2/5155 LEVEL 2/5155CLASSIFIED |
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アイテム番号: SCP-5155オブジェクトクラス: Euclid |

SCP-5155。
特別収容プロトコル: SCP-5155はサイト-5155自然保護区で飼育および世話がされます。財団ウェブクローラーカッパ-82("ギルマーガール")はSCP-5155によって引き起こされた異常な活動の公開記録を自動的に削除するようプログラムされています。
説明: SCP-5155はギルマー一家、ネバダ州郊外にある一家の邸宅、および一見無関係な8.6トンの新鮮なズッキーニの、変位した超物理的本質を主体とする異常存在です。全ての変位した要素は、1955/5/15の変位の際に保持した超物理的本質の特性を保持しています。しかしそれ以来、変位した全ての要素は22匹のミュールジカ(Odocoileus hemionus)の群れとして基底現実に物理的にインターフェースしています。このインターフェースの性質は、逐語と比喩の間の概念的な流動状態に存在しており、その結果SCP-5155がいつ、どのようにして基底から外れる可能性があるかについての予測は様々です。
ギルマー家は、両親のロンダ(29歳)とエドワード(33歳)、子供のスージー(6歳)とブリスベン(10歳)、そしてペットのボーダーコリーのサッサフラス(年齢不明)で構成されています。2020/03/13現在、ブリスベンは家族の中で唯一、家族の変位や時間の経過を完全に認識していることを示しています。しかし、家族全員が敷地内にある異常量のズッキーニの存在を認識しています。家族との交流を試みることは失敗に終わり、時折心的外傷を負うこともあります。家族の個々の人格は、程度の差はあれど時間の経過とともに安定しなくなってきています。
SCP-5155が物理的にベースラインの現実と相互作用する22頭のミュールジカは、一見身体自主権を持たないが、神経画像学的研究では、動物は現在も元の超物理的本質(SCP-5155のものと共通している)と痛みを感じる能力を保持していることが示唆されています。何十年もの努力にもかかわらず、ギルマー家を危険にさらすことなく、人道的に動物を終了する方法は発見されていません。
観察記録:
序文: 2020/03/13午後12:32に記録された映像の転写
[記録開始]
(シカ16は、その種の通常の可動域を超えて四肢が過剰に伸びた状態で仰向けに横たわっている。)
ブリスベン: 神様。神様。イエス様。イエス様。イエス様。天よりおいでください。天よりおいでください。イエス様。イエス様。
(シカ21はシカ09の頭部に向け体を投げ出し、シカ09が地面に平行かつ臀部の少し後ろに位置する軸に対し反対方向に70度回転する。)
ロンダ: ブリジー、静かにしてくれる?母さんは夕食の準備をしてるの。
(シカ16の四肢がさらに伸びる。プチンッと音がする。)
ブリスベン: 今は昼時だよ。神を復活させようとしてるんだ。もし僕が2階の部屋にいたなら、どうやって僕がそこにいた音がキッチンから聞こえたんだい?
(シカ21は突然地面に沈み、視界から消えていく。すぐ後に耳の先端がシカ16の腹部から突き出る。)
ロンダ: ブリズベン・ユリディス・ギルマー、そこら中キュウリだらけで温かい食事を作るのも大変なのに、あんたの失礼な態度に耐えなきゃいけないのが本当に気に食わない!
(シカ07とシカ19は真上に飛び立って視界から外れる。)
ロンダ: クライスラー・インペリアル。1また始まった。
(シカ09は前述の軸でさらに80度回転している。シカ21の頭部がシカ16の腹部から完全に突き出る。両者の毛皮は、体が交差する点に沿った血に濡れていく。)
ロンダ: あなたがキュウリの当番よ。私には自由に動く余裕が必要だわ。
(遠くでサッサフラスが吠えているのが聞こえる。)
ロンダ: 奴らは戻ってくる。傷付けさせないで。
(シカ21とシカ19が地面に沈む。シカ04とシカ15が完璧に同期した歩きで木々から現れる。シカ15はシカ04の真上に吊り下げられており、蹄はシカ04の耳と同じ高さに落ちている。)
スージー: パパはどっち?
エドワード: パパは一番近いのでもいいよ。ウオァァァ!
(スージーの笑い声が聞こえる。)
スージー: 私はどっち?
エドワード: 君のは僕が後悔するほどキュートなキュウリだよ。
(シカ04とシカ14が地面から持ち上がり、風に運ばれるように漂い、わずかに転落する。彼らの歩幅とシカ15の垂直軸に沿った物理的な変位は、この出来事の影響を受けないままである。)
ブリスベン: 神様。イエス様。神様。
(シカ01の顔が高さ約4.6mの木の樹冠から現れる。)
エドワード: 僕の小さな神学者はどう?
(ブリスベンが悲鳴を上げる。シカ22と思われる姿が連続して全て同じ方向に上空を6回横断する。)
エドワード: じゃあ問題。人は死ぬと、天国か地獄に行きます。
(シカ01の口が開く。口からシカ16、09、03がゆっくりと上る。遠くでサッサフラスの鳴き声が聞こえる。)
エドワード: 神は死んだらどこへ行くでしょうか?
(ブリスベンが悲鳴を上げる。シカ16、09、03が炎に包まれる。)
ロンダ: ディナーの準備ができたわよ。Dinner's ready, dear.
[記録終了]