アイテム番号: SCP-500-KO
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 現在までSCP-500-KOを効果的に収容する方法は発見されませんでした。もし人類に被害がなく、オブジェクトを収容することのできる方法が見つかれば、SCP-500-KOはすぐに収容される予定です。
説明: SCP-500-KOは「███製薬」という名前を持つ会社であり、SCP-500-KO-1は「███製薬」という名前を持つ会社から発売される全ての薬の総称です。SCP-500-KO-1の外側のパックに書かれている電話番号で対象との接触を試みましたが、その番号は存在しないものであることが判明しました。SCP-500-KO-1は全て、各病気に非常に優れた効果を見せ、街中で簡単に見つけることができる医薬品です。
元々のオブジェクトの効果として、治療することのできなかった病気の治療薬を作り出すことが知られていましたが、その病気が発生した時期とその病気を治すことができるSCP-500-KO-1が市販されはじめた時期を比較した結果、SCP-500-KO-1が出回り始めたタイミングはその病気が発生するよりも過去であることが明らかになり、オブジェクトのクラスが再分類されました。SCP-500-KOは、以前にわずかな症状だけを持っていた病気を生命にとって大きな脅威となる病気にするものと見られ、オブジェクトが変化させた病気はほとんどの場合治療法が不明であったり、治療するのに莫大な資金を必要とするといった共通点を持ちます。
SCP-500-KOがSCP-500-KO-1を作り上げると、既存の治療法は、その治療によって治すことのできていた病気について何の効果も持たないようにされ、他の製薬会社ではその病気の治療薬の開発を中止せざるを得なくなり、SCP-500-KO-1はその病気の唯一の治療薬として残ることになります。財団の研究員はSCP-500-KO-1の成分を分析し複製を作り出そうとしましたが、未知の成分で構成されており失敗に終わりました。SCP-500-KO-1の代替品を独自に開発しようとする試みも、治療薬を開発していた研究員が事故に遭ったり、治療薬のサンプルが職員のミスで全て破損するなど、様々な理由によって全て失敗しています。
SCP-500-KO-1を生産している工場を直接収容するのが最も効果的であるという主張もなされましたが、SCP-500-KO-1が継続的に生産されていない場合、代替する治療薬の製造が不可能でオブジェクトが治療していた病気が不治の病となる可能性があり、その提案は却下されました。
SCP-500-KOの最も危険な点は、どんなに単純な病気でさえも治療方法がたった1つしかない危険な病気に変えてしまうということです。現状では、オブジェクトを無闇に収容すれば全人類が風邪によって絶滅することもあり得ます。財団の目的が人類の保護である以上、私たちは現在SCP-500-KOを収容することができないのです。 - フィッシュ博士