SCP-511
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アイテム番号: SCP-511

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-511の個体が発見された場合、影響下の住居は隔離され引き続きサイトの指示に従ってください。

1つの入口を除きSCP-511を収容するサイトはすべての入口または出口を恒常的に適切な建築資材で封鎖してください。主要な入口は常に鍵をかけたままにしてください。レベル3以上の文書化された承認を持つ財団職員だけがサイトに入ることを許可されています。SCP-511のサイトはすべて24時間監視ができ、サイト内に生息するSCP-511-1の数を継続的に追跡できる遠隔監視装置を取り付けてください。

サイト内には常にクラスD職員を1人居住させてください。担当職員はこの担当にある間毎月の終了措置を免除されます。担当候補者は全般的臨床認知症尺度において2以上の閉経後の女性からのみ抽出してください。(注:該当者の性質を考慮して、 O5-█は必要に応じた地方のホスピスまたは老人ホームからの人材採用を承認しています。参照:事故I-511-11

SCP-511-1のサイト内個体数は50から███の適切な範囲に収まるようにしてください。この範囲を下回れば、個体数を最低限レベルまで増加させるためにFelis domesticus(訳注:イエネコの学名)の成体をサイトに導入すべきです。もし個体数が███を上回れば、ただちに間引きせねばなりません。収容サイト外で発見されたSCP-511-1は安楽死させ、その死体は焼却処分されることになっています。

テストのために収容サイトに残されたいかなる生体物質もレベル4バイオハザードに対する標準プロトコルに従って扱われねばなりません。テストが完了した後すべての標本は焼却されます。収容サイト由来の物質と接触する前に、職員はインフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、████████ █、破傷風、ダニ媒介性脳炎ならびに███████ ██████の予防接種を受けなくてはなりません。SCP-511に関する仕事を行っている職員は隔週毎の完全な医療精密検査が義務付けられています。

説明: SCP-511の個体はたいてい煉瓦や石の基礎を持つ住居用建築物で、地下室や床下のあるものにおいて発生します。SCP-511の個体を住居から取り除く試みはすべて無効であることが証明されています。(参照:インタビュー511-A)

SCP-511は常に野生のFelis domesticus(一般的なイエネコ)の集団を伴っています。集団の構成個体はSCP-511-1に指定されています。

SCP-511は大きなネコ科動物の形態をとる生体ですが、しばしば余分な肢、目、口やその他の器官をもっています。たいていはゴミや血や糞などに塗れているため、その毛皮は実際の毛色にも関わらず黒く見えます(SCP-511の毛皮は実際のところさまざまなネコ科動物の毛皮の模様・色・長さがランダムに繋ぎ合わされたものであることがテストからわかっています)。SCP-511の塊は10㎏から50㎏以上に至るまで多様ですが、伴っている集団のSCP-511-1の数に比例しているようです。その塊を形成する層はこれまでに死亡したSCP-511-1の体で構成されます。SCP-511の個体はSCP-511-1がほかの生体物質、例えば小さな齧歯類、さまざまな植物由来物、昆虫や幼虫、黒カビ、ヒトの[データ削除済]などを含む場合、それを取り込みません。SCP-511と一体化した死体の層は通常の腐敗の過程が遅滞するわけではありません。SCP-511のさまざまな部位で生分解の異なる段階が進行しています。例えば、ある部位は土気色をしているだけですが、別の部位は死肉食の昆虫が活発に蔓延していますし、また別の部位は液化した層になっているかもしれません。(注:研究者はSCP-511が「のどを鳴らす」ような音を立てることを記述しています。この音はSCP-511由来のものではなく、実際は昆虫、たいていはその塊の隙間に閉じ込められたクロバエが立てることがテストから明らかになっています― A. ████博士)

SCP-511は比較的高湿度で暗い場所、例えば古い地下室や床下のようなところでの生息を好みます。新たに生体物質を我が身とするために周囲を漁り続け、かつてきちんと機能していたがだめになってしまったものを取り除いて排出します。

SCP-511-1の個体はごく普通のイエネコに似ているためほとんど見過ごされてしまいます。これらが利用できる食物の量にかかわらず、ボディ・コンディション・スコア(訳注:ペット・家畜の肥満度評価。1から5まであり数字が大きいほど肥満)において1か2の状態を示します。ほとんどは皮膚に潰瘍を生じており、寄生虫や腫瘍、さまざまなバクテリアやウィルスの感染を呈しています。(SCP-511は███████ ██████の非常に毒性の強い菌株のキャリアであることが知られています。)典型的なSCP-511-1は毛づくろいに興味を示さず、まばらでもつれた毛皮をしています。SCP-511-1の健康状態のどこまでがSCP-511の影響によるものなのか、またどこまでが不十分な生活環境によるものなのかは明らかにされていません。

SCP-511-1が他の場所から生体物質を回収し、SCP-511がそれを取り込めるように運んでくることが何度か観察されています。

補遺 1: サイト511-█における収容違反による事故報告

補遺 2: サイト511-47における収容違反から生還したエージェント███████へのインタビュー

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