SCP-4774

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芸術家によるSCP-4774の印象

アイテム番号: SCP-4774

アノマリークラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-4774が存在すると想定されている場所の50AU1以内に人間が来ることはありません。(可能な限り)天然SEP隠蔽領域が存在するのと同様に、財団はSCP-4774から視界を守るため、可動式反ミーム感知フィルターを設置しました(もしもそれが本当に存在する場合)─これらの措置を迂回したりすることなどで本来のSCP-4774を視認する試みは、財団職員であろうと他の人間であろうと罰則として終了させられます。

SCP-4774の存在を確認または否定するのに十分な証拠を得ることは集団虐殺と同等であると見なされ、それに従って処理されます。

説明: SCP-4774は約700AUの距離で太陽を周回するとされる太陽系外縁天体のガス型巨星である、"プラネット・ナイン"と仮定されたものです。もし存在すれば、SCP-4774は地球の直径の2~4倍、質量は約10倍になります。

SCP-4774の異常性は対象がこの惑星の存在の可能性について考えるたびに明確になります。対象は(あらかじめ宇宙もしくは一般的な惑星の性質、または地球外宇宙について知らされていなくても)全般的に以下の結論に到達します:

  • もしSCP-4774が存在すれば、それは様々な天体の動きの不規則さの多くを説明するだろう。
  • もしSCP-4774が存在しなければ、歴史の任意の地点で人間と惑星との相互作用に何らかの欠如があるだろう。
  • この惑星上に生命体が存在する可能性を否定できない。
  • この惑星上に知的生命体が存在する可能性を否定できない。
  • この惑星の存在に関する証拠の欠如は、その地域を取り巻く天然感覚外挿(Sensory Extrapolation/SEP)隠蔽領域によって説明される可能性がある。
  • この惑星が存在する証拠は異常もしくは非異常である多数の小さな情報源によって説明される可能性がある。

研究スタッフ間の現在の理論はSCP-4774の効果が惑星の状態を隠す異常性ミーム的仮説、もしくはその潜在的存在を取り巻く存在論的アノマリーのどちらかであるとされています。研究チーム44-ラカーユは何らかの方法で問題の解決を試みるためにこのアノマリーに割り当てられました。研究チーム44-ラカーユは解散しました。詳細は補遺を参照してください。

補遺 | 事案4774-1: 2021/06/06、5人の被験者のグループが半磁性探査船メシア-002に搭乗して、SCP-4774が存在すると予測された地点への初めての渡航に選出されました。

渡航の初期段階は問題なく進みましたが、SEV M-002が目的地に近づき始めると─むしろ単純に惑星へ着陸する、もしくは空白の空間を通過した際、曲折が生じ、カメラには広範囲の視覚的歪み、その後ろに明るい光の輝きが映されていました。船の内部システムが故障、ラング歪曲渡航(Lang Distortion Drive)が急速に稼働し、太陽系の外縁を遥かに越えて船体を推進させました。搭乗員は最終的に計画より34日も後に回収されましたが、回収以前の渡航のいかなる様子も思い出すことができませんでした。視覚的歪みや光は機器の誤作動によって説明可能であり、LDD冷却システムのスローリークによるメモリ損失のため、SCP-4774の状態は不明のままです。

広範な質問の後、SCP-4774に暴露した被験者は現在以下の新たな仮説に到達することが判明しました:

  • もし存在すれば、SCP-4774は知的生命体を支援することができないだろう。
  • この惑星に生まれたそのような生命体は惑星固有の居住不快感から、部分的な非生存をする方法を採用することを余儀なくされるだろう。
  • もしもこの惑星が存在しないことが判明した場合、生息する生命体は明らかに存在できないだろう。
  • SCP-4774が仮説的であるため、惑星固有の生命体もまた仮説的でなければならない。
  • SCP-4774の更なる調査は惑星の詳細を明確にし、それ故にそれを証明もしくは未証明にし、仮説的な固有生命体の存在する可能性を排除するだろう。
  • もしもSCP財団が社会全体の利益のために存在し、様々な人類が存在するために(仮説的か否か問わず)知的生命体について考慮するならば、このような仮説的種族の保護は惑星の真実を探求しない費用に値する。従って、そのような倫理的立場の主張が正しいとすれば、SCP財団及び関連機関はそのような探査を防止し、原生生物が存在論的重畳の状態で生存し続けることを可能にするべきである。

現行の収容プロトコルは事案直後に制定されました。SCP-4774の潜在的住人を彼ら自身の権利で異常現象として分類する要求は、その存在(もしくはその欠如)の証拠がない、または発見されていないため拒否されています。アノマリーに関する詳細はSCP-4774について考えることで得られます。

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