SCP-4645
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アイテム番号: 4645
レベル2
収容クラス:
euclid
副次クラス:
{$secondary-class}
撹乱クラス:
gevurah
リスククラス:
warning

SCP_Blackmail

SCP-4645-1のスクリーンショット1 (クリックして長押しすると拡大)

特別収容プロトコル: SCP-4645は現在、サイト-15にある電磁シールド式の監視室に収容されています。4日ごとにミレン電子記憶災害をSCP-4645にインストールしてください。SCP-4645は午前7時からSCP-4645-1が生成されるまでの間、常に少なくとも1名の研究員あるいは警備員による監視下に置かれなければなりません。発生したSCP-4645-1は記録を行った上で、速やかにサイト管理者へ送信してください。

記録された「脅威」が著しく危険であるとサイト管理者が判断した場合、SCP-4645-1をO5評議会へ送信し、「要求」を受諾するかどうかを投票にて決定してください。その他の状況下でSCP-4645の「要求」を受諾することはありません。

説明: SCP-4645は、Apple MacBook Air サイト-15の標準型コンピュータ端末です。継続的な電力供給あるいは適切な整備を行わずとも制限なく稼働することや後述の主要な異常性を除き、SCP-4645は同型の標準コンピュータとして機能します。SCP-4645からは異常性の起源、あるいは何者かに改竄された形跡を発見することはできていません。

毎日午前7時から正午までの間、SCP-4645はSCP-4645-1を生成します。SCP-4645-1は文書ページ 財団テキストエディタ文書です。SCP-4645-1は「要求」と「脅威」の2つの要素から構成されており、以下のような書式となっています2

SCP財団へ

[要求内容]を要求する。

私の要求が受諾されなかった場合、[脅威の内容]を行う。

良い一日を。

SCP-4645-1に一人称が使用されていること、SCP-4645が外部刺激に反応を示すことから、SCP-4645は知能を持つものと推測されています。SCP-4645は現在のところ、職員とコミュニケーションを試みたことは無く、職員がSCP-4645へ行った能動的なコミュニケーションへも反応も示していません。

SCP-4645の「要求」は大抵、財団に重篤な害を及ぼす行為であり、多数の人命の損失をもたらすもの、履行に甚大な犠牲と努力を必要とするもの、あるいは世界秩序全般に大きな影響をもたらすものです。「要求」の例は次のとおりです。

  • O5評議会メンバーの処刑(上記参照)、あるいはその他重要な財団職員の処刑
  • 各種SCPオブジェクトの解放
  • 財団がGoIあるいはPoIの支配に下る
  • 各国政府の転覆

加えて「要求」には制限時間が設けられ、常に午後5時から午後10時までのどこかに設定されます。

対照的に、SCP-4645の「脅威」は全て「要求」と比べて滑稽かつ無害なもので、些細な苛立ち以上となることはありません。「脅威」の例は次のとおりです。

  • サイト-15にあるサラダバーの終日閉鎖(上記参照)
  • 1日を通して少なくとも1度足が躓く
  • インターネット回線が非常につながりにくくなる
  • 各種インフラが不通になる

SCP-4645はSCP-4645自身の脅威となる人物を、「脅威」の対象にすることも可能です。しかし、影響範囲はサイト-15を超えて広がることは無いとみられています。注目すべき点として、SCP-4645は「要求」と「脅威」双方とも同じ内容を繰り返し提示する場合があります。これにより、SCP-4645の行動方針には何らかの方法論あるいは目的が存在する可能性が示唆されています。

SCP-4645の「要求」が設定された期限までに達成されなかった場合、SCP-4645-1の文書は「Time's up」という文言のみに変わります。真夜中になるとSCP-4645-1は削除されます。翌日になると、SCP-4645に与えられた「脅威」はSCP-4645-Aイベントとして開始され、その性質に応じて一日中あるいはその日のとある時点で必ず実行されます。「脅威」を制御、制止する試みは成功していません。

補遺 4645.1: SCP-4645-Aイベントによって財団の端末全てが出荷時設定にリセットされました。その後、フェリス・イェーガー研究員がSCP-4645の収容場所に入り、大槌でSCP-4645を破壊し始め、その間、卑猥な言葉や罵倒の言葉を叫び続けました3。警備員は彼を即座に取り押さえることができましたが、SCP-4645は修復不能なほどの損傷を受けました。

当インシデントの後、SCP-4645は、SCP-4645の破壊時に最も近くにあった財団のコンピュータ端末にSCP-4645の異常性が移動した状態で発見されました。コンピュータ端末は電気の供給が無くとも稼働する能力を獲得しました。その後、当該端末をSCP-4645の初期収容ユニットへ移動させました。

インシデント発生後から34日間、SCP-4645はイェーガー研究員に対し、処刑、各種拷問、各種Kクラスオブジェクトとともに収容、イェーガー研究員の家族に同様の措置を行う等、様々な処罰を要求しました。

補遺 4645.2: 2009/6/18現在、SCP-4645が行う「脅威」の危険度が約10%増加しています。現在のところは優先度の低い問題とみなされています。

補遺 4645.3: 2009/8/11、SCP-4645の影響範囲が約1m/day24広がり続けていることが判明しました。加えて、SCP-4645が提示する「脅威」のレベルが約70%増加しました。「脅威」が増加し続けているにもかかわらず、SCP-4645の「要求」は非常に一貫している点は注目に値します。

補遺 4645.4: 2009/9/4から、SCP-4645は有害なSCP-4645-Aイベントを積極的に発生させ始めました。新しい事例は以下の通りです。

  • イボンヌ・フェリス研究員が車にはねられ、両脚と肋骨数本を骨折。
  • サイト-15内でインフルエンザの流行。
  • ガス爆発の発生。結果的に9人の負傷者が発生し、2名の職員が永久的な損傷を受けた。

「脅威」の度合いがさらに増加しているため、SCP-4645はKeterへ再分類されました。また、SCP-4645あるいはその影響を無力化する方法を究明する研究が進行中です。

補遺 4645.5: 無力化の試み: 以下のログは、SCP-4645あるいはその影響を無力化する試みについての記録です。

無力化の試み 4645/1

方法: SCP-4645を遠隔地へ移転。SCP-4645は損傷を防ぐために防水コンテナに入れられ、海底に沈められた。SCP-4645は行動記録用のカメラをモニターに向け、電源を入れた状態にしました。
結果: 失敗。SCP-4645-1が生成され、その後対応するSCP-4645-Aイベントが発生しました。SCP-4645-Aイベントは今もサイト-15で発生しており、これはSCP-4645の所在地にかかわらず、SCP-4645の影響がサイト-15を中心に発生することを示唆しています。

無力化の試み 4645/2

方法: サイト-15からの一時的撤退。全ての異常を持つオブジェクトは、サイト-15外へ移送された。
結果: 失敗。これ以降、SCP-4645-Aの異常性が、サイト-15の職員の大部分が撤退後に拠点としているサイト-58を中心に発生しています。

無力化の試み 4645/3

方法: 電磁パルスによる制御および、SCP-4645の収容ユニット内に隔離。
結果: 失敗。SCP-4645は、電磁パルスの最中およびその後も起動し続けました。

無力化の試み 4645/4

方法: SCP-560を使用し、SCP-560の異常性をSCP-4645へ感染させる。
結果: 失敗。 SCP-560はストレージ媒体内部に留まり、SCP-4645へアクセスしようとしませんでした。原因は不明です。

補遺 4645.6: 2009/11/20、主任研究員のアンドレア・ミレンから以下の提案がサイト管理者に提出されました。

SCP-4645の危険度が増加の一途を辿っていることから、SCP-4645を完全に無力化することは不可能ではないかと我々は徐々に悟りつつあります。現在の増加比率を見るに、SCP-4645は来年のうちにもKクラスシナリオを引き起こすほどの力を得る恐れがあります。

一方で、我々は活路を見出した可能性もあります。今まで、SCP-4645は何らかの方法で自身の能力を増幅させており、それ故にさらに強力な「脅威」を行うことができると仮定されてきました。しかし、別の解答があるかもしれません。我々が立てた説は、SCP-4645は知的存在であり、内部にある種の知性を持ち合わせており、一連の「要求」や「脅威」は無作為に生成されたものではないというものです。SCP-4645が「脅威」の程度を増大させている原因が、SCP-4645が学習をするためであるという可能性は実にあり得ることです。また、我々が「要求」に応じる限度を、SCP-4645が厳密に知ろうとしているという可能性もあります。

我々が考えているように、もしSCP-4645が学習をするならば、その記憶を破壊すれば初めの状態まで戻る可能性があります。従来のコンピュータのように記憶を削除できないものであったとしても、SCP-4645が知性を持つ以上、ミームの影響を受ける可能性があります。我々のチームは現在、電子式の記憶災害5の開発を進めています。そちらはSCP-4645が学習した内容の全てを忘却させるものとなっています。処方後もSCP-4645の影響は持続しますが、以前のような軽度な不快感を覚える程度になります。記憶処理が頻繁にインストールされる限り、SCP-4645が重大な脅威を起こす状態に戻ることは決してありません。

提言は承認され、2009/11/29にミレン電子記憶災害が開発され、SCP-4645にインストールされました。インストール後、SCP-4645は以下のような文書となりました。

SCP財団へ

本日午後9時2分までにサイト-01、07、17、19が、居住者及び働いている職員共々破壊されることを要求する。

私の要求が受諾されなかった場合、サイト-15にいる全員のMinecraftアカウントを削除する。

良い一日を。

特別収容プロトコルが更新され、SCP-4645はEuclidに再分類されました。

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