前記: MTF パイ-1のエージェントらは、2台のピックアップトラックを改造し、焚き火を積んで移動可能なプラットフォームを製作することで、SCP-4601との接触を図り、包括的収容の確立を試みた。
<記録開始>
エージェント・ハーパー: ラジャー、通信状況は良好。オーケイ、1号車と2号車、離れずに待機だ。目標に追跡され始めたら、パークウェイに引き摺り出すんだ — そこが一番の狙い目だ。
エージェント・マーテル: テン・フォー、 サー!
エージェント・ハーパー: 監視ユニット、状況に目を光らせ続けろ — 全方位に1ブロックずつ配置してある — 今回こそは振り切る隙を与えるな。
エージェント・ロドニー: こちらSpot-6。現場に到着し、目を見開いてる。
エージェント・クロス: おい1-1、曲がるときは気をつけろよ!
エージェント・ケリィ: おいおい、お前にハーネスとクリップが支給されたのはそれが理由だろ、1-2。後ろで火の番しっかりな。
エージェント・クロス: 俺が言いたいのはな、お前が気をつけて運転しねえと、道路に火をつけて回ることになるぞってこった!
エージェント・ポーク: おーい、2-2から1-2へ。ちゃんとそいつ見張っとけよ、ええ?
エージェント・クロス: (笑い声) 随分賢いな、2-2? ちゃんとそいつら見張っとけよって、なあ。
エージェント・ハーパー: おい、おしゃべりは終わりにしろ。
エージェント・ポーク: ラジャー。
(休止)
エージェント・ハンター: よう、こっちはSpot-5だ。何か見つけたみたいだ — 83rdを西に向かってる…… スタンバイしておけ。
(休止)
エージェント・ハンター: こちらSpot-5、目標を視認! おい、1号車、2号車、横切ったら左に旋回する準備をしておけ。オーバー。
SCP-4601: 空に煙を撒き散らすのは、海に血を落とすようなもんだ…… 匂いで分かるぜ。サメのようにな。
エージェント・マーテル: こちら2号車、接触あり! スキップは現在6時方向。
SCP-4601: インフェルナルズめ、この野郎走れるのか? ふん、だが何処にも逃さん!
エージェント・ハーパー: 2号車へ、了解した。公園を通り過ぎるまで方向を変えずに進め。それから東に旋回してくれ。
エージェント・ポーク: 1-2、聞こえたか? これ、今ステレオ付いてるのかよ?
エージェント・クロス: ああ、音楽鳴らしてらぁ!
(SCP-4601は交差点を横断する車と接触し、一般の車両が横転して縁石に乗り上げてしまう。)
SCP-4601: 眩いライトを光らせた赤くて大きなトラックが見えにくかったか? それとも、その標的の火柱が? さあ皆、レッド・メナスに道を開けろ!
(SCP-4601が進路前方に水を噴射し始める。2号車は水しぶきを避けるように加速する。)
エージェント・ポーク: おい、とにかくここを離れるんだ! 奴は俺たちのケツに引っ付いてる。高速で方向転換するには、まずは車間距離を開けねえと。
エージェント・トラン: ヘイ、こちらSpot-4だ。この先の公園の手前で合流する。その分、スペースを空けてやれるぜ。
エージェント・ハーパー: 駄目だ、Spot-4 — 進行妨害は止めるんだ。
(SCP-4601が通過した数秒後、Spot-4ユニットが交差点に進入し、同じ進行方向で走行する。)
SCP-4601 見物人は引っ込んでな。帰って暖炉チャンネルでも見てろよ、野次馬ども!
(予期せぬ交通障害のため、1号車と2号車は一列になって走行することになる。SCP-4601はさらに水を噴射し、1号車はそれを回避できない。)
SCP-4601: まずは一体仕留めたぜ、インフェルナル!
(Spot-4ユニットが濡れた路面でスリップし、コントロールを失って駐車中の車列に横滑りしながら突っ込む。)
エージェント・ヴァスケス: 畜生! 皆、フォーがやられた。繰り返す、Spot-4がやられた。
エージェント・クロス: まずい状況だ。こっちは全部水浸しで何にも出来ねえ、1号車はずぶ濡れだ。
エージェント・ハーパー: 2号車、パークウェイを走り続けろ! 今やお前たちだけが頼りだ。
エージェント・マーテル: ああ、くそっ。おい、ポーク、後ろにしっかり掴まれよ! ちょっとばかしクレイジーなことになりそうだ。
(2号車ユニットは次の交差点で反対車線に飛び出していく。SCP-4601は追走を試みるが、車体の移動に失敗して中央分離帯に衝突する。)
エージェント・ロドニー: うわっ! 目標がクラッシュした! Spot-6が終結させる、全員待機を。
(SCP-4601はコンクリート障壁に乗り上げ、車体が横転している。その車輪が接地することなく回転している。エンジンが回転し、大きな音を立てる。)
エージェント・ロドニー: ああ、車線の間の仕切りに乗りかかっちまってる。完全に引っかかってるな、これは。皆、接近の前に少し待ってくれ。
(エージェント・ロドニーは車を降り、徒歩でSCP-4601に接近する。)
SCP-4601: うう…… Mr. Rか? あんた、最初からインフェルノと手を組んでいたってのかよ。
エージェント・ロドニー: いいや、これは炎とは何の関係もないんだ。
SCP-4601: では、どうして? どうして裏切った? あんたは俺と同じ想いでいると思っていたのに、なぜこんなことを?
エージェント・ロドニー: 違う、そういうものじゃない。ここには…… この世界には、君の理解を超えるものもあるんだ。
SCP-4601: だから兄弟を失望させた。俺は失敗した……
エージェント・ロドニー: いや、彼らはそもそも- いや…… あー、そんなことはない。彼らは君を誇りに思ってるはずだ。聞いてくれ、俺と俺の同僚は、君がしてきたことを全部調べた。
SCP-4601: それで?
エージェント・ロドニー: その過程で、俺たちは人と話したんだ。その人らは皆、君がした良いことについて聞かせてくれた。彼らが助けを必要としたとき、君はそこにいた。君は…… 君は彼らを助けてくれた。
SCP-4601: もしかすると…… 結局、俺はMr. バーンズを止めるつもりはなかったのかもしれないな。俺だけじゃない、兄弟たちもそうだったんだろう。当時はそんなことは考えもしなかったからな。俺たちはただ、進む先に立ち塞がるものを打ち破ってきただけだ。もしかすると、それが全てなのかもしれない。本当に…… それが、誰にでもできる最善のやり方なのかもしれない。
(SCP-4601のエンジンが唸り始める。)
SCP-4601: 思えば長いこと走り続けてきた…… 多くの火災があった…… もう、疲れちまったよ。
(SCP-4601のエンジンが停止し、SCP-4601は全ての運動と活動を停止する。エージェントらが燃料切れを確認する。)
(SCP-4601は、MTF アルファ-27 (“要牽引部隊”) によってサイト-14へ輸送され、更なる無力化措置を施された。)
後記: SCP-4601は現在、バッテリーを取り出し、ドライブシャフトを外した状態で、サイト-19の第7車両格納庫に収容されている。研究者は、生物様に振る舞う、知性を有する乗り物についての報告書を調査し、今回のケースの起源について、類似性や潜在的な洞察を得ることを計画している。収容の過程で受けた構造的・機械的損傷の修復に続く、SCP-4601の異常性を再活性化させる試みは、さらなる検討を要する。