
図1: SCP-4694-L343 (モーフィー・リチャーズ・ターボ・スチーム・アイロン・モデル40694 (通称、“類似品”))
アイテム番号: SCP-4694
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 収容は、SCP-4694への一般市民の曝露を最小限に抑えること、虚偽の情報キャンペーンを通じて組織を信用させないこと、SCP-4694への言及があった場合はそれを除去することに焦点を当てています。
暴露がすでに発生した場所では、既存の民間のカルト/教化サバイバー支援ネットワーク内の反ミーム初期化プロトコルを利用してください。すべての再教化に関する研究の結果は、リード・プロジェクト・パラサイコロジストに通知されます。
SCP-4694-L実例(図1参照)は可能な限り回収し、回収場所から最も近くのサイト内の光/音保護コンテナに確保してください。
「親愛なる指導者」を収容する計画はありません。
説明: SCP-4694は連鎖販売取引会社(MLM)としてこの現実に出現している超次元現象です。
SCP-4694は、通常の仲間からのプレッシャー、カルトプログラミング、異常なポジティブ/ネガティブ的補強の両方を通じてメンバー(「同僚」と呼ばれる)を指揮統制する未確認集団、「親愛なる指導者」を中心にした極端なパーソナリティカルトを特徴としています。
一般的なMLMの主な目的は、新会員の勧誘による利益の創出です。SCP-4694の主な目的は不明ですが、回収されたメディアや宣伝資料は、所属や家族の価値を強調することが分かっています。
SCP-4694サブクラス:
新たな同僚 (SCP-4694-A)
- 教化に匹敵する中程度のミーム効果にさらされています。
公認の同僚 (SCP-4694-RA)
- PryMaid組織に完全に教育されています
- 非常に異常な現象にさらされています。
類似品 (SCP-4694-L)
- モーフィー・リチャーズ・ターボ・スチーム・電気アイロン・モデル40694。
- 同僚と親愛なる指導者たちの間のコミュニケータと見なされる。
- 日常生活の中で中心的な役割を果たす。
親愛なる指導者 (SCP-4694-CL)
- 場所、アイデンティティ、人数、動機は不明です。
- 類似品と親愛なる指導者が同一ではないことは証明されていません。
今日までに、財団は15人の同僚の亡命を支援してきました。 誰もSCP-4694内での経験が普通ではない、または異例であるとは説明しませんでした。2016年12月に、フィールドエージェントのアーロン・ザッカリーは、既知の女性同僚(コードネーム "オートシップ")の助けを借りて組織に潜入することに成功しました。以下は彼のアウトバウンド通信の抜粋です。
日付/時間: | 通信 |
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2016-10-18 10:17 | 今、FBで オートシップを友達に追加した。。一般的に彼らの社会的/家族的/仕事的なネットワークから募集するようなので、今俺は来るはずの「金儲けのメッセージ」を待っている。 |
2016-11-01 13:26 | ついに来た - オートシップは俺にとって「エキサイティングな新しいライフスタイルの機会」を持っている - 予想通り“ PryMaidパーティー”に招待された。 |
2016-11-06 21:57 | PryMaidパーティーは…奇妙だった。彼らはお互いに電気アイロンを売買するだけだったのだ。セットアップ費用は3400ドルで、俺は現在同僚だ。 |
2016-11-24 | オートシップ は私に最初の課題を出した。宿題は好きだ。 PryMaidに助けて欲しいと思う達成したいこと9つを書き留める。 |
2016-12-01 | 課題4、自分自身の嫌いなのことを27個書き留める。PrySpace1で共有した。 |
2016-12-25 19:11 | クリスマス。 オートシップのキッチン、寝室、バスルームにはアイロンがある。テレビはなく、テレビがあるべき場所にはアイロンだけがある。キリスト降誕のシーンだろうか?飼い葉桶の中の電気アイロンを見下ろす三人の賢者。電気アイロンベイビー、イエス・キリスト。理解できない。 |
2017-04-27 06:30 | 6月に認識日が開催予定だ。俺は本格的な同僚になるだろう。ゴッド・ブレス・アメリカ。今週の課題:人生におけるPryMaid以外の権力者に関してあなたが最も嫌いな上位800の事柄についてのビデオを投稿してください。完了した。 |
2017-06-29 02:35 | 今週の最後の課題:家の中にあるすべてのスキンケア製品を見つけてそれらを埋めてください。やっつけ仕事だが完了。明日は表彰日だ。親愛なる指導者がそこにやってくる。親愛なる指導者。気分が悪いようだ。 |
2017-06-29 03:37 | 俺たちはグレーハウンドに乗っている。道を進んでいる。蝶、吐き気、興奮。記録を忘れないようにしたい。親愛なる指導者に会えるのが待ちきれない。 |
2017-06-30 06:27 | ラスベガス。ここには何千人もの人がいる。ワオ。認識日。我々は実際に親愛なる指導者に会うつもりだ。妻もこれを気に入るはずだ。彼女はまだ手に入れていないが そうする筈だ。 |
2017-06-30 07:45 | スタートだ。さあ行こう。 |
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エージェント・ザッカリーはそれ以上オートシップに連絡と取ろうとはせず、財団職員は監視を再開することができませんでした。
3週間後、ザッカリーは彼の妻、3人の子供とその家族をPryMaid組織に採用させました。 2017年10月30日、ザッカリーは財団の機密情報を削除するために記憶処理がされ、財団の保護下に置かれました。
以下は、PryMaidでの彼の経験に関する一連のインタビューからの抜粋です。
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2018年11月27日、ザッカリーは収容室から姿を消しました。彼は6時間後に極度に苦痛を示しながら再出現しました。彼が所有していたのは Televono Telefex Vivisect 4 スマートフォンでした。彼は、未知の場所でPryMaidの "ラーニング・キャンプ"のビデオ映像を撮るために与えられたと述べています。彼の失踪はPryMaidからの「提供されたサービス」に対する予定外の報酬だったとされています。彼は自身の違反の性質について確認することができませんでした。
次のオーディオクリップは、ラーニング・キャンプで録音されたものです。
- 記録: 工場の騒音。女性のナレーション: "オール・ライフ・イズ・セイム。オール・ライフ・イズ・セイム。自由に向かって仕事をしましょう。警告! 四肢の剪定はセクター8-8-3-7-3-6-3で。余ったすべての皮膚を緑色の容器に入れておいてください。あなたのまだ生まれていない子供があなたを裏切ったので、ここにあなたはいるのです。"
補遺1: 誰にも信じられない説であると思うが、ここに書き留める。おそらく見直されて消されるだろう、そうではないかもしれないが。
私が考えるに - PryMaidがなんであれ、おそらく巨大だ。とても広大だ。考え方や触手を現実の水槽に広げて、我々が怖がって小さな魚のように偽のプラスチックの海藻に戻って進んでいく間にガラスや腕時計を叩くのだ。そして我々は別の水槽へと移ることが可能だと思うが、PryMaidもまたそこに存在するのだ。
おそらく、すべての異なる現実は単なる様々な水槽であり、横や下や上に並んでおり、水で満たされていたり、血が入っていたりしている。火が入っていたり、セメントが入っていたりするかもしれない。分からない。しかし、PryMaid、あるいはやつらが示しているもの全ては水槽の上や周囲にあり、非現実性の重みが、我々の現実を押し下げているのだ。
電話と癌の異常 - SCP-2982と2962 - 我々が今までに知った異常のすべては - おそらく全ての水槽が割れ始めた時にSCP-4694がしみ出てきた兆候であると思われる。君は何を知っている? 時にそれらの兆候は恐ろしく、冒涜的で、魂を破壊するようだ。しかしそうで無い時もある。
リサが今日朝早く私に電話してきて、私は父親になるのだと言っていた、それが私が今望めることができる最高であると思う。いつの日か私の子供たちは子供をもうけるだろう、そして彼らはPryMaidの同僚になるだろう、最後に我々は皆永遠に、1つの大きく幸福な家族であるラーニング・キャンプに行くことになるだろう。
私は自分のできる限りの安心感を得るべきだと思う。我々の世界に招かれざる、狂気をもたらす存在についてはそこまで心配しなくていいと思う。時に兆候というのは恐ろしい。非人道的であり、グロテスクだ。しかし、時には兆候が彼らの目的に失敗させる。時には恐怖や悲しみを提供する代わりに、やつらから憐れみを得ることもある。私は憎悪かわりに希望を持つ。
時々、やつらはクソで我々の顔を拭いたりする。しかしいつか、そう、いつかやつらが長い時間の間で、恐怖や損傷を受けた小さな人間の生活が美しく、高貴で、そして打ち砕くことができないことを知り、そして引き上げる日が来るかもしれない。
それが私の願いである。我々が目にするもののほとんどは悪夢のようだが、いつかやつらはいなくなる。いつかやつらはいなくなるのだ。
私のまだ見ぬ孫たちへ。
ジェイコブ・バファースト博士
2018年12月23日