クレジット
表題: Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef With Beef
著者: ©︎gee0765
作成年: 2019
原文: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-4835
訳題: もぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅニクいもぅ
訳者: Ponyt

SCP-4835
アイテム№: SCP-4835
オブジェクトクラス: Safe Keter
特別収容プロトコル: SCP-4835の再収容は財団にとって極めて優先度が高いものです。その居場所は現在不明であり、本件の解決に成り得る情報は何でも、SCP-4835の収容に関する職員に共有されるべきです。
現在、SCP-4835は覚醒時には収容違反に繋がる高い能力を明らかにするため、非覚醒時にのみ収容可能とされています。故に、SCP-4835が財団に再捕獲された場合、常時麻酔をし、標準収容チェンバー内に保管されることと成ります。
説明: SCP-4835は知性ある牛のハンドパペットです。人間の話した言葉を理解する上、テレパシーでコミュニケーションする能力があります。移動可能であり、通常のパペットとしての使用時に手を入れることとなる開口部から多量のミルクを噴射することで移動します。このミルクは非異常実体であり、現在はサイト-74で働く職員により消費させています。
本オブジェクトは協力的で収容違反への意欲は見せません。しかしながら、通常のパペットとして使用されることに対し極端に嫌悪感を示し、使用者と本アノマリーにネガティヴな効果があると主張します。SCP-4835の有用性と手に填める困難性を理由とし、この主張を肯定ないし否定する試行は禁じられます。
補遺4835-1: インタビューの複写
財団のSCP-4835に関する知見を深めるため、インタビューが承認されました。SCP-4835のコミュニケーション方法が理由とし、インタビューはHolden博士により写されました。
回答者: SCP-4835
質問者: Holden博士
このインタビューは本アノマリーをテーブルに寝かして行われた。インタビューが行われた部屋はSCP-4835がホバリング時に生成するミルクを輸送するシステムが欠けていたがために、Holden博士がこれを要求した。
<ログ開始>
Holden博士: 宜しく、SCP-4835。
SCP-4835: 宜しくお願いしますね、博士。今日はどうして僕をこんな場所に連れて来たのですか?
Holden博士: 君がどうやって誕生したかが気になってね。私達が把握している知性ある牛のパペットは君だけなのは知っているかい?
SCP-4835: はい、はい。僕だけですよね。残念ですが、僕がいつどのように生まれて来たかに答えることは不可能ですが、僕の意識は多くの器に存在していたのだと断言することは可能ですよ。
Holden博士: ‘多くの器’とは何だ?それは覚えているのかい?
SCP-4835: 全て、とはいきませんが多くは。僕の以前の住居は牛の角の内部でした。嗚呼、僕は彼方まで続く緑の牧草地が恋しいのです。僕は僕の群れが懐かしいのです。多分、いつの日か、僕はそこに戻って、僕の家族の元に戻るのです。
Holden博士: あー、それについては申し訳ない。君はここに居てくれる、だよね?
SCP-4835: いいえ、僕に謝罪させてください。僕が、人間で言うところの、腰を折ってしまったのです。答えははい、僕自身の合意の元でこの施設から離れる意思はありません。僕に他にも質問したかったりしますか?
Holden博士: 気に留めないのであれば、まだあるよ。人の手に着けられるのが大の苦手のようだね。訊いても大丈夫かな?
SCP-4835: このウシの偶像での僕の生活はまだ長いものではなく、僕の能力もまだ僕が分かっていないのですよ。しかしながら、僕は僕の現在の器が子供の玩具のように使用することが、僕にも、僕を装着した人間にも、何か害があっては嫌なのです。それに僕は僕の現在の姿を壊したくはないのですよ。何万年もかけて、現実を漂って、僕は別のオブジェクトに取り憑けるのです。
Holden博士: あー。知っていることを話してくれて有難う。他に言いたいことはあるかい?
SCP-4835: はい、僕には 2 つ要望があります。僕のミルクを輸送するシステムを殺菌してくれませんか?病原体に感染されていたら嫌なのです。それと僕達は定期的に会えますか?ここでの会話は僕の孤独感を和らげてくれるのです。
Holden博士: ふむふむ。頭に入れておくよ。長い間有り難うね。
<ログ終了>
SCP-4835による要求は共に尊重された。ミルク輸送チューブの完全な殺菌が行われ、Holden博士は本アノマリーとの週一インタビューが組み込まれました。
補遺4835-2: インシデント4835/A
2019/03/17、Holden博士は病による影響のため、SCP-4835との週一インタビューが行えませんでした。インタビューは依然とし、Albertson次席研究員を質問者とすることで行われました。
回答者: SCP-4835
質問者: Albertson次席研究員
序文: 前インタビューに準え、このインタビューは本アノマリーをテーブルに寝かして行われた。
<ログ開始>
SCP-4835: いつもの博士には見えないです。新しい姿に移ったのですか?僕は博士と話し合うのは結構楽しかったのですが。
Albertson: いや、いや。彼はただ病気でさ。気にすることないって、来週には戻って来るだろうし。
SCP-4835: どうして罹患だなんて?僕のミルクのせいですか?僕は殺菌するよう念入りにお願いしたのです。
Albertson: その時ミルクチューブは清掃された、覚えてる?それに週一インタビューの間もやった。ただインフルになっただけだよ。
SCP-4835: 僕の器に近づいて。僕は今普通じゃない何かを感じています。
Albertson: (SCP-4835に近づいて) どうだ……?どうなんだ?
SCP-4835: 吐く息、その臭いが僕の記憶を呼び覚まして。しかし惚けていて。直近に何を口にした?
Albertson: ビーフバーガー、だけど?
SCP-4835: 僕バーガーは聞いたことがある、しかしビーフは聞き慣れないな。僕に御教示頂けるかい?
Albertson: 牛の肉だよ、育てて──
SCP-4835: 同胞の肉を口にしているのか‽ それも極普通に‽
Albertson: いや、いや。羊の肉と間違えた。そんな君のお仲間を食べるだ──
SCP-4835: 僕の兄弟達は日常的に加工のために虐殺されているんだ。お前ら人間にはうんざりだ。僕はこんな檻の中にだなんていては駄目なんだ。
SCP-4835は、身体を丸く囲める多量のミルクを放出し始める。SCP-4835は急上昇し、天井を抜け部屋を出る。
Albertson: やばい。
<ログ終了>
完了報告: SCP-4835は施設を 7 階突き上げ、屋根から脱出する。その居場所は現在不明である。本アノマラス能力の存在を理由とし、SCP-4835はKeterに再指定された。
SCP-4835の収容違反から数日間、報道機関が屠畜場への襲撃率が急増していると報告しました。各襲撃には高い類似点が挙げられます:
- 全てがウシ科の屠畜を専門とする施設であった。
- 屠畜に関する機械類が深刻な被害を受けていた。
- 施設で飼育されていた全ウシ科が解放された。
- 多量のミルクが屠畜場内部の至る場所で発見された。
これらの襲撃はSCP-4835の目論見と合致するという見解を理由とし、MTF Lambda-11 ("Got Beef?") は襲撃地点周辺の未だ無事な屠畜場内部にて待ち伏せるよう指示されました。
探査映像ログの複写
日時: 2019/03/29
探査隊: MTF Lambda-11
対象: SCP-4835
場所: イングランド、コーンウォール、ダグラス屠畜場 (Douglass Slaughterhouse)
<ログ開始>
L-3: 俺らもう 6 時間も待ってるぜ。お前らマジで来ると思ってんの?
L-1: 待てと言われた。ならば待つんだ。ぶらついてる間に例の牛が壊し尽くしてた場合に受ける罰を想像しな。
金属を壊す音が背後で聞こえる。
L-3: やっとだ。お前ら聞こえたか?
L-2: おう。指揮官、命令は何だ?
L-1: まあ待て、Seb、火炎放射器はもう動かせるよな?
L-4: ええ。私の命令はここで待機すること、でも必要とあらばローストビーフを仕上げること。ですよね?
L-1: 良さそうだな。Charlie、良さそうか?
L-3: うげ、いや。神様、こいつぁうんざりだよ。一体どうやって火炎放射器で奴と戦うつもりだ?奴にはゲロマズミルクホースが付いてるんだぞ。
L-4: この子がミルクを最早跡形もなく沸騰させるんです。心配ありません。
L-2: 武器に発情するのは止めろ、Seb。アノマリーと出会すかもしれないんだぞ。
恐らくミルクである少量の白い液体が、屠畜場の遠く奥に見える。
L-3: むむむ、あれがそうなんじゃないのか。指揮官?
L-1: 慎重に、動けよ。何をしでかすか分かったもんじゃない。
L-2: はい。武器装填しました?
L-1: ああ、お前もな。
L-3: 何をそんな思い詰めてるんだ?ただのパペットだろ?
L-1: ファイルを読んでいないのか?
L-3: ざっと見たぞ。いっぱいミルク作るただのおもちゃの一種、そうだろ?
L-2: おい、糞ボケCharlie。収容室から怖ぇことにロケット的な感じで発射したんだぞ。強化スチール天井を 7 つも超えてだな。そんなパワーが俺らに向けられたら、俺らだった物が壁にめり込んでのお掃除の時間だ。
L-3: 糞。他に知っておくべきだったのはあるか?
L-1: ええと、何をしでかせるのかはいまだ殆ど分かっていない。兎に角、できる限り早く捕らえる必要がある。
Lambda-1はミルクの方へ歩き始め、Lambda-2と-3がすぐ後に続く。Lambda-4は屠畜場の入り口近くで待機し、焼夷兵器を装備する。
L-1: 角を曲がるから気を付けろよ、みんな。神出鬼没だ。
L-2: はい。
MTF構成員は角を曲がり歩く。角を曲がり切った時、SCP-4835が見える。空中でホバリングしており、破損した機械類の中心にいる。地面には浅くだがミルクが溜まっている。
L-1: アノマリー、真北に。攻撃開始。
L-2: 了解。
L-3: はい、Greg。
数多くの弾丸がアノマリーに向け発射される。しかしながら、本アノマリーは自身の周囲にミルクの球を形成し、固め、チーズに似た物質にする。当物質は地に落ちるまでに弾丸を逸らしたために、SCP-4835は無傷である。
L-3: なんてこった。Greg、一体全体マジでどうすんだ?
L-1: 逃げろ!
構成員が 3 人、屠畜場内から脱出し始める。しかしながら、それよりも先にSCP-4835が彼らの頭上を飛び越え、通路を塞ぐ。
L-2: 糞。Seb、まだそこにいるか??
L-4: あはー。ごめん、注意してなかった。
L-1: 今、その火炎放射器ちゃんが必要なんだ。
Lambda 4はSCP-4835のいる地点へ駆け始める。
L-3: 嗚呼ヤバい。糞。頭ん中に。しかも怒ってやがる。俺らを好きな時に殺せるが、メッセージを送る必要があるとよ。
L-1: 聞こう。
L-3: 博士にここに来て欲しいだとよ。前に会話していた奴だ。
Lambda-4はアノマリーの背後に到着する。SCP-4835に対し火炎放射器を使い始める。
L-4: ブリスケットのお時間だ、感謝しな。
L-2: おい。Seb、違う!ストップ!
SCP-4835は自身が噴射したミルクをLambda-4に向けた後、噴射する速度を高める。Lambda-4をミルクで包んだ後に消えたことで、液状化した皮膚と臓器に包まれた骨が数本出現する。
L-2: 神様、Sebを殺しやがって。何なんだ?
L-3: ちょっと待て、また喋ってんぞ。前に会話していた博士をここに連れて来るために、1 日だけ逃がすと言ってる。そしてそれまで待つが、もし博士が来なかったら俺らが最初の犠牲者になるとよ。
L-1: 分かった、Charlie。兎に角まずここを出るべきだろう。俺の後ろに回れ!
SCP-4835は通路を塞ぐのを止める。生存したMTF構成員は早急に屠畜場から脱出する。
<ログ終了>
Holden博士は、MTF Lambda-11がSCP-4835のメッセージを財団施設に伝えてから 8 時間以内に、ダグラス屠畜場に護送されました。本アノマリーの無効化が可能、もしくは必要となる緊急事態に備え、博士はピストルを隠し持たされていました。インタビューは密室で、非公開の元行われました。
<ログ開始>
SCP-4835: 宜しく、博士。
Holden博士: こんちには、SCP-4835。
SCP-4835: 僕は人類は信用するに値すると思っていました、博士。日々博士と会うことは楽しく、収容と呼ばれている退屈は最早僕にとって苦痛ではありませんでした。しかし、博士の種族が僕の種族をどう扱っていたかを説明してはくれなかったのです。
Holden博士: 聴いてくれ、SCP-4835。君がこんな形でビーフ産業の真相を聞かされてしまったことは、本当に残念に思っているんだ。しかしお願いだ、私の元に下りて来てくれないか。この手に座ってきてくれ。
SCP-4835が空中でホバリングしていた位置から降りてくる。Holden博士の手の中に留まる。
SCP-4835: 僕を再収容できないと分かっているのですよね?僕が博士を特別に許容しているだけで、人間が実行する僕の種への虐殺は再収容や容赦には到底届かないものです。
Holden博士: もう伝えただろう、SCP-4835。私達の行いについては、誠に残念に思っているんだ。
袖からピストルを取り出したHolden博士が弾丸を 1 発、SCP-4835の頭部へ撃ち込む。SCP-4835は手の中から床の上へと落ちる。
Holden博士: そして、私に謝罪させてくれ。
Holden博士はSCP-4835が最早覚醒の兆候を見せないことを確かめるために数分待つ。
<ログ終了>
完了報告: SCP-4835のNeutralisedへの再指定が検討中ではあるが、しかしながら、意識は非実態のまま存在している可能性がある。収容プロトコルは改定中である。