アイテム番号: SCP-499
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-499は、直径60メートルの円形封じ込め装置内に収容されることになっています。また内縁に沿うように設けられた幅110センチメートルの浅い溝にSCP-499-2を収容します。チャンバーには非常緊急事態のケースを除き、昼間に入室してはいけません。チャンバー内に入る必要がある場合、担当者はグレードCヒートハザードスーツの着用と、適切な眼の保護をしなければなりません。
夜間、SCP-499には寝具と砂、おがくず、ストアグレードの猫砂の組み合わせで満たされたフライパンが支給されます。食物、水と医薬品は、この時に適切な量(文献499-CEに依る)が供給されます。チャンバー内における全ての固定されていない物品は、日の出前に取り除かれる事になっています。いかなる状況下においても、SCP-499の昼間の動作を中断させてはなりません。
説明: SCP-499は身長1.75メートルで人種不明、少なくとも80歳の人間の男性です。対象の体には火傷痕が主に顔、手、腕、胸に存在します。SCP-499の眼には、光に晒され過ぎた事によるひどい損傷があります。そして煙の吸入によるその呼吸器系の損害がそれを事実上の視覚・言語障害者にしています。SCP-499はいかなる直接的な干渉にも受動的なままです。
その年齢に応じて、SCP-499は弱い心臓、弱視と中等度から重度の関節炎を含む加齢による典型的な身体への影響を示します。これに加えて、X線分析は21本の骨折治療痕と同数の疲労骨折の存在を示し、またその殆どが肋骨と左下肢に位置しています。注目すべき点は、SCP-499の異常な耐熱性です。それは、沸点より上の温度に何時間でも耐える事ができます。
SCP-499-2は、直径1.1メートルの主にニッケル鉄合金から成る金属球です。その表面の全体には抽象的なデザインが刻印されています。このアイテムは非常に密度が高く、重さがおよそ5900kgです。この重量にもかかわらず、SCP-499-2は激しい困難を伴いますが人間の力によって移動させる事が可能です。
現地時間で日の出頃に、SCP-499-2は約10万ルーメンの光と約120º Cの熱を放出し始めます。その後、現地時間における地平線上に存在する太陽の相対角度と北極点が一直線状に並ぶ時、SCP-499は広い円を描くようにSCP-499-2を押し始め、またSCP-499-2の位置と円の直径は比例します。現地時間の日暮れ頃、SCP-499-2は不活性金属の状態に戻ります。完全な円を描くにはおおよそ48時間かかります。
補遺-01: 20██/██/██、午後2時33分にSCP-499は、未知なる理由により倒れました。近くに居合わせた医療スタッフが28分後に対象の蘇生に成功し、この時点でSCP-499は循環を継続しました。活動を停止していた28分の間、太陽は同じ角度で地平線上に留まっていました。SCP-499が通常の動作を再開すると、太陽はその然るべき位置と動きに戻りました。その直後、影響を受けた地域には適切な隠蔽処置が行われました。
補遺-02: 2012/██/██、SCP-499により糞便を用いて書かれたメッセージが封じ込め室を清掃中のスタッフによって発見されました。解読した限りでは以下のように読み取れます。
私の息子はどこにいますか?他の人は?どこに[判読不能]。