SCP-4710
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アイテム番号: SCP-4710

オブジェクトクラス: Neutralized

特別収容プロトコル: 無し。シーン・エステベスの遺体は恐らく世界オカルト連合の所有下にあります。

説明: SCP-4710は、シーン・エステベス(ロンドンのウェストミンスターにあるマークス&スペンサー・グループの事務職員)の頭部の直径が約57cmから6.4km以上に拡大し、結果的にBM-クラス“壊された虚構”シナリオを引き起こした現象でした。この事件は2019/07/07の現地時間09:15直後に始まり、24時間持続しました。この間、エステベス氏の頭部は毎分約0.7%の割合で巨大化しました。彼の頭部は損傷を全く受けず、自重に影響されませんでしたが、彼の胴体は8時間以内に頭部に押し潰されました。

SCP-4710の存在に関する凡その時系列が以下に掲載されています。この時系列は通話記録、報道番組、職員の報告会、ロンドンの生存者へのインタビューなどを基にしています。

時刻 出来事
0900 エステベス氏がM&S本社の休憩室でコーヒーを飲んでいる様子が同僚によって目撃される。
0915 エステベス氏はM&S本社のトイレで同僚と社交辞令的な会話を交わし、個室に入る。
0930 暫定的にSCP-4710が拡大し始めた時刻として特定。
1130 エステベス氏の頭部はトイレ個室の壁の間に引っ掛かっており、彼は救助を要請する。エステベス氏は個室の錠前に手が届かず、他の従業員は個室の下から這って中に入るのを躊躇っている。エステベス氏は膠着状態のままである。
1200 エステベス氏の頭部の拡大によって個室の仕切りが破壊される。彼の同僚が999に通報する。事象の性質上、通報を受けた人物はこれをデマと思い込む。
1245 当該事象の最初の民間動画がYouTubeに投稿される。同僚の1人が撮影したこの動画は再生時間10分であり、便器に座ったエステベス氏の頭部が拡大する様子を写している。
1330 エステベス氏の頭部は天井を突き抜けて2階に達するのに十分な大きさになる。この事象によるM&S本社からの避難措置と999通報が、現地当局と財団の両方から注目を集める。
1347 財団エージェントが救急隊の一員として現場に到着し、事象の性質を報告する。
1405 機動部隊パイ-1 (“シティ・スリッカーズ”)が異常存在を調査し、収容を試みるために派遣される。機動部隊ガンマ-5 (“燻製ニシンの虚偽”)に民間緊急サービス内の情報の流れを麻痺させる任務が課される。
1730 パイ-1が現場に到着。エステベス氏の頭部はこの時点で直径およそ13mまで拡大している。彼の身体は成長によって潰されているにも拘らず、頭部は拡大し続けている。特筆すべき事に、エステベス氏の顔面は頭部の残りの部位に合わせて拡大していない。
1740 助けを求めるエステベス氏の叫びは死を望む内容にまで悪化している。彼の頭部はM&Sの建造物から完全に露出しつつある。パイ-1は当該異常存在の無力化を決定するが、彼らの試みは完全に失敗に終わり、エステベス氏の頭部には如何なる形態の損傷も及ばない。
1755 ロンドンで職務執行中の財団職員は収容の焦点を情報管理に向け直す。機動部隊ベータ-7 (“マズ帽子店”)が、放射性物質を含有する爆弾の犯行予告を装って周辺領域を封鎖し、目撃者に対処するために派遣される。
1830 エステベス氏の頭部は建物から露出し、隣接する街区へと拡大している。初期の報道は、放射性物質爆弾のカバーストーリーが一時的に成功していることを示す。
1900 財団ウェブクローラがSCP-4710関連の動画や写真をオンライン上で特定し始める。BBCニュースの報道は放射性物質爆弾の話が虚偽である可能性を示唆し、エステベス氏の同僚の1人にインタビューする。虚報部門は全ての利用可能な資産をこれらの事案への対処に切り替える。
1930 世界オカルト連合の連絡員が財団に接触し、ロンドンからの撤退を勧告する。事案発生地域の財団資産は、GOC工作員がイギリスの軍人を装って領域を侵犯していると報告する。
2000 SCP-4710の真の性質が民間社会に露見する。エステベス氏の苦境の性質についてのコメントに加え、世界的な報道機関やアマチュア動画/写真は現場で活動する様々な財団職員に注意を向け、より大規模な陰謀が進行している可能性を示唆している。
2030 収容試行の失敗、財団職員に向けられている望ましくない注目、GOCとイギリスから加えられている政治的圧力を理由に、監督評議会は機動部隊パイ-1、ガンマ-5、ベータ-7をロンドンから撤退させることを投票で決定する。
2045 監督者3および6はイギリス首相、全国警察署長委員会代表、国際連合代表、世界オカルト連合代表と共にイギリス内閣府ブリーフィングルーム(COBR)委員会へと派遣され、SCP-4710を無力化して安全にロンドン人口を避難させる戦略を練り始める。
2100 アメリカ代表がエステベス氏の頭部に対する熱核兵器の使用を提言する。提言はエステベス氏の所在地の人口密度や、与えられた時間枠内でロンドン住民を避難させる困難さのために却下される。
2100-0500 SCP-4710を無力化するための様々な提言が出される。これらの提言には神経毒の供給、地中貫通爆弾でSCP-4710の内部に挿入した熱核兵器、体内からの極低温凍結などが含まれる。エステベス氏の皮膚を貫通する手段がいずれも成功しておらず、毒の影響を受ける身体がまだ残存している証拠も無いため、全ての提言は却下される。
0500 アメリカ代表が熱核兵器の使用を三度提言する。彼は委員会を去るように求められる。
0510 何故アメリカ代表はもっと早期に追放されなかったのかという監督者6の質問によって、COBR委員会の緊張が高まる。イギリス首相と監督者6の間で身体的暴行が発生した後、財団監督者は両名ともに委員会を去るように求められる。
0525 財団のイギリス連絡員は、財団の存在が最早ロンドン市内では必要とされていないと通達し、市内に残っている全ての財団職員の即時退去を要求する。
0730 この時点までに、エステベス氏の頭部は指数関数的に成長して直径およそ3kmまで拡大している。監督評議会はBM-クラス“壊された虚構”シナリオの宣言を巡って投票する。8対5で賛成多数。
0935 何の前触れも無く、事前に示された全ての証拠に反して、エステベス氏の頭部は爆発的に破裂する。衝撃波・脳脊髄液・血液・肥大した骨・内臓が放出された結果、ウェストミンスター地区の大部分が完全に破壊される。イギリス内閣の大半が死亡したのも含め、数十万人の死傷者が発生する。
1000 世界オカルト連合がイギリス軍、生き残った閣僚、緊急作業員らと協力して災害救助と被害緩和を提供する。
1200 SCP-4710はNeutralizedであると宣言される。

如何なる動画や衛星画像にも、唐突なSCP-4710の無力化を決定的に説明付ける要素は確認されていません。しかしながら、数名の生存した目撃者は、爆発の直前に銀のピンを持った巨大な手が雲から降下してきたと報告しました。更なる調査が進行中です。

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