誤伝達部門より通知
このファイルの分析により、異常な性質が表示されないことが確認されました。中に存在する全ての情報は、事実をそのまま述べたものとみなすことができます。
— エリ・フォークレイ、誤伝達部門主任
アイテム番号: SCP-5034
オブジェクトクラス: Tiamat
特別収容プロトコル: 予算上の懸念1により、SCP-5034の収容は現在不可能とみなされています。SCP-5034が骨董品店2で発見された場合、エージェントは直ちにその店に行き、実験を開始します。
SCP-5034に関しては、標準試験機器の使用が許可されています。全ての試験は財団実験委員会3の承認を得なければなりません。
説明: SCP-5034は陶器の鉢4と、その中に入っている7つの赤いビー玉5の総称です。
常に、SCP-5034は陶器の鉢とその中の7つの赤いビー玉で構成されます。SCP-5034からビー玉が破壊または除去されると、ビー玉は消滅し、鉢の中に新しいビー玉が再出現します。SCP-5034の外側でビー玉を収容する試み6も同様に失敗しました。これらのビー玉に干渉しようとする試みは全て、財団の予算7に重大な負の影響を与えてきました。
SCP-5034はもう一つ異常効果を示します。SCP-5034を観察する全ての個人は、たとえ背景知識を有していなかった場合でも、7つの赤いビー玉が入った陶器の鉢であると認識します。しかし、SCP-5034から一段階挟んだ二次的な情報は直接影響を与えないようです8。例えば、SCP-5034を観察している個人はそれが陶器の鉢であることを認識しますが、SCP-5034によって残された痕跡を観察する個人はそのように認識しません9。
補遺5034-1(実験ログ):
以下はSCP-5034に対して行われた全ての実験の記録です10。
実験5034-1
状況: SCP-5034が発見された際、財団職員は鉢から3つのビー玉を取り外して収容しようとした11。
結果: 取り外されると、全てのビー玉が消えて鉢の中に再び出現した。収容失敗12。財団の予算が大幅に影響を受けた。
実験5034-2
状況: インドのチェンナイの骨董品店でSCP-5034が再発見された際、財団職員は鉢からビー玉を1つ取り出し、大槌13で粉砕しようとした。
結果: ビー玉の破壊に成功した後、鉢の中に再出現した。破壊失敗。財団の予算が大幅に影響を受けた。
実験5034-3
状況: 多数の個人コレクターを介したSCP-5034の取引を追跡した後、財団職員は鉢の中のビー玉のうち1つを入れたままにして保管しようとした。
結果: 収容は6日間成功した。しかし、7日目にセキュリティ担当官が収容チャンバーに入り、誤って鉢からビー玉を放出した14。収容失敗。財団の予算が深刻な影響を受けた。
実験5034-4
状況: SCP-5034が再発見されると、出動可能な全ての財団職員は、大槌を使ってビー玉を叩き割ろうとした。
結果: 5つのビー玉の破壊に成功した15。しかし、その後鉢の中に再出現する。破壊失敗。
実験5034-5
状況: SCP-5034が再発見されると、出動可能な全ての財団職員16は、大槌を使ってビー玉を叩き割ろうとした。
結果: 6つのビー玉の破壊に成功した。しかし、その後鉢の中に再出現する。破壊失敗17。
実験5034-6
状況: SCP-5034が再発見されると、全ての財団職員は、保有するあらゆる道具を用いてビー玉を破壊しようとした。
結果: 7つ全てのビー玉の破壊に成功した。その後、鉢の中に再出現する18。
補遺5034-2:
財団の予算は破産寸前のため、これ以上の実験は不可能です19。