SCP-5104
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アイテム番号: 5104
レベル3
収容クラス:
safe
副次クラス:
none
撹乱クラス:
dark
リスククラス:
notice

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フィラデルフィアのバーウィンに到着したSCP-5104-1


配属サイト サイト管理官 研究責任者 担当機動部隊
USINBL エリア-179 R. ジョセフ・バロウ E. マシュー・トレントン N/A

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患者を治療するPoI-9224

特別収容プロトコル: SCP-5104-1はエリア-179の標準収容室SCC-03に収容されます。

PoI-9224はレベル1職員として財団の内部構造に統合されています。要請があった場合、PoI-9224はプロトコル-SPINAL-TAPをSCP-5104-1に執行するものとします。

説明: SCP-5104は2つの存在、SCP-5104-1とPoI-9224の異常な関係性の総称です。

SCP-5104-1は起源不詳のヘビ型実体です。SCP-5104-1の身体的外形は、隆起した頭部が接続された、体節を有する長い脊椎から成ります。この脊椎には湾曲した付属肢が何対もあり、SCP-5104-1の身体の後方に向かうにつれて短くなります。SCP-5104-1の生物学的な組成は不明です。

SCP-5104-1には飛行能力があり、地上およそ6mまで浮上してから、緩やかに前方に滑空して移動します。

PoI-9224はフィラデルフィア郊外の町バーウィンの住民であり、“シェファー整骨院”の経営者でもあるデイヴィッド・R・シェファーです。SCP-5104-1との関係性を除いて、PoI-9224は異常と思われる知識や能力を有しません。

SCP-5104-1とPoI-9224は、距離に関係なく、お互いの居場所を本能的に認知しています。SCP-5104-1は発声不可能ですが、PoI-9224と短距離テレパシーで意思疎通する意向を示しています。収容以前、SCP-5104-1は交流目的でPoI-9224を追跡していました。

補遺5104.1: 発見

2020/07/19の17:38、バーウィンの法執行機関はPoI-9224から通報を受け、SCP-5104-1の存在と、当該実体がPoI-9224を追跡していることを知らされました。その後の1時間で、SCP-5104-1がバーウィン市内を移動するのを目撃した様々な人物から、多数の電話や報告が寄せられました。財団エージェントが通報を傍受し、収容スペシャリストが派遣されました。SCP-5104-1とPoI-9224はどちらも成功裏に収容され、エリア-179へ移送されました。目撃者には適切な記憶処理が施されました。

補遺5104.2: インタビュー

情報を取得し、前後関係を把握する目的で、PoI-9224へのインタビューが実施されました。以下はその抜粋です。


<記録開始>

PoI-9224: だから言っとるだろうが! テレビを見ていたら突然意識を失った。目を覚ました時、私にはあの化け物が見えた、いや違う、感じた。奴は4番街にいて、次は私の所に来る気だと悟った。説明できん。ただそうと分かったんだ。

トレントン博士: 興味深いですね。あなたはこの原因に全く心当たりが無いのですか? 手を出すべきでない何かを弄んだりとかしませんでした? 過去に同じ事件が発生していないのは確かですか? 隠しても何にもなりませんよ、シェファーさん。

PoI-9224: 何を言っとるのかさっぱり分からん。私は納税者だぞ! ただのカイロプラクターに過ぎないんだ! 邪教の胡散臭い儀式をやったことは無い、もしそういう事を言いたいのなら。

トレントン博士: しかしですね、シェファーさん、この手の事件は毎日起こるものじゃないんです。私の懸念を理解していただければ幸いです。

PoI-9224: いいか、私はこの国を愛してる。君たちの助けになるなら何でもするとも、しかし —

トレントン博士: (笑う) リラックスしてください、どうやら驚かせてしまったようですね。少々お待ちを。

トレントンは耳に手を当て、通信を聞いている。20秒後、彼は会話を再開する。

トレントン博士: 同僚から連絡がありました。先程あなたの身元確認を済ませたそうです。コミュニティの正直な住民らしいですね? 過去には何度か市長に立候補しかけたとか。非常に印象的です。Yelpをやっていますか、シェファーさん?

PoI-9224: (沈黙) え?

トレントン博士: あなたのお仕事です。レビューサイトのYelpに登録していますか?

PoI-9224: ああ、Yelp。しばらく前に息子が何か設定を済ませていたと思うぞ。何故だ?

トレントン博士: 頻繁にチェックしますか?

PoI-9224: 一度も見とらん。

トレントン博士: でしょうね。こちらで確認しました。これで何か思い当たりますか?

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シェファー整骨院のYelpページに掲載されたレビュー(マウスホバーで拡大)。
“すぐいく せぼねなおす もうすぐ”

トレントンはテーブルの反対側にタブレットを押しやる。Yelpレビューのスクリーンショットが画面に表示されている。PoI-9224がタブレットを確認する。

PoI-9224: こりゃいったい何だ?

トレントン博士: あなたの整骨院のページに掲載された、疑わしいレビューです。一番新しいもので、例の実体が町のど真ん中に出現する数分前に投稿されました。説明していただければ幸いです。

PoI-9224: いや、すまんな。全く分からん。

トレントン博士: まぁ無理もないでしょう。異常実体の存在をまだ感じますか?

PoI-9224: あー、廊下を数本分離れた部屋にいる。身の毛もよだつような怪物だ。

トレントン博士: 今からそこに向かうと言ったらどうします? あれが何を望んでいるか確認しましょう。

PoI-9224: 冗談じゃない。

<記録終了>


補遺5104.3: 接触

短い口論の後、PoI-9224はSCP-5104-1の収容室の近くへと連行されました。発生した事案の転写は以下の通りです。


<記録開始>

PoI-9224はSCP-5104-1の収容室の前に立っている。

トレントン博士: 入室してください、シェファーさん。

PoI-9224: 奴に殺される! 絶対に入らないからな。

トレントン博士: 実は、収容中はかなり大人しかったです。暴れもせず、攻撃性の兆候も示さず、その他諸々。我々が把握している限り、あの実体は身体的脅威を呈しません。

PoI-9224: まさか。

トレントン博士: あなたを強制的に入れることもできるんですよ、シェファーさん。

PoI-9224: 分かったよ、落ち着いてくれ。念のため言っておくが、もし腕を噛み切られたりしたら、何が何でもお宅を訴えてやるからな。

トレントン博士: 分かりました。

PoI-9224が収容室に入る。SCP-5104-1は宙に浮かび、体節のある身体を部屋の隅で丸めている。PoI-9224に気付くと、SCP-5104-1はとぐろを解いて接近する。PoI-9224は動揺を示す。

PoI-9224: どっ — どうすればいい? 近付いてくる。

トレントン博士: 意思の疎通を! 話しかけてください!

PoI-9224: し — しかし! 私は何をすればいいのかも分かってな — えー、おお。おお。

トレントン博士: はい?

PoI-9224: 何だ、こいつが頭の中に語り掛けてくる。何が —

トレントン博士: 何と言っていますか?

PoI-9224: (沈黙) 待てよ… そうか。こいつは、その、私の… 評判が良いと聞いているらしい。そして… 自分に治療を施してほしいと。どういう事だ?

トレントン博士: もし文脈上の手掛かりに注目していなければ、面白い展開だったかもしれません。

PoI-9224: 君、どうやらこいつは私に… 背骨を矯正してもらいたいようだ。背中が痛むと言い続けている。

トレントン博士: ではその通りにお願いします、シェファーさん。

PoI-9224: こいつにカイロプラクティック治療をやれと言うのか?

トレントン博士: 実体の背骨を矯正してください、シェファーさん。

PoI-9224: (動揺する) しかし、空飛ぶ背骨だぞ! まず何処から着手すればいい?

トレントン博士: とにかくやってください。比較的簡単なはずです。

PoI-9224: (溜め息を吐く) 頭がおかしくなりそうだ。

<記録終了>


研究者メモ: PoI-9224はSCP-5104-1に2時間のカイロプラクティック治療を施しました。SCP-5104-1はPoI-9224への明確な好意を示し、治療に対しては満足を表明しました。SCP-5104-1はPoI-9224に、彼の治療が“全ての痛みを和らげた”ので“5つの赤い形を与える”と伝達しました。

異常な象徴学、図像、様々な脅威評価プロトコルを用いて、より徹底的なSCP-5104-1の調査が行われました。SCP-5104-1に悪意が無く、世界や財団全体への差し迫った脅威を呈さないことはほぼ確実です。

これと、SCP-5104-1の居場所を常時把握できるPoI-9224の能力を考慮して、デイヴィッド・R・シェファーをカイロプラクターとして現地で雇用し、必要に応じてSCP-5104-1を治療させることが決定しました。PoI-9224にはレベル1セキュリティクリアランスが付与されています。

SCP-5104-1は引き続き収容下にあり、要請に応じてPoI-9224の治療を受けることが認められています。

補遺5104.4: 更新

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シェファー整骨院のYelpページに掲載されたレビュー(マウスホバーで拡大)。
“よいときいた われわれはむかっている われわれをなおす”

2020/07/27、添付のレビューがシェファー整骨院のYelpページに投稿されました。

PoI-9224はSCP-5104-1と意思疎通するように求められました。SCP-5104-1は“治療の準備をする”ようにPoI-9224に通達し、この発言について詳しく述べることを拒否しました。

13:56、フィラデルフィアのバーウィンに巨大なポータルが出現しました。ポータルの閉鎖前に、SCP-5104-1と外見が類似する数百体の実体が中から出現しました。財団職員が即座に対応し、実体群の収容とヴェールの保全に成功しました。

エリア-179への移送後、PoI-9224は実体群へのカイロプラクティック治療を施し、セッション期間は合計で3日間に及びました。SCP-5104-1の種族に関する情報の開示は保留されています。

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