SCP-4554
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アイテム番号: SCP-4554

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-4554はサイト-34のAnomalousアイテム棟で標準的な容器に保管されます。アクセスはレベル-2以上の職員に制限されますが、公開実験が許可されています。1日に1人あたり1リットル以上のSCP-4554-1を消費してはいけません。実験はサイト-34に隣接する閉鎖環境の中庭、屋外実験場34-4554-Aで日中に実施されます。

説明: SCP-4554は製造マークの無い黒色の全自動ドリップ式コーヒーメーカーであり、様々な性質の改造が数多く施されています。例としては以下が含まれます。

  • フィルターバスケットが複雑な石英レンズの配列に置換され、アルミニウム黄銅と琥珀金から構成された支柱で束ねられている。
  • リザーバーが銅管に置換され、未知の手法によって摂氏マイナス20度まで冷却されている。
  • 加熱プレートが花崗岩の板に置換されている。除去してもSCP-4554の効果に変化は無かった。
  • 内部の電子部品が大幅に改造されているため、ボイラーに機能性が無い。これらの部品の効果は不明だが、SCP-4554-1の生産には必要である。

簡潔にするため、リストは省略されています。

SCP-4554を電源に繋いで起動すると、SCP-4554の直上の平均光度は約50ルーメン増大します。正確に500秒後、1.5リットル容量のカラフェがSCP-4554-1と指定される淡いオレンジ入りの液体で充填され始めます。SCP-4554内の何処からSCP-4554-1が発生しているのか特定する試みは、現在までのところ失敗しています。カラフェが満たされると、SCP-4554の電源は自動的に切れ、SCP-4554-1は適切な容器に液体として注ぐことが可能になります。SCP-4554-1はSCP-4554が日光に直接曝露している状況でしか出現しません。

SCP-4554-1は一定の淡い光(約10ルーメン)を放出し、低粘度の流体として振る舞います。SCP-4554-1は密度2kg/m3で、完全に不透明です。人間は悪影響を受けずにSCP-4554-1を消費できます。SCP-4554-1を消費した人物は気分の改善を報告します — 更なる実験は、対象者のビタミンD値が大幅に増大しており、SCP-4554-1の痕跡は存在しないことを明らかにしました。加えて、乾癬や類似の皮膚病に罹患している人物は、SCP-4554-1を消費すると即座に症状の軽減を示しました。SCP-4554-1は物理的に無臭ですが、サンプルの近くにいる人物は暖められたオレンジの香りを報告します。これがSCP-4554-1の特性なのか、単なるプラセボ効果に過ぎないのかはまだ決定的に証明されていません。

SCP-4554-1を1リットル以上消費する行為は多くの場合有害であり、ビタミンDの過剰摂取に起因する高カルシウム血症を引き起こすと共に、皮膚・目・免疫系には日光への過剰曝露と一致するダメージが及びます。この効果は、原因が著しく異なるにも拘らず、一般的な日焼けなどの影響と完全に一致するものです。内臓への不均衡なダメージを及ぼすことなくこれが可能となっている仕組みは未だに解明されていません。

補遺:

20██/11/08、機動部隊ラムダ-14(“一ツ星レビュアーズ”)はアンブローズ・レストラン(GoI-116)が所有・経営する要注意地点の一つを襲撃し、多数の異常オブジェクトを回収しました。押収品の中にはSCP-4554、並びに14リットルのSCP-4554-1も含まれていました。同じ襲撃の一環として回収された文書は、他のSCP-4554実例の存在と、GoI-116が必要に応じてそれらを製造する何らかの手段を有することを示唆しています。襲撃以前、そして他の場所では現在も、SCP-4554-1はレストランの客に飲料として販売されていました。このように利用されている他の異常物はまだ回収されていません。

20██/02/23、3リットルのSCP-4554-1が実験目的で様々な研究者に配布されました。SCP-4554-1は主としてほぼ静止状態の電子から構成されていることが判明しました。小型カメラで検査したところ、これらの電子は周期的に波長597nmの光子に自発的に変化し、約20マイクロメートル移動する様子が観察されました。実験用マウスに摂取させると、全ての電子はこの変換プロセスを受け、SCP-4554-1は消散しました。疑似液体の着色はこのプロセスが原因ですが、現在これがどのように達成されているかを十分に説明できる理論はありません。当該のプロセスは殆ど理解されていないものの、SCP-2022実例に問題なく当て嵌められるものではないため、太陽光の捕捉に使用されたプロセスは別物であると仮定しなければいけません。

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