SCP-4634
評価: +13+x

アイテム№: SCP-4634

アノマリークラス: Safe Archon

特別収容プロトコル: SCP-4643-1から-128はサイト-90の異常資料保管庫に、インシデント-4634-002に関する情報と共に保管されます。SCP-4634-129から-256は現在それぞれの回収場所において監視下に保たれます。可能であれば、これらの場所は封じ込めグレードの隔壁により封鎖され、常駐の保安要員が派遣されます。如何なる状況下においてもこれらの場所からSCP-4634及びその他文書が取り除かれることはありません。

説明: SCP-4634は256枚の「故障中」の掲示です。全ての実例は紙で構成され、場所によって様々に内容が変化します。任意の部屋の扉に貼られるとSCP-4634実例は自発的に変化し、同様の機能を持つ既存の掲示を再現します。そのような既存の掲示が存在しない場合、実例はその環境における地理的、文化的、概念的な基準に適応しようと試みますが、この判断方法及び関連する潜在的な知性の性質については不明です。実例は別の適用可能な入口に適用されるまでは変化後の状態を維持します。

入口にSCP-4634実例が貼られている部屋1 はいずれも、本来意図した通りの機能を果たさなくなります。この影響には大きなばらつきがあり、(「部屋」の定義と同様に) やや直感的な固有の論理で作用します。複数のSCP-4634実例を適用しても結果に影響はありません。SCP-4634によって引き起こされた変化は出入口から看板が取り除かれた直後に元に戻ります。独立している、もしくは屋外へと繋がる扉の内側へSCP-4634を貼っても効果は発生しません 補遺.2を参照してください

補遺.1 | 試験ログ要約:

部屋: 調理部門試験用キッチン№ 7。

影響: 全ての設備の機械部品がキッチン内で融解し、使用できない状態になった。刃物は刃物は原形をとどめないほどに歪められ、丸められていた。調理台とまな板は柔らかくなり、展性及び僅かな粘着性を持つようになった。D-000014は1時間後に大量の生鮮食品と共にこの環境へ導入され、食事を準備するように要請された。この要請は食料品の急速な腐敗により実行できなかった。

部屋: レジデンシャルスイートS90-R105。

影響: ベッドの脚は外れ、マットレスのバネは伸長して生地の裏地を貫通した。鏡台と洋服ダンスは潰れ、その部品は再組み立てを妨げるように変形した。照明器具の明るさは3桁増大し、停止することはできなかった。D-000014は目隠しと防護服を与えられ、部屋の床で就寝するように命令された。入室直後スプリンクラーが作動し、大量の溶融した銅を噴射した。

部屋: 強化収容セルS90-A03。

影響: 室内の物品は瞬時に64メートル北へと転移した。室内に導入された物品は全て同様に転移した。

部屋: 強化収容セルS90-A03。

影響: さらなる試験の実施により、収容セルは瞬間的な輸送を可能にし得る手段であると確認された。この目標に関する最初の試験はD-000014で行われた。入室後、予想された通りD-000014は64メートル北へ転移したが、皮膚及び神経系は64メートル南へ転移した。試験は終了され、SCP-4634実例は取り除かれた。

部屋: 特別に建設された部屋であり用途は存在しない。

影響: 試験は実行することが出来なかった。記録は64字以内に制限された。2

takenonotice.jpg

回収時のSCP-4634-009。

補遺.2 | 発見/インシデント-4634-002:

これまでに回収された全てのSCP-4634実例は、当初は128個の大きな石造りの遺跡の内部に存在していました。これらの遺跡は地球の表面にランダムな間隔で配置されていました。各遺跡は内部の部屋に通じる扉があり、部屋には目的の不明瞭な石の演壇が含まれます。扉の内側には未知の言語で書かれた同一のSCP-4634実例が貼られていました。実例を取り除いても当初影響が見られなかったため、これらは無事回収されました。

1994-06-12、現地時間03:44、SCP-4634-128はピュイゼギュール海溝に存在する遺跡から回収され、内部の扉から取り除かれました。以下を含む広範囲の異常な影響が数時間にわたって観測されました。

  • [03:46] 全ての天体が円軌道を取り、自転軸が垂直になる。
  • [03:47] 小惑星帯が均一な密集度の単一の輪へと融合する。
  • [03:59] 銀河内の恒星が整列し規則的な格子状の模様となる。
  • [05:00] ケイ素化合物が整列し数キロメートルにおよぶ六角形のフラクタル模様となる。
  • [05:59] 炭素化合物が整列し数百キロメートルにおよぶ正方形のフラクタル模様となる。
  • [08:40] 希ガスが結合し低温の結晶構造となる。
  • [10:16] 自己複製する化合物が破壊され、あらゆる生命が死滅する。

結果として生じたO0-クラス存在論的シフトシナリオは不確定な期間継続しました。その後、追加の128枚のSCP-4634実例が128個の遺跡との一式で出現し、全ての変化は元に戻りました。インシデントの痕跡は基底現実内では見つかりませんでした—ここに示されているデータは除外監視サイト群及びDEEPWELL施設から推定されたものです。

さらに、それぞれの新しい遺跡には元のSCP-4634実例と同一の言語で書かれた非異常性の文書が存在しており、異常性のあるものより急いで書かれたように見えます。この文書は元のSCP-4634実例と同様、まだ翻訳されていません。SCP-4634の回収プロトコルは程なくして停止され、現在のところ再開の計画はありません。財団の最大の利益は宇宙全体が機能しない状態を保つことにあると考えられています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。