アイテム番号: SCP-4724
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-4724は1977年に破壊されたため異常性を失っており、収容の必要はありません。残存した有機物はサイト-84に運ばれました。POI-7484の所有物件は、財団のフロント企業によって買収されています。死亡したSCP-4724-Aはサイト-93の冷凍保管室の中に保存してください。
主に当時の情報抑制の方法が不十分であったため、1980年代初頭より、SCP-4724に関する噂が地域のコミュニティ内に残存しています。SCP-4724の存在が都市伝説とみなされるように偽情報キャンペーンを使用してください。
説明: SCP-4724は、アーカンソー州に存在するレオノーラ・シューメーカー及びサマンサ・ベイル所有の家屋です。SCP-4724では、2時間ごとにSCP-4724-Aと指定される人型実体が屋内に出現し、所有地内を徘徊します。SCP-4724-A実体は、体長約2mで頭部が不釣り合いに肥大しています。また、SCP-4724-Aには広範な先天的欠損がみられ、その欠損は脊柱側彎症、末端肥大症、合指症、斑状魚鱗癬、全前脳胞症、無脳症、腹壁破裂など、生存可能性の度合いは様々です。また程度は異なるものの、全ての実体が歩行をすることが可能です。
発見: 1977年6月5日の911コール内で使用されたいくつかのキーフレーズによって、SCP-4724の存在は財団の知るところとなりました。何体かの実体がSCP-4724を抜け出して、交通事故を引き起こしていました。その後、地元の農場経営者及び獣医たちが農場を訪れ、発生し続ける新たな実体を取り押さえ、洗礼を施し、安楽死させていきました。実体機動部隊イプシロン-6 ("村のアホ")の到着により、その一団は解散しました。
家屋の清掃中、機動部隊のメンバーが誤ってオイルランプを取り落としました。ランプは床に落ちてカーテンに着火し、即座に家屋の別の部分へ広がりました。追加の回収チームが急行しましたが、SCP-4724を保護する試みは、非協力的な天候と付近のトウモロコシ畑への延焼によって妨げられました。14体のSCP-4724-Aは回収されましたが、先天的欠損、まひ、適切な消化管の欠如が原因で、1か月以内に全てが死亡しました。
現在、POI-7484に指定されているレオノーラ・シューメイカーは、機動部隊が到着する前に逃走しました。彼女の現在地の特定及び拘留の試みが進行中です。
SCP-4724はNeutralizedに指定されました。
1977/06/12 更新: 財団によって物件の買収が行われた後、職員はその地点からがれきの除去を開始し、回収されたアイテムのリスト化を行った後、保管のためにサイト-84へ移送しました。寝室の跡からは金庫が発見されました。金庫内には銀行情報と、地方及び国の養子縁組機関へ提出し却下された申請書が大量に入っていました。
数日後、職員は家屋に地下貯蔵室を発見しました。地下貯蔵室は火災の影響を受けていないもののわずかに変容しており、この変化は一見するとインシデント前から発生していたものと見られています。明確な発生源がないにもかかわらず、月経液が貯蔵室の壁から染み出していました。ただし、月経液の発生は3か月後に停止しています。床は操肉術的ルーンが織り込まれたマットで覆われていました。マットを解析したところ、このマットは胚幹細胞で作られていることが判明しています。発見時点でマットは既に腐敗が始まっていました。

レオノーラ・シューメーカー(左)及びサマンサ・ベイル(右)の写真。SCP-4724の地下室内に遺棄されていたロケットペンダントより入手。
最北の壁には、人間の女性の姿をした肉塊が埋め込まれていました。この人型は著しく膨張した腰部を持ち、広範囲に増殖した腫瘍で地面及び壁に体を固着させていました。実体には粗雑な操肉術的記号が多数描かれており、とりわけ胸部と臍部にその記号が見られました。婚約指輪が実体の左薬指にはめられていますが、指が膨張し血流が悪化していたため、指は壊死していました。
財団が発見する数日前に、実体は煙による窒息で死亡したものとみられています。実体の頭部からは、頭頂骨が目に見えて欠如しており、脳もなくなっていました。遺体の残存部はSCP-4724-Nと指定され、地下室から運び出され、サイト-93内の冷凍貯蔵室に保存されています。
1981/06/05 更新: 後にPOI-7484と指定される1名の人物が、サイト-93に侵入し、警備員を無力化し、自動収容プロトコルを無効化しました。詰所から増援の部隊が駆け付けましたが、いくつかの巨大に増殖した腫瘍が主要な通路への進入を妨げていました。監視カメラは当イベントを記録していましたが、技術的なエラーが発生したため音声が存在していません。
<ログ開始>
14:14: POI-7484が地下2階C地区内のエレベーターから降りる。バックパックを背負い、大きなキャニスター1をベルトに装着している。下級研究員がその様子に気づき、スタンガンに手を伸ばそうとする。POI-7484の腕は柔軟性を帯び、即座に伸長する。POI-7484は腕を頭の上で円を描くようにしならせ、研究員に向けて投擲する。引きちぎれた腕は研究員に巻きつき、彼の腕を腰部に固定する。
14:15: POI-7484はSCP-4724-Nの保存されている冷凍室に接近する。この時点で、POI-7484の腕は完全に再生している。POI-7484はガラス張りのドアに目をやった後、急に向きを変える。
14:17: POI-7484は下級研究員に近づく。POI-7484は研究員のポケットを探り、カードキーを発見する。POI-7484は微笑み、研究員の頭をなでる。
14:18: 女性は冷凍室に戻り、カードキーを使用してドアを開ける。POI-7484は、SCP-4724-Nに近寄り、キャニスターをホックから外し、SCP-4724-Nのストレッチャーの上に置く。
14:19: POI-7484はバックパックからナイフを引き出し、自身の手首を切りつける。POI-7484はその血を用いて、多数の小さなシジル2の入った大きな六芒星をストレッチャーの周囲に描く。描画の際に使用した血液の量は、一般的な人間の血液量を超えている。
14:27: POI-7484はシジルを作り終えると、キャニスターの蓋を外す。POI-7484は容器に手を入れ、液体の中から脳を注意深く取り出す。POI-7484はその後、SCP-4724の頭蓋腔内に脳を入れこむ。
14:30: POI-7484は腕時計を確認し、ストレッチャーの足元へ急いで向かう。POI-7484は跪き、シジルに手を置く。数秒後、激しいゆがみがSCP-7484-N3の周囲に現れ、まばゆい閃光で10秒間カメラがオーバーロードする。
14:31: 女性は立ち上がり、SCP-7484-Nを検分する。この時点でSCP-7484-Nは通常の女性の姿をしている。実体は激しく身震いを始め、その後目をパチリと開き、起き上がって大きく呼吸をする。POI-7484は、SCP-7484-Nの呼吸が整うように背中をさすり、SCP-7484-Nを落ち着かせる。SCP-7484-NはPOI-7484をみるや、彼女に抱きつく。SCP-7484-NとPOI-7484はキスを行う。彼らはエレベーターに乗り込み、サイト-93を去る。
<ログ終了>
SCP-4724をEuclidへ再分類する提案は保留されています。