SCP-5132
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アイテム番号: SCP-5132

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: ネガシアトルの町を公から隠匿した状態を維持してください。計画を支援するため、関連する職歴1を有する財団職員には退職後のネガシアトルへの居住が強く奨励されます。個体5132-1~-50の活動域をネガシアトルおよびに承認済みの財団所有地内に留めてください。2 個体5132-1~-50の扱いに関する更なる詳細はクラーク博士作成の "当該の計画に関する包括的指針" から確認可能です。

説明: SCP-5132はワシントン州に設けられた財団退職者の町 ネガシアトルで実施中の作戦です。20世紀後半から21世紀初めに渡って確認された財団職員数の減少への対抗策としてSCP-5132は策定されています。財団における離職率が重大な懸念となりつつあったため、1981年時点のリーダー層を確実に存続させるための方策がO5評議会により承認されました。機動部隊司令官・サイト管理官・特定プロジェクトの統括者を対象として最初期の試行には50名が選出されました。当該する各個人には顕著な遺伝的欠陥ないし広汎な既往歴の有無に関する検査が為された後、遺伝的クローン個体作成用のDNAサンプルが採取されました。現在まで、各個人に対して生存能力を有するクローンが3体 (すなわち選出された個人の第4世代まで) がSCP-████により作製されており、財団の需要に対して最高の成果を実現するため、各個体ごとに別個のクローン作製方式が採用されています。

概要: ローズ・ハッチャー 個体5132-323

現状: 肺ガンを理由として1992年に逝去。

有益な形質: 実務的な創造性、鋭敏な反射神経、感情のコントロール。

有害な形質: 天邪鬼な性格、権威に対する常習的な尊重の欠如、無秩序、依存的傾向、子宮内膜癌の遺伝病歴。

注記: 物理学およびに工学の博士号を取得。

インタビュー日付: 1981/3/12

インタビュー対象: ローズ・ハッチャー博士

インタビュー担当: ジョン・カタルド博士

<記録開始>

カタルド博士: 改めまして、このプロジェクトにご参加いただきありがたく思っております。

ハッチャー博士: こちらこそ、プロジェクトに参加させてくれたことを感謝する。今回の成果に関しては楽観的に構えているよ。

カタルド博士: 始めても?

ハッチャー博士: 何でも聞きたまえ。

カタルド博士: では初めに、本計画における貴女の役割に関して、一番初めに懸念されることは何でしょうか?

ハッチャー博士: クローン体に私の文書保管システムが滅茶苦茶にされるだろうことかな。

カタルド博士: …貴女用の文書保管システムがあるのですか?

ハッチャー博士: あるよ。特別仕様で設計されてるからその仕組みを知るのは誰もいないんだ、私以外はね。

[カタルド博士が笑う]

カタルド博士: 承知しました。幼少期の一番の思い出は何でしょう?

ハッチャー博士: 父に連れられたレゴランドで好きなものを手にしてよいと言われた時。レゴの収納箱と収納箱とを駆けて巡り、この手で自分のバケツにレゴを掻き集めた。それが至福というものだった。

カタルド博士: 素敵です。貴女が最も恐怖する、形のないものは何でしょうか?

ハッチャー博士: 重要な話があるというのに無視されること。

カタルド博士: ふむ。では、財団への忠誠心を5段階で評価するとしましょう、貴女はどちらに入ると思われますか?

ハッチャー博士: 3番目だ。

カタルド博士: 3番目?

ハッチャー博士: これは仕事だ。私はここの理想に根っこからぞっこんってタイプじゃあない。それに、キリが無いほどの慣行も快く思ってはいない。求められることはすれど、仕事場なんぞよりも忠を尽くすべき物事が私には多くあるのだよ。

カタルド博士: それは例えば?

ハッチャー博士: 家族だよ。

カタルド博士: 納得です。ありがとうございます、ハッチャー博士。次のステップについてはすぐにご連絡差し上げます。

ハッチャー博士: そいつは光栄だね。

<記録終了>

終論: ハッチャー博士個人に対する調査の結果、既知となる要注意団体のいずれとも関係を持たないことが判明しました。現時点でハッチャー博士には諜報上の懸念がないと判断されます。

添付書類

死亡証明書 - ローズ・ハッチャー
財団内履歴書 - ローズ・ハッチャー
身体的事項の報告書 - ローズ・ハッチャー

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