこのパレンケの複製内に出ます。この期間、もしくはそれ以前にパレンケ内部の発掘された建造物はSCP-4400内部の建造物と一致し、その他のSCP-4400内部の建造物は現存していない建造物であると考えられています。SCP-4400内部には─天然、人工、異常問わず─光源は存在しません。
SCP-4400内部のいくつかの建造物は、過去の不明な時点で改造されていることが確認されています。これらの改造には複数の魔術的及び通常の罠、並びにSCP-4400内部に存在する多くのフレスコ画の改造が含まれています。これらの罠の大半は無効化されています。加えて、SCP-4400の放射線量基準値は250レントゲンです。
SCP-4400-Américaは4個の固有兵器とそれら構造物の廃棄物の総称であり、650年付近に作成されたことが明らかになりました。SCP-4400-Américaの構成部品はSCP-4400内部のいくつかのピラミッド頂上に存在します。例を挙げると頭蓋骨の神殿、太陽の神殿に相当するものです。SCP-4400-Américaの性質に関する現在の仮説の詳細については追記4400.4を参照してください。
SCP-4400内部の罠の多くはSCP-4400-Américaの構成部品の周囲に構築されており、SCP-4400内部のフレスコ画の大半がSCP-4400-Américaに関連していることが確認されています。これらの理由から、考古学部門はSCP-4400がSCP-4400-Américaを収容するために作成、もしくは改造されたものであると結論付けています。
SCP-4400内部の感覚のある生物は、SCP-4400-Barcelonaと指定された異常性を持つ共感的変化を経験します。これは典型的に、未知の刺激を伴う恐怖反応の増大をもたらします。この異常性の影響の程度は生物によって異なります。制御下の実験では、イヌとネズミは直ちにSCP-4400から脱出しようと試みました。しかし、人間はこれを強い不安や恐怖の感情として表現します。
この異常性を持つ共感的変化は、パレンケ太陽の神殿やパレンケ頭蓋骨の神殿に相当する、SCP-4400のある領域の周辺で強くなります。この影響はこのような場所に登ったり、適切に調査する試みの殆ど全てを妨げました。
SCP-4400の正確な境界は不明です。SCP-4400には目視可能な上限が存在しません。SCP-4400内部のパレンケの複製は高度1000mの高原の頂上にあり、周辺の土地は全て未分化の滑らかな岩で形成されています。掘削計画により100m下方へ掘り下げられ、結果は得られませんでした。
記録職員: ヘクター・ロサレス博士、ハビエル・バレンシアガ研究員
日付: 1965年6月26日
題目: SCP-4400内部のフレスコ画の内容の分析
SCP-4400内部の塗装されたスタッコのレリーフの大多数は、パレンケの同等のものから完全に変化しています。以下は最も重要な変化のあるフレスコ画と考えられるものの抜粋です。(注意点としては、これらのフレスコ画の塗装は概ね保存されており、古典期後期のマヤ文明の絵の特徴を持ちません。)
フレスコ画 #0001:
1人の男が銀色の岩の上に立っており、その周りを日輪型の飾りが囲っている。彼は岩を忌避しているように見える。
オリジナルに続く一連の絵では、後方の男は嘔吐し、自身の頭を掴みかかり、髪を失い、ついには死に至るように見受けられる。
フレスコ画 #0001はSCP-4400内部の一般的なフレスコ画であり、出現頻度が最も高いものです。この男性の症状は放射線中毒の古代的認識と一致しているように見えます。
フレスコ画 #0004:
男がSCP-4400接続トンネルの表象を通り、シバルバの表象の中に降下している。シバルバの12人の首長が男の下に座り、彼を見上げている。
フレスコ画 #0004は殆どの接続トンネルの出口付近に位置し、SCP-4400内部の共通テーマの一例であり、マヤの地下世界にある多くの共同体と共にSCP-4400を死の場所として描写しています。その図には侵入及び探索禁止を示す大部分のイメージと共に、SCP-4400に侵入し、死亡する様子が頻繁に描写されています。
フレスコ画 #0007:
男が太陽の神殿の表象を歩き、足で仕掛け線を引っ張っている。矢が彼を目指して空中を飛んでいる。
このレリーフはSCP-4400内部に存在する多数の罠の紹介をする連作の一部であり、その全ての周囲は適切な罠で囲われており、その次にSCP-4400-Américaの構成部品の周囲に存在します。
フレスコ画 #0010:
フレスコ画 #0010はボーアの原子模型を元に現代的な原子の時代遅れな描写であるように見えるが、図は非常に単純化されて不正確のようであり、適切な識別を妨げている。原子は半減する過程にあるように見える。
SCP-4400の制作者たちがどのように原子の構造を理解できたのか、もしくはどのように核分裂状態の原子を描写するための知識を得ることができたのかは不明です。加えて、このフレスコ画の目的及びどのように解釈されたのかは明確ではありません。
フレスコ画 #0012:
フレスコ画 #0012は頭蓋骨の神殿に相当するSCP-4400上に位置し、そこはSCP-4400内部に再現されていない多くのフレスコ画を内包している。
このレリーフは遠くから見た、核爆発によるキノコ雲の定型化された、しかし殆ど正確な描写のように見える。雲の底部には小さな街があり、"Chak'iin"と記されている。
ここに描かれているキノコ雲の描写は非常に時代遅れなものですが、それにも関わらず正確です。その正確さのため、制作者は描かれた出来事を直接目撃したと考えられています。都市の明らかになっている名前(Chak'iin)は現代または古代の既知のいかなる都市とも対応していません。
SCP-4400から回収された紙文書にはChak'iinの場所が記された地図が含まれています。これに想定される場所は財団記録上のマヤのいかなる都市とも一致しません。
機動部隊Xi-Kaiの分隊がChak'iinと想定される場所に送られましたが、古典期後期、またはそれ以前の恒久的構造物の証拠を発見することはできませんでした。しかし、彼らは土からプルトニウム239とウラン235の同位体、それだけではなくU235の崩壊系列から形成されたと考えられる他の同位体の痕跡を記録しました。
記録職員: ヘクター・ロサレス博士、ハビエル・バレンシアガ研究員
日付: 1965年6月26日
題目: SCP-4400内部での異常な夢
SCP-4400研究チームのメンバー数人が彼らの夢の間に見た異常な悪夢について報告しました。これらの夢はSCP-4400-Barcelonaと関連している可能性があると疑われているため、潜在的に異常であると見なされています。
以下の標準夢報告はこれらの夢の1つとしてハビエル・バレンシアガ研究員によって記述され、一例として選ばれました。
66-Y方式 - 標準夢報告
職員: ハビエル・バレンシアガ
推定想起率: 80%
異常存在の有無: 有
自律的知性を持つ可能性: 高
説明: 私の夢の完全な説明を始める前に、私の夢の内容はSCP-4400内部の他の研究者の夢と著しく類似していると最初に言いたいです。
夢は錬金術師が工房で奴隷のように働いているところから始まります。彼は武器─爆弾、だと分かります─を作成し、5つの容器と土器にそれらを配置しています。私は部屋の中にある邪悪な何かの存在を感じていますが、それを判別できず、ただ感じるだけです。しかし、それはオーラを放ち、私にはそれが禁じられた秘密の生物であることが分かりました。錬金術師は夕暮れを越えて夜まで働き続けます。暗闇が私の視界を包みます。
私は本物のパレンケで、太陽の神殿の頂上にいることに気が付きました。貴族、司祭、警備などの群衆が集まり、その全ての中心には王が、その後ろには錬金術師が立っています。羽の生えた蛇が彼らの足の周囲に血のとぐろを作っていました。この場面はジャングルが鬱蒼とする前の過去のパレンケです。SCP-4400と完全に合致しています。
王は空を指し、"Chak'iin"という言葉を言います。血の蛇は錬金術師が用意した器の1つを掴み、空へ飛んでいき、私の視界もそれを追うように飛んでいきました。核爆発の火と熱が私の視界を包み、何も見えなくなるまで時間はかかりませんでした。
次に、私はジャングルの中を歩く兵士の一団を目にします。私はすぐに彼らの目的がわかりました、彼らはChak'iinの街を探しています。彼らは見つけられないでしょう、なぜならそれは地球全体から拭い去られたのですから。何も残りません、瓦礫すらも。
場面は溶け、私は太陽の神殿の頂上に立っていた錬金術師の部屋の中にいることがわかりました。王は彼と共にいて、何かについて話しています。私は何のことかわかりませんでしたが、錬金術師は緊張し、恐れているようでした。王は微笑えんで去っていきました。
錬金術師はベッドの下の古写本を取翻訳し、片付けました。
もし私が次に起こることを正しく記述できないとしても、どうか許してください。次の行動は抽象的で、私が見たものにさえ確信が持てません。私が分かっていることは、そこでは夢と知識が自由に流れていますが、実際の映像は不明瞭であることです。夢であってもそれは奇妙でした。
新しい世界が生まれています。世界と世界との間─本当の世界と他の次元との間、本当の世界と地下世界との間、本当の世界と空間の間にあります。それはパレンケの影であり、空虚と闇です。叫びであり、パターンに変化するものです。
錬金術師は器の1つを持ち、頭蓋骨の神殿の階段を上ります。彼は何とか頂上に到達し、中央の部屋に器を配置します。彼の手はせわしなく動き、そのときそこは罠のクモの巣に囲まれていました。
錬金術師は両手を挙げ、私の魂を恐怖で満たしました。私の周りの情景は変わりませんでしたが、私の恐怖心が膨れ上がり、何もかもがとても恐ろしかったです。私は後ろにつまずき、私の最悪の恐怖が私に近づきます。クモ、影、悪魔─個人的な恐怖、それは夢の残りとは関係ありません。夢は変化し、4400に関わることはこれ以上何も起こりませんでした。
この夢、もしくはこれに似た夢はSCP-4400研究チームの約半数から報告されました。したがって、それは現在潜在的な異常として疑われており、全体的にSCP-4400に繋がっているとされています。追加研究に関する計画が提案されています。
記録職員: アントニオ・ヴィラ司令官(機動部隊Xi-Kai)、ハビエル・バレンシアガ研究員(考古学部門)
日付: 1965年7月18日
題目: EoI-4400-Cáceres
SCP-4400内部から魔術の過程と見られるものが含まれている平板が回収されました。機動部隊Xi-Kaiに配属された魔術師が平板を分析し、それは特定の非身体型オントキネティック実体を作成し、制限するための儀式に関する指導書であると結論付けました。指導書によると、この実体は象徴的な貴重品、もしくは実体の知らない難解な知識と引き換えに、実行者に知識を与えようとします。
機動部隊Xi-Kaiと考古学部門のメンバーはSCP-4400内部で儀式を行い、SCP-4400、4400-América、または4400-Barcelonaに関する知識を持っているとされる実体と対話する試みを実行することを決定しました。
以下のインタビューはユカテコ語で行われ、バレンシアガ研究員は流暢且つ母国語話者です。以下は彼によってユカテコ語から翻訳されたものです。
インタビュー記録 4400-Cáceres
インタビュアー: ハビエル・バレンシアガ研究員
インタビュー対象: EoI-4400-Cáceres
[再生開始]
魔術的過程が完了すると、蛇の影の形をとったEoI-4400-CáceresがSCP-4400内部に部分的に出現し、儀式を完了するために使用された火の1つによって内壁に映し出されている。
バレンシアガ研究員: こんにちは、知識を与える闇の者。
EoI-4400-Cáceres: 貴方の言語は私が知っているものと違って新しい。しかし、私は知識の生物であるが故、問題なく理解することができる。
バレンシアガ研究員: ここがどこかわかりますか?
EoI-4400-Cáceres: 恐怖の場所、地底。シバルバ。
バレンシアガ研究員: 具体的には。
EoI-4400-Cáceres: 世界と世界の狭間、真のパレンケの影。私たちは完全に空虚ではないが、完全に真実の世界であるわけでもない。
バレンシアガ研究員: 貴方はこの世界がどのように作られたのかご存知ですか?
EoI-4400-Cáceres: それは、知らない。
バレンシアガ研究員: では、約1300年前、貴方が1度召喚されたときのことを聞かせていただけませんか。
EoI-4400-Cáceres: 覚えている、ああ。この次元に私が召喚された最も新しい時であり、この姿であった。或いは、むしろ、貴方の本来の次元に召喚された。私たちは今はそこにいない。しかしまずは、取引だ。
バレンシアガ研究員: 貴方の下の5匹のイノシシを全てどうぞ。
EoI-4400-Cáceresは儀式の間に内壁に隣接して配置された生きたイノシシを包み込む。それぞれ包まれると消滅する。
EoI-4400-Cáceres: 素晴らしい。貴方の質問は?
バレンシアガ研究員: そのとき召喚して貴方を戻そうとした人間は何をしたのですか?
EoI-4400-Cáceres: 兵器だ!
バレンシアガ研究員: 貴方がそれを彼に与えたのですか?
EoI-4400-Cáceres: 彼には呪文を示した、どのように現実を構成する粒子を分割し、地球に広げられた大いなる力を作るかというものだ。報酬に見合うものを示した。
バレンシアガ研究員: 私はそれに興味がありません。しかし何故?
EoI-4400-Cáceres: 貴方の種族は一度火の果実を盗んだ、今再び神々の木から掴み取る時だ。
バレンシアガ研究員: そうして私たちに兵器を与えたのですか?
EoI-4400-Cáceres: 神々に挑み燃やせ、空に火を放て。
バレンシアガ研究員: 何故?
EoI-4400-Cáceres: 何故なら私の最後の召喚者がそうするための対価を払ったからだ。だから私は彼に世界で最も強い兵器を与えた。
バレンシアガ研究員: なるほど。
EoI-4400-Cáceres: これが私の思い出せる事の顛末だ、故に私の仕事はここで御終いだ。さようなら、滞在者。もしもっと情報が欲しかったら、ためらわなくていい。
EoI-4400-Cáceresは隣接する壁の影の周囲に散っていく。全ての火が自然に消滅する。
[再生終了]
付記: EoI-4400-Cáceresと私が夢で見た"禁じられた秘密の生物"が同一実体であると考えています。どちらの状況も同じ方法であるように感じました。 ─ バレンシアガ研究員
記録職員: ナカウェイ・オソリオ管理人(サイト-484)、ヘクター・ロサレス博士(考古学部門)、ハビエル・バレンシアガ研究員(考古学部門)、アンネ・マキュージック上席研究員(科学部門)
日付: 1965年8月3日
題目: SCP-4400考古学的調査の結論とSCP-4400-Américaの分析
以下のブリーフィングはSCP-4400調査チームによってオソリオサイト-484管理人へ、SCP-4400の探査におけるSCP-4400考古学部門の発見に関すること、及びSCP-4400-Américaの生態に関する科学部門の結論の報告が行われました。
[再生開始]
オソリオ管理人: SCP-4400-Américaの生態に関する報告書の説明ですね?具体的な機能の理論については?
ロサレス博士: はい。博士、貴方は4400-Américaが何であるかの以前の結論をご存じで?
オソリオ管理人: 数種類の大量破壊超常兵器でしたね?そしてSCP-4400はそれを保管していると?
バレンシアガ研究員: ええ、そうです。多くの罠と4400-Barcelonaの影響で近づくことが出来ず、 4400-Américaの調査は困難です。
ロサレス博士: 頭蓋骨の神殿の階段へDクラスを送ったところ、彼は核の血塗られた蛇に引き裂かれました。
バレンシアガ研究員: しかし館長たちの援助によって、 多くの罠を解除し、固有兵器に近づくことができました。
マキュージック博士: 一度SCP-4400-Américaに近づくことができたとき、私はX線撮影や魔術的画像診断を含む、アノマリーの詳細な調査を行うことができました。
オソリオ管理人: そして貴方は結論を得たと?
マキュージック博士: そうです。 SCP-4400-Américaは650年、もしくは前後30年の間に作成された異常性を持つ魔術的核爆弾の集まりです。
一瞬の沈黙。
オソリオ管理人: そして?
マキュージック博士: え?
オソリオ管理人: ただの核爆発物ですよね?特別なことは無いのですか?
マキュージック博士: それは核分裂反応を引き起こすために異常な魔術的手段を使用し、通常且つ非異常性の核爆発と同様の結果になる固有兵器です。平たく言えば、原子の分裂に魔術を使用しているということです。
オソリオ管理人: つまり唯一の異常性はどのように原子を分裂させているか、ということですか?
マキュージック博士: ええ、爆発の結果自体は平凡です。
オソリオ管理人: 規模はどのくらいですか?
マキュージック博士: えー、様々ですが、一番大きいもので30キロトンです。
オソリオ管理人: ファットマンと殆ど変わりませんね。ツァーリボンバよりもずっと小さい!
マキュージック博士: そうです、ですが─
オソリオ管理人: 答えて、貴方たちは皆これを……恐れているのですか?
バレンシアガ研究員: ええと、そうです。
ロサレス博士: 私も。
マキュージック博士: はい。
オソリオ管理人: 貴方たちはBarcelonaの影響が長引いているように思います。或いは、貴方たちは影の蛇の言葉を真に受けすぎていますね。
バレンシアガ研究員: どうしてそのように思うのですか?
オソリオ管理人: 私の寝室の50メートル地下にはフェイルセーフ用の核兵器が存在します。核出力は100キロトン、すぐにでも起爆する用意が整えられています。しかし私は赤ん坊の様に寝ています。
ロサレス博士: 管理人?
オソリオ管理人: マヤの人々は時代錯誤であったから、これら核を恐れたのです。それらは彼らにとって先んじたものであり、650年に相応しいものではありませんでした。しかし、私たちは最早650年に生きているのではありません、つまり今の4400-Américaは時代に即しています。
バレンシアガ研究員: 貴方は何を言おうとしているのですか?
オソリオ管理人: 核をあるべき場所に残します。SCP-4400は過去1300年もの間収容方法として十分に機能しています。何故それと戯れるのでしょうか?
ロサレス博士: しかし、もし4400-Américaのことを知った要注意団体が利用しようとした場合は?最悪、4400-Cáceresだった場合は?
オソリオ管理人: Cáceres?Cáceresは原子を分裂させる方法を人々に教える悪魔です。私は既にそのような悪魔を知っている、彼の名前はロバート・オッペンハイマーです。
ロサレス博士: このような強力な武器を少し気を付けるだけで残すのは、些か不満があります。
オソリオ管理人: 博士、もし誰かが本当に世界を終わらせたいのなら、私たちはここに座っていないでしょう。
[記録終了]
このことから、SCP-4400に関する現在の特別収容プロトコルが実行されました。SCP-4400は本来の場所に収容される予定です。