
SCP-500-JP-2、現在は無力化済
アイテム番号: SCP-500-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-500-JPはまだ収容に至っていません。SCP-500-JPに関する財団の主な業務は、現在、SCP-500-JPの捜索と調査、そしてSCP-500-JPの収容を実現する方法の検討と試行となっています。このページの内容も、状況に応じて随時更新されます。
説明: SCP-500-JPは廃トンネルで、その特性が起動するためには次の条件が必要です: 条件1. トンネル内部、少なくとも中心部が外から見えないこと。充分な光源があれば外側から反対の口までを見通せるような短いトンネルがSCP-500-JPだった場合、日中は何ら特性を持ちませんが、夜間にはSCP-500-JPとして使用可能になる場合があります。条件2. トンネル内部を観測していないこと。音響による観測の装置もSCP-500-JPの特性を阻害する要因になります。
上記の条件が正しく満たされていた場合、以下のようにSCP-500-JPを使用して物体を複製する事ができます。
- 物体Aをトンネルに入れて通過させます。
- 物体Aが外に出た後、知覚能力を持つ人物Bが逆方向に(物体Aの出てきた口から)トンネルへ進入します。
- 人物Bがトンネルの中心あたりまで進むと、その前方から進行してくる物体Aが現れます。
この時点で物体Aは2つになります。
この時、物体Aが知覚能力を持つ場合は人物Bを兼ねることができます。一人の人間がトンネルを走り抜け、外に出てから引き返してトンネル内を逆走すると、最初の方向で走っている時の自分自身とすれ違います。この「一人の人間」を複数の人間が乗車したバス等に置きかえても、同じ結果となります。
SCP-500-JPは不定期に無力化します(先述の条件を満たしても特性が機能しなくなります)。そして不定の潜伏期間を経て、日本国内にある別の廃トンネルがSCP-500-JPとなります。これまでの傾向から、この特性の移動は、財団によるSCP-500-JPの捕捉が感知された事で行われているのではないかとの仮説が立てられています。財団が次のSCP-500-JPを捕捉するまでの間に一般人がSCP-500-JPに複製される事故が発生した場合は、SCP-500-JPに関する副プロトコルとして、該当の人物を一名だけ生存させるようにする処置が行われます。
これまでに財団がSCP-500-JPへ潜入して秘密裏に行った複製の実験は、全て成功しています。SCPオブジェクトを対象とした実験も行われ、実験に用いられたオブジェクトの特性は、いずれも100%複製されました。過去の実験結果により、収容後のアイテム番号: SCP-500-JPの割り当てが既に決定しています。
補遺500-1: SCP-500-JPの調査中に、SCP-500-JPを往復して自身を複製するトラックが確認されています。SCP-500-JPを離れてからのトラック群を追跡するこれまでの試みは、全て運転手の自殺によって失敗しています。自殺した運転手の身元は不明ですが、自殺後もトラックの運転手として現れることから、SCP-500-JPで複製された人員と見られています。
複製されたトラックの積荷は一般的に有用なもの1から用途が明確でないもの2まで様々ですが、特筆すべき積荷として、財団が収容したはずのSCPオブジェクトが発見されています。この事から、全ての持ち運び可能なSCPオブジェクトについて収容違反(複製の流通)の再調査が検討されています。