SCP-513
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SCP-513

アイテム番号: SCP-513

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-513は気候が調整された部屋に防音仕様の1m3のゼラチンのブロックに入れ天井から吊り下げてください。毎日、ゼラチンが変質、欠損されていないか確認します。地震、爆発、2級以上の異音が発生したらすぐに緊急点検を実施してください。SCP-513の部屋の中では点検員は常に耳栓をつけノイズキャンセラーを起動して点検してください。

ゼラチンブロックが故障(破れる、裂ける、割れる、溶ける、腐る)した場合、手術を施し聴覚をなくしたDクラス職員により、すぐに取り替え、代替のブロックに入れて吊るします。作業中、その他職員は部屋に入室してはいけません。

SCP-513を聞いた場合、少なくても2人以上の警備員で常に監視してください。どのような状況であっても絶対に被曝者に鎮静剤を投与してはならず、また意識を失わせてはなりません。意識不明になった者は直ちに終了します。

Dクラス職員は精神障害の初期徴候が見られた時点で終了します。その他被曝者は申し出があれば終了します。

もし可能であれば、SCP-513-1を発見した際に捕獲します。

説明: SCP-513は一般的な錆びついたカウベルの見た目をしています。大部分が腐食しているため模様や刻印は判別出来ません。薬品や機械を使用してもサビは落ちませんでした。

SCP-513はサイト-██において再収容手続きμの実行中にエージェント██████により発見されました。SCP-513の舌はダクトテープでしっかりと固定されていました。SCP-513は一枚の紙切れとともに発見されています(補遺参照)。

どのようなものであれSCP-513が出す音を聞いた全ての知性を持つ生命体は、それまでの精神状態に関わらず即座に強い不安感を覚えます。被験者は見えない何かの視線を感じると報告しており、同時に心拍数と血圧が上昇します。音を聞いておよそ1時間後、扉を開く、鏡の前を通り過ぎる、振り返る、あるいはその他の急激に視覚情報の変わる行動を起こすと、被験者にはSCP-513-1の姿が見え始めます。報告によるとSCP-513-1は見つかると背を向け跡形もなく消え去ります。付近の人物に対する尋問により、SCP-513-1はSCP-513の音を聞いていない人物には見えないことが示されています。

SCP-513-1の姿は14~237分おきに目撃されます。この"尾行"行動は必ず睡眠妨害へとつながり、被験者は自らの住居内においてもSCP-513-1の存在に頻繁に悩まされます。被験者はSCP-513-1が出現する前に睡眠をとることができた場合、物理的に襲われます。被験者が目覚めるとSCP-513-1は通常通り姿を消します(実験記録513参照)。SCP-513-1による睡眠妨害のストレスはパラノイア、気性が激しくなる、過覚醒、鬱などを引き起こします。1件を除いたすべての実験において被験者は自殺しました。

SCP-513-1の見た目に関する報告は信頼出来ません。被験者は精神的な疲労と過覚醒による混乱で正常に視覚を保てません。しかし、SCP-513-1が非常に大きな手と背の高さをした痩せ気味の人型であることが全ての尋問において示されています。

補遺: サイト-██から回収されたメモ

君は鐘を見た。今、彼は君に耳を澄ませることができる。

君は鐘に触れた。今、彼は君を見つめることができる。

決して鳴らしてはいけない。鐘の音を聞いてしまったら、彼は君に触れることができるのだ。

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