Coming Soon - Rounderhouse
4/4776 LEVEL 4/4776
CLASSIFIED
特別収容プロトコル: SCP-4776の位置データは小さなインデックスカードに印刷され、サイト-49の高セキュリティオブジェクト保管庫に収容されています。SCP-4776-1はサイト-49データベースに記録されており、レベル4クリアランス以下の職員はアクセスできません。機動部隊ガンマ-5(“燻製ニシンの虚偽”)がSCP-4776攻撃の被害を受けた疑いがある場所へ派遣されます。
説明: SCP-4776は現時点で地球低軌道に存在する超常工学兵器衛星です。SCP-4776は個人がその正確な位置データの知識を持ち続けるのを妨げる反ミーム特性を発揮します。SCP-4776は、冷戦中にアメリカ合衆国本土のミサイル防衛システムを構築するためのプロジェクトだった“戦略防衛構想”の一環として、アメリカ国防総省が展開した指向性運動エネルギー兵器だと想定されています。
SCP-4776-1は複雑な奇跡論ルーンであり、SCP-4776の軌道上攻撃を集中させる手段として用いられます。SCP-4776-1はどのような素材からでも形成可能であり、完成するとSCP-4776が爆撃体制を整えます。SCP-4776の発射プロセスには約10分かかります。SCP-4776は指向性のある光子ビームを発射し、これがSCP-4776-1に命中した時点で爆発が引き起こされます。
発見ログ: SCP-4776はGoI-616 “ペンタグラム”の離反者、マシュー・シャーからの機密文書引き渡しにおいて財団の注意を引きました。記録によると、SCP-4776はオペレーション・アレス・フォージ — アメリカ軍による運用と他国政府への販売の双方を意図した、持続可能なオカルトベース兵器を開発するためのアメリカ政府の協調努力 — の一環として作成されました。アレス・フォージはこのような兵器の機能性があるプロトタイプを最低でも57台製造したと記録されていますが、現在SCP-4776のみが財団に把握されています。
SCP-4776関係書類はまた、1985年から1986年にかけてイスラエルの軍事基地に幾度か空中投下が行われたことに言及します。アメリカ陸軍の財務報告書とマシュー・シャーから得られた文書の組み合わせに基づき、アメリカ合衆国はイラン政府を通してイスラム・アーティファクト開発事務局に超常兵器を販売しているか、または現在売り込み中であると考えられています。
事案4776.1: 1986年1月12日、サイト-49で幾つかの事件が発生し、事案4776.1の総称が割り当てられました。13:43、2機のUH-60 ブラックホーク軍用ヘリコプターがサイト-49に接近しました。合衆国政府暫定ヴェールクリアランスが確認された後、ヘリコプターは燃料タンクが破損したと主張し、滑走路への着陸と給油を許可されました。ヘリコプターは14:55に離陸しました。
15:01、マティアス上席研究員は喫煙休憩を取るために中庭へ入りました。15:04、彼は建物に再入場し、自らのワークステーションにログインして、財団情報提供者保護プログラム(FIPP)に関する複数のファイルを外部ドライブにダウンロードしました。マティアスはこの行動を取るのに十分なクリアランスを有していたものの、FIPP関連の如何なるプロジェクトにも配属されていませんでした。15:13、彼はサイトを退出して車に乗り込み、駐車場を後にしました。15:17、マティアス上席研究員の遺体がサイト-49の中庭で発見されました。遺体は点火されていないタバコを口に咥えており、頭皮から幾つかの髪束がむしり取られていました。
サイト-49は3時間にわたって封鎖され、サイト保安部隊はマティアスの名義でサイトを退出した人物を発見しようと試みました。この人物は発見されませんでした — 中庭の監視映像は大きなオークの木に遮られており、マティアスの車はサイトから2マイル離れた場所に放置された状態で発見されました。
事案4776.2: 1986年1月14日の20:32、イスマイル・トンプソン(旧名マシュー・シャー)の自宅でガス爆発が発生したという通報が入りました。トンプソンと財団情報提供者保護プログラムの接点から、財団エージェントが調査に派遣されました。建物は完全に破壊されており、証言を促された数名の目撃者は爆発の数分前に流星を見たと報告しました。
補遺4776.1
Eメール通信記録 — ペンタグラム/財団
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件名: |
1月12日 |
日付: |
1986/01/15 |
拝啓、上席エージェント ビショップ様
財団はここ数日前、今年の1月12日から13日にかけての事件を討議したいと考えています。あなた方の部隊のヘリコプターがサイト-49を離陸して間もなく、小規模なセキュリティ侵害によって従業員1名が殺害され、未知の実体によってあなた方の組織に関する情報が盗難されました。ペンタグラムはこの件について何かご存知ではないでしょうか?
敬具、
タイラー・キャンベル
財団外交委員会代表
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件名: |
Re: 1月12日 |
日付: |
1986/01/15 |
キャンベル代表殿、
国防総省は、仮にそのような事件が発生したとしても、それに関する一切の情報を有さない。あなた方のサイトの保安体制の手落ちは我々の関心事ではなく、またあなた方の不徹底なプロトコルによって我々は情報侵害を被った可能性がある。これは、あなた方の職員の1人がどのように自分自身を殺し、他組織に関する情報を喪失したかをペンタグラムが知らないという公式なメッセージと捉えていただきたい。
敬白、
ロバート・ビショップ
ペンタグラム
From: |
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To: |
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件名: |
Re: Re: 1月12日 |
日付: |
1986/01/16 |
拝啓、上席エージェント ビショップ様
非常に無念です。財団は今後何年も良好な関係を維持できることを大きく期待していましたが、どうやらペンタグラムはさほど楽観的ではないようです。ヴェールの裏側の世界では、忠誠心も含めて、数多くの事が白か黒かの二分法です。あなた方が下院協定に従うつもりが無いのであれば、財団もそれに従う理由を見出せません。私たちは自らの利益に配慮しなければなりませんが、あなた方が対話を希望する場合は常に交渉の場に着く意志があります。
敬具、
タイラー・キャンベル
財団外交委員会代表
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件名: |
Re: Re: Re: 1月12日 |
日付: |
1986/01/17 |
キャンベル代表殿、
ペンタグラムは、何よりもまず、アメリカ合衆国とその国民に忠義を尽くす。あなた方の行動が我々の最優先指令に反するのであれば、我々2組織は単純に共存不可能である。我々はあなた方の組織が及ばない武力を以て祖国を防衛する。しかし、我々は悪ではない。我々は敵意を抱いてはいない。あなた方が我々に敵対するという決断を下さない限り、ペンタグラムはあなた方の没落を招く組織とはならないだろう。次の行動を非常に慎重に検討することを推奨する。
敬白、
ロバート・ビショップ
ペンタグラム
補遺4776.2
添付文書
財団外交委員会声明:
事案4776.2及び4776.3を巡る疑わしい状況のため、財団外交委員会は、下院協定第17条1節に直接違反する最近の行動に対し、アメリカ合衆国政府への報復措置を取る必要があると判断しました。
- アメリカ合衆国政府とSCP財団はどちらもお互いへの敵対行為を行ってはならない。
- “敵対”とは、“重大な経済的、付帯的、または政治的損害を及ぼすために挑発無く実行された行為”と定義される。
アトレウス議定書に従い、財団は合衆国政府関連の機密情報を含む文書を中東地域の一部出版社に提供しました。委員会は引き続き、合衆国政府と協調してこの問題を合理的に解決する道を歓迎します。
財団外交委員会が1986年11月17日に受け取った文書:
SCP財団が中東の報道機関に政府機密文書を漏洩したことを受け、国防総省はこの歓迎すべからざる一件を終わらせるための交渉を望んでいる。健全な職務上の関係を促進するために、合衆国政府はこの問題を平和的に解決する機会を提供する。SCP財団は外交会議の場所を決定して構わない。
財団外交委員会からの通達:
O5-4のオフィスからの覚え書き
監督者オフィスは、1987年1月27日、キャンプ・デイヴィッドで合衆国国防総省との外交サミットを開くことに合意しました。
SCPF-U.S外交サミットの音声転写抜粋 - 1987年1月27日:
音声記録
日付: 1987年1月27日
»記録開始«
キャンベル: どうも、ビショップさん。
ビショップ: こんばんは。
キャンベル: 調子は如何ですか?
ビショップ: お互いどうでもいい事だろう。本題に入ろうじゃないか。
キャンベル: あなたがそう仰るなら。
キャンベルとビショップは各々のフォルダを開く。
キャンベル: さて。あなた方にとってはあまり良い展開ではないでしょう、ロブ。ペンタグラムがサイト-49に侵入したのは-
ビショップ: 我々だったとは証明されていない。
キャンベル: 本気で私たちとこのお遊びを続けたいのですか?
ビショップ: 君たちには証拠が無い、キャンベル。あの侵入事件は誰が犯人でもおかしくは無かったはずだ。国連の血気盛んなゴロツキども、露助ども、君たち自身のささやかな離反組織かもしれない。
キャンベル: オーケイ。いいでしょう。ともかく、あなた方の部隊が修理のために緊急着陸したのと同じ日に何者かがサイト-49に侵入しました。そしてその直後、研究員の1人が殺害され、あなた方の組織の活動に関するファイルが盗まれました。
ビショップ: それがどう我々と関係するか分からないね。
キャンベル: 当然ですが、私たちはそのような組織に対して、相手が何者であっても報復措置を講じなければなりません。
ビショップ: その報復措置は具体的に何を伴う?
キャンベル: 世界的な交渉の場における彼らの力を削ぐような何かです。例えば、指導者が変性脳疾患に罹患しているという情報が明らかになった場合を想像してください。
ビショップ: そんな事はきっと途方も無い-
キャンベル: 勿論それだけでは終わりません。絶対に。もしも、その組織の最も危険な敵が、彼らに対する著しい優位性を獲得したらどうなると思います? 例えば、そうですね、人間1人の手があれば容易く起動可能な、極めて強力かつ破壊的な砲撃兵器について詳述するファイルの漏洩とか?
ビショップ: 何故その敵が君たちを信用する?
キャンベル: それはまぁ、俗に言うでしょう…
キャンベルは何気なく指でテーブルに特定のパターンをなぞる。ビショップはこれに気付き、急いで椅子を後ろに引く。
キャンベル: 共有とは即ち思いやりなのですよ、同志。
»記録終了«
財団外交委員会が1987年1月27日に受け取った文書::
1987年1月27日にキャンプ・デイヴィッドで開かれたサミットに関して。
外交サミットで議題に上がった紛争を解決するため、合衆国政府は、SCP財団の合衆国領内における軍事行動の実行を制限している下院協定第14条及び23条の自発的削除を提示する。これと引き換えに、SCP財団はキャンプ・デイヴィッド周辺に駐留している可能性がある任意の軍事資産、並びに軌道上からキャンプ・デイヴィッドを標的としている可能性がある任意の兵器を除去するものとする。
財団外交委員会からの通達 - 1987年1月27日:
評議会投票概要:
是 |
否 |
棄権 |
O5-01 |
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O5-02 |
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O5-03 |
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O5-04 |
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O5-05 |
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O5-06 |
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O5-07 |
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O5-08 |
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O5-09 |
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O5-10 |
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O5-11 |
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O5-12 |
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O5-13 |
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提案を承認しました。友好的な交際関係の再開に期待しています。