SCP-4533
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SCP-4533

アイテム番号: SCP-4533

アノマリークラス: Safe

特別収容プロトコル: 実験中以外のSCP-4533は標準的な収容ユニットに保管されます。SCP-4533の影響を受けた人物たちは副作用が発生する可能性を監視され、SCP-4533の効果を繰り返し乱用していることが発覚した者は長期的沈静状態に置かれます。

説明: SCP-4533は眼科用の眼底カメラであり、幅広の接眼レンズで両目を同時撮影できるように改造されています。幾つかの内部構成要素は不明な点の多い異常部品と置き換えられています。手動操作機構があるにも拘らず、人間が顎置きに顎を乗せてカメラを覗き込むと、SCP-4533は自動的に動作します。

標準視力検査で数値1.0以上の人物が活性化させると1、SCP-4533は一般的な眼底カメラとして機能します。想定される通りに目の画像がスクリーンに表示され、その後に“The Retinizer 3000をご利用いただき有難うございました。このサービスは料金不要です。”というメッセージが続きます。

視力検査で数値1.0未満の人物が活性化させると、その人物はSCP-4533が多数の広告を表示するのと引き換えに視力問題を矯正できるという内容の短い動画2を見せられます。ユーザーが口頭で同意すると、SCP-4533はカメラを起動します。

SCP-4533が撮影時に発する閃光はユーザーを麻痺させます。その後、覗き穴から延びてきた機械部品がユーザーの眼球を除去し、SCP-4533の本体に引き込みます。スクリーンには眼球に施されている様々な処置が表示されます — 処置の激しさはユーザーの視力や全般的健康状態と相関します。これらの処置は、角膜や水晶体への軽微な改変から、眼球を切開して硝子体液を始めとする部位を完全に置換した後に外科手術で再構成するものまで幅広く異なります。その後、眼球はユーザーの眼窩に再挿入され、視神経が再接続されます。

この過程でユーザーは苦痛や視力喪失を報告せず、代わりに様々な製品の広告を多数見せられていると主張します。処置が完了すると、使用者の視力は大幅に改善され3、スクリーンには“The Retinizer 3000をご利用いただき有難うございました! 口座からの引き落としが行われました。それでは御機嫌よう!”というメッセージが表示されます。

SCP-4533の処置が完了した6~12時間後、広告がユーザーの視野に、通常の視界と重なって表示され始めます。これらの広告にはユーザーのみに聞こえる音声が付随し、最後には例外なく、表示された商品に興味がある場合は特定フレーズを発声してほしいという要求があります。広告は多種多様な製品を網羅しており、その大部分は地球上に確認されていない製品やブランドです。

特定製品の要求フレーズを発声したユーザーは“ご購入有難うございます! 口座からの引き落としが行われました!”というメッセージを聞き取り、その後2~4時間ほど広告が視野に表示されなくなります。4~7日後、要求された製品が入っているユーザー宛の小包が、ユーザーの現在地の入口に出現します4

ユーザーが経験する広告の激しさと期間は、SCP-4533の使用を通して得られた視力の向上度に比例しています。しかし、ユーザーが表示された商品を“注文”した実験では、広告が表示される期間は顕著に長くなっています。

SCP-4533の起源についての調査が進行中です。

SCP-4533実験結果: 以下はSCP-4533ユーザーに予想される経験を強調する実験結果の例です。

初期状態: 軽度の近視。
結果: 視力は0.65から1.2に向上。広告は左下視野の約20%を1日あたり3時間占めていると報告された。広告は26日間再発し続けた。

初期状態: 左目に部分的白内障あり。中度の遠視。
結果: 視力は1.1に向上。広告は視野の左右を完全に覆っており、中央に残した垂直空間で通常の視界を確保していると報告された。広告は1日あたり8時間表示され、28週間再発し続けた。

初期状態: 無関係な実験で偶発的に化学薬品に曝露したことによる両目の完全失明。
結果: 視力は1.0まで回復したと仮定されているが、実験は困難であることが判明した。ユーザーは広告が視野の中央にある小さな正方形の空間以外を全て覆っていると報告した。広告は長時間にわたって表示され、4~6日ごとに1時間の間隔があった。加えて、ユーザーは夢の中にも広告が表示されると報告したが、これはSCP-4533の効果が睡眠中も活性化しているためだと推測されている。本稿執筆現在までの影響持続期間: 183週。

SCP-4533広告を介して届けられた製品の例

  • “膨らむベイクドビーンズ” 150缶。それぞれの缶詰は通常の密度を維持したまま、付属のマウスピースから手動で空気を吹き込んで通常サイズの3倍まで膨張させることができる。
  • 玩具メーカー“ハスブロ”ブランドの携帯榴弾砲、表面上は子供向け。砲身は長さ60cmで、様々な明るい色に塗装されている。砲弾を最長50m先まで発射可能。砲弾はある程度の威力を以て炸裂し、色付きの粉による煙と紙吹雪を撒き散らす。
  • 生きたドブネズミ 47匹。
  • “永久に脈打つハート” — ヒト、アフリカゾウ、アメリカグマ、イタチなど15種の異なる動物の心臓のコレクション。それぞれの心臓は本来の大きさを維持したまま、未知のプロセスによって乾燥処理されており、10~30秒ごとに鼓動する。
  • SCP-4545。住所ラベルはその起源がSCP-4533であることを証明した。
  • “読む食事” — 様々な食事について非常に詳細に記述された20枚の小さな紙片。紙は読まれた後に崩れ、続いて読者は記述されていた食事を食べていると主張する。胃の内容物検査でこの主張は正しいと証明された。

事案4533/01: 太陽フレアが引き起こした世界的な通信の混乱と同時に、以前SCP-4533を使用した全ての人物が視界の問題を報告しました。既にSCP-4533広告が視野に表示されていない人物は、全色覚異常5を経験しており、また視野の右上には“DRMサーバーに接続できません”というメッセージが表示されていると報告しました。まだSCP-4533広告が見えている人物は、視野の中央に表示される“サブサーバー 0XF-079への接続を試みています”という小さなメッセージを除き、完全な視力喪失を経験しました。

この問題が約5分続いた後、全てのSCP-4533ユーザーは“Quantus Advertising Int.に接続中です。お待ちください…”というメッセージが見えると報告しました。その後、ユーザーの目は本来の機能を取り戻しました。

事案4533/03: SCP-4533の拡張実験中にD-456-012がSCP-4533広告から50点以上の商品を要求した後、D-456-012に宛てた1通の手紙6がサイト-192に届きました。手紙は、D-456-012の負債は通常の手段で回収するには余りにも高額であるため、回収のために極端な措置が取られる旨を述べる内容でした。

手紙を受け取った2日後、D-456-012の皮膚に多数の染みが発生し、これらは後ほど様々な製品の完全彩色された広告を形成しました。1週間後、D-456-012の首の染みは明確にそれと分かる“音量”シンボルを象り、彼は一見したところ自らの意思に反して広告を暗唱し始めました。この暗唱は30分に1回ほど、睡眠中にも発生します。広告の染みは約1週間で薄れ、新しい形態を取って再び出現します。D-456-012はこの過程を極めて不快なものと説明しています。

本稿執筆現在、SCP-4533広告はD-456-012の皮膚の約90%を覆い、加えて彼の視野をほぼ完全に遮っています。

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