アイテム番号: SCP-505
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-505はサイト-██の50m×40m×10mサイズの部屋に収容されています。SCP-505の収容エリアはエアロック一箇所とSCP-505-1が収容中に危険レベルになった時に備えて取り付けられている貯蔵タンクへSCP-505-1を流す為のパイプ以外は密封してください。収容違反に備えて4M水酸化ナトリウムスプレーがSCP-505収容エリアとサイト-██の休憩室に配置されています。SCP-505-1が溢れ水酸化ナトリウムが直ぐに使用できない場合、即座に被災エリアを吸収物質(現在この目的のために使われる標準材料は商業用吸取紙です)で覆いアルコールかアセトンをかけてください。水酸化ナトリウムに浸けることはSCP-505-1収容方法の1つであり、可能であればSCP-505-1の影響を受けた物質はその後焼却してください。
現在██地点にてSCP-505基礎収容エリア外にSCP-505-1二次汚染が確認されています。これらのエリアでの収容方法は変わりますが、可能な限り基礎サイトと同様の手順に則ってください。二次収容域の内の█地点はSCP-505-1が周囲に拡散しきってしまったために完全に収容することはできません。これらサイトは常に監視されており、対抗策の開発は最優先事項となっています。SCP-505-1二次収容サイトの完全な一覧は文書505-14A-███を参照してください。
説明: SCP-505は2001年に製造されたファーバーカステルブランドの████モデルの万年筆です。財団による確保記録は付録505-2を参照してください。SCP-505-1を含んでいることを除けば、その他標準的な万年筆と変わりません。SCP-505-1はSCP-505によって生成されるインクであり、自己複製の性質があります。SCP-505-1は様々な速度で拡散し、その速度は触れた物質とSCP-505-1の現在の量により変化します。SCP-505-1の量は1秒間につき0.5から540ml増加されます。一般的な化学インク消しではSCP-505-1を薄めたり拡散を抑制することはできますが、SCP-505-1の汚染を完全に取り除くには水酸化ナトリウムが必要です。それでもSCP-505-1が特に濃縮された箇所では効き目はありません。幸いにもSCP-505-1の拡散率は濃度と逆比例だと判明しています。ほとんどの場合で観測された影響力は微々たるものですが、この反比例成長現象が存在することは、SCP-505-1の収容が不十分だった場合に多数の大規模環境汚染が発生し、NK-クラス世界終焉シナリオへと繋がることもありうるという唯一の証拠となっています。
SCP-505-1は継続的な拡散と除去の困難性以外に効果はありませんが、制御は非常に困難です。SCP-505-1は非吸収性の物質の表面から溢れ、通常のインクと同様に多孔物質は通り抜けます。SCP-505-1と接触した液体、固体はすべて汚染されます。金属のような無孔物質の場合は固まりますが、SCP-505-1は絶えず溢れ続けます。無孔物質はSCP-505-1の拡散を促進させるため、SCP-505-1の汚染箇所は多孔物質で覆わなければなりません。内容物が徐々に増え、圧力でコンテナが破裂するために無孔物質のコンテナではSCP-505-1を長期収容することはできません。そのためSCP-505-1を収容しているすべての容器は収容違反を防ぐために定期的に排水しなければなりません。
SCP-505-1が環境に与える影響は標準的な万年筆のインク量と同等です。SCP-505-1の露出は必然的に生命の死に繋がります;植物は光合成が抑制され、動物は化学中毒により死亡します。人間やその他哺乳類においてはSCP-505-1とはたいてい皮膚を通じて接触し、皮膚の孔または傷に達するまで広がると、血管を通じて粘膜に入ります。SCP-505-1が脈管にまで広がると、絶え間なく増殖するインクは泌尿器官で排出することができないため臓器に致命的な影響を与えます。通常の死因は多臓器不全ですが、大抵汚染者はSCP-505-1で死ぬ前に処分され汚染を取り除かれます。この場合の収容手順については付録505-1を参照してください。
水のように粘性の無い液体ではSCP-505-1の拡散率は通常のインク同様に増加します。NK-クラス世界終焉シナリオの可能性があるためSCP-505-1の地下水への汚染は必ず防止しなければなりません。多量のSCP-505-1を使った実験は固く禁じられているため、液体でも逆比例の割合で拡散するかは不明です。このためSCP-505-1による環境汚染に水源が巻き込まれた場合は、直ちにそれを堰き止めて対象地域の水をすべて貯蔵タンクに排水してください。
付録505-1: SCP-505-1に汚染された人間の対処方法
調合された活性炭の服用はSCP-505-1汚染の進行を遅らせることはできるますが、止めることはできません。SCP-505-1による汚染への判明している対処方法は汚染部位の即時除去か、汚染された皮膚へエタノールを絶え間なくつけ続けることです。エタノール局部治療は汚染者がSCP-505-1を別の物体に汚染させるのは防止できないため、この治療は重要人物以外に実施されることはありません。なおこの場合でもその他SCP-505-1二次汚染サイト同様の監視を受けることになっています。最善策は汚染部位の切除、切断ですが手術道具と職員の汚染問題は残ります。したがって人間がSCP-505-1に汚染された場合、重要人物以外の治療後は通常手順通り4M水酸化ナトリウムに浸け、残りは焼却します。
付録505-2: SCP-505回収記録
SCP-505はオマーンの██████にある町の郵便局から外へ黒い液体が滲みでて、多数の住人の死者が出たと報告を受け、オマーン政府が町を検疫している時に財団によって回収されました。幸いな事に町は乾燥地域の田舎だったために広範囲のSCP-505-1環境汚染は防げました。財団はSCP-505-1と██体の死体を回収しました。その後の財団の調査では町の郵便局または町自体にその他以上は見つかりませんでした。██████の街の汚染した可能性がある████人の住民は処分の必要があると判断されました。なお事件は一般的な化学物質の流出として報告されました。