アイテム番号: SCP-4474
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-4474-1は標準的な収容セル内の机の上に設置します。SCP-4474-2を除去する試みは行われません。
インシデント4474-01以降、いかなる状況下でも "スティーブンSteven" という名前1の人物がSCP-4474の収容チャンバーに入室することは認められていません。
説明: SCP-4474は2つのアノマリー、SCP-4474-1とSCP-4474-2の結合体です。
SCP-4474-1は知性を有する電気スタンドであり、電源コードが付随していない点を除けば物質的な特徴はありません。SCP-4474-1は英語での意思疎通が可能であり、"スティーブと命名されし中年白人男性の神" を自称し、自身の名前もスティーブであると主張しています。自力での移動はできませんが、SCP-4474-1は電源も無しに随意に電球の明度を変えることができます。電球を取り外す試みは全て失敗しています。
SCP-4474-2は標準的な黄色のスマイリーフェイスがデザインされた知性を有するアクリルステッカーであり、SCP-4474-1のランプシェードに貼り付けられています。SCP-4474-2は英語および自身が "1337" と呼称する言語2での意思疎通が可能であり、デザインをアニメーションさせて顔の動きを表現することができます。SCP-4474-2は "1337 h4xx0rsの神" を自称しており、多種多数の芝居がかった大げさな名前を名乗ります。
SCP-4474-2がどのようにしてSCP-4474-1に貼り付けられたのかは不明であり、両者ともに真相を明かそうとしていません。
SCP-4474-1とSCP-4474-2は対立関係にあり、その原因は互いの性格がほとんど相容れないことにあります。そのため、インタビューの試みならびにこの2体間での会話は、たいていの場合挑発の少し混ざった口論にまで悪化します。
SCP-4474-1とSCP-4474-2への典型的なインタビュー例の書き起こし:
インタビュアー: クリストス・トライベッキ博士SCP-4474-2: なんだなんだ、このチンコ野郎は何がお望みなんだ?
SCP-4474-1: 失礼な態度やめなよ。
SCP-4474-2: 死ね。
トライベッキ: こんにちは、ワン、ツー。
SCP-4474-2: 俺のことは名前で呼べ、ションベン垂らしのダミ声クソ虫が! 誉れある驚異のハックロード・マジェスティカ様 (The Glorious and Incredible Hacklord Majestica) ってな!
SCP-4474-1: そんないかにも二番手って感じの振る舞いじゃなかったら、君のことを違う名で呼んでくれたかもよ。
SCP-4474-2: てめえ黙って —
トライベッキ: どうか落ち着いてください。私はあなた方がどこから来て、どのようにして一体化したのかを話し合いたいのです。
SCP-4474-1: 僕らはどこからも来ていない、ただあるだけさ。それが神ってものでしょ。
SCP-4474-1の電球が一瞬明るくなる。
SCP-4474-2: そーだ、ちゃんと神学を学びやがれってんだ、クソうぜぇろくでなしが。
トライベッキ: では、あなた方の姿について話をしましょう。あなた方が神であるのなら、なぜランプに貼り付いたステッカーの姿を取っているのですか?
SCP-4474-2: 俺がこいつに貼り付いてんじゃねえ! こいつが俺に貼り付いてんだ! こいつから分離したあかつきには、俺と1337 h4xx0rの信者どもでこのクソ間抜けランプをめちゃくちゃにハックしてやる!
トライベッキ: ランプはハッキングできないかと思いますが。
SCP-4474-2: てめえもハックしてやるよ! すぐにでもてめえの両腕をハックしてやるからな、今に見てろ!
SCP-4474-1: ハッキングが何か分かってないように思えるね。
SCP-4474-2: そーかよ、そういうてめえは何の神だってんだ? ディルドか?! 今にてめえをハックしてやる!
SCP-4474-2が唸り声のような音を立て始め、"顔" が左右に何度も素早くアニメーションし始める。恐らくは自身をSCP-4474-1から無理やり引き剥がそうとしているものと推察される。両者ともに何の動きも検出されない。トライベッキ博士が自身の鼻筋をつまむ。
トライベッキ: 今回は1分切ったか。記録的だな。インタビューを終了する。
インシデント4474-01: 2019/02/23、SCP-4474とのインタビュー中に軽度のセキュリティ違反が発生しました。書き起こしは以下の通りです。
インシデント4474-01 インタビューの書き起こし
インタビュアー: スティーブン・ヘンズビー博士ヘンズビー: おはようございます、ワン、ツー。
SCP-4474-1の電球が明るくなる。
SCP-4474-2: うわっ、まーた白衣着たチンカスが来たぞ。
ヘンズビー: 私は白衣を着ていません。
SCP-4474-2: いかにも白衣着たチンカスが言いそうなこった!
ヘンズビー: 本当に私が見えているのですか? 視力はあるので?
SCP-4474-2: 俺には何でも見える! てめえんとこのカメラを全部ハックしたからな、てめえの住んでる所だって知ってるぜ!
SCP-4474-1: みな自分が見たいものを見るんだよ。だから君にはランプと…… こんなのが見えるのさ。
ヘンズビー: なるほど、それはとても —
SCP-4474-2: てめえ今俺のこと何つった?! こっち来てもっかい言ってみろ、このクソカスが!
SCP-4474-1: 僕もうこれ以上ないくらい "こっち来て" るよ。
SCP-4474-2: そーかよ、もういいわ!
SCP-4474-2が唸り声のような音を立て始め、自身をSCP-4474-1から剥がそうと試みる。SCP-4474-1が聞こえよがしにため息をつく。
SCP-4474-1: 君ってさぁ、時々本っ当に面倒臭くなるよね。
SCP-4474-1の電球がさらに明るくなる。
SCP-4474-1: スティーブン?
ヘンズビー博士の態度が目に見えて変わり、表情が無くなる。
ヘンズビー: 何でしょう? 燦然たる我が主様。
SCP-4474-1: このうざったいのを僕から剥がしてみてくれませんか?
ヘンズビー: お安い御用です、我が光よ。
ヘンズビー博士がポケットからペンを取り出し、ペン先でSCP-4474-1からSCP-4474-2をこそぎ取ろうと試みる。
SCP-4474-2: ちょっ、待て、何してんだ! やめろ! やめっ —
SCP-4474-2が高音の金切り声をあげる。同時にインタビュールーム内の電気がちらつき始め、規則性が無いと思われる音をインターコムシステムが発し始める。この現象が約15秒間続く。
ヘンズビー: 申し訳ございません、光輝たる我が主様、どうやら私にはこの喧しき者をあなた様から剥がす力はないようで —
ドアが勢いよく開かれ、2人の保安職員が入室する。現場を目撃した2人が速やかにヘンズビー博士を鎮静化する。SCP-4474-2は沈黙している。
SCP-4474-1: おっ、やった。試す価値あったね。
このイベントの直後、サイト内のコンピュータシステムから多数のウイルスが検出されました。のちにウイルスのほとんどが除去されましたが、依然としてSCP-4474の文書に小規模編集を加え続けているものが残っています。具体的には、このウイルスは特定の単語の文字を数字に置換します。