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特別収容プロトコル
SCP-5205は、補助サイト-51/8aの職員が維持/監視する1km2の立入禁止区域に収容されています。制限区域であることを示す警告標識が外周部に掲示されており、保安職員はニュージャージー州警察 (NJSP)と連携してこれらの制限を施行します。
SCP-5205-1実例群はまとめてサイト-51の生物学的収容チャンバー27に収容されています。新たな実例は全て、発見時点で徹底的に文書記録に残してから収容下に移送します。SCP-5205-1実例を用いた実験は、医療部門の職員であれば、HCML監督官の承認を得て実施することができます。
説明
SCP-5205はニュージャージー州のパインバレンズ1にある1km2の森林地帯に影響を及ぼす未解明現象です。不定期に、様々なヒトの身体部位 (集合的にSCP-5205-1と指定) がこの領域内に出現します。
2020/01/01時点で、78点のSCP-5205-1実例が回収されており、全ての実例は土壌の最上層に一部がめり込んでいました。SCP-5205-1実例は年間およそ15~25点という一貫性の無い割合で出現し、回収時の腐敗の程度も様々に異なります。各実例はそれぞれ異なる個人に由来すると断定されており、その年齢2、性別、民族性もまた多様です。最近出現したSCP-5205-1実例の血液分析で、一貫してアドレナリン関連の化合物が多く含まれていることが判明しました。SCP-5205-1と本来の肉体の切断は分子レベルで発生しています。出現した実例には即時の出血は確認できず、予想される速度で腐敗します。財団は指紋、DNA解析、歯科記録、顔認識を通してSCP-5205-1実例に対応する人物を発見することに成功していません。SCP-5205-1実例の起源は現在も不明です。
発見
2017/06/23、SCP-5205はバーリントン郡内のパインバレンズをパトロールしていたニュージャージー州警察の警察官に発見されました。警察は当初、SCP-5205を死体遺棄地点と考えて領域を封鎖し、分析のために合計10点のSCP-5205-1実例を回収しました。更なる領域内捜査によって、様々な運動用の安全装備や衣服の残骸が一部のみ出現しているのが確認されました。
財団はNJSP内の資産から、幾つかのSCP-5205-1実例の検死報告書を受け取りました。これらの報告書には詳細な写真や分析記録が含まれていましたが、分離原因を特定できていませんでした。財団が全面的に関与する必要性の有無を判断するため、財団はFBI捜査官を装った2名編成の調査チームを派遣しました。3つの州にまたがる地域の病院や救急医療センターが徹底的に調査されましたが、SCP-5205-1実例に対応する負傷例はありませんでした。職員がSCP-5205-1実例の詳細な検査を行い、一般的な原因による切断の可能性は低いと判断した後、財団は全面的に調査を引き継ぎました。
到着後、財団は補助サイト-51/8aとSCP-5205周辺の立入禁止区域を確立しました。SCP-5205に関する全ての情報は公記録から除去され、発見者のNJSP職員は記憶処理を受けて解放されました。
通達: 2020/06/14
05:26 GMT、立入禁止区域401bの財団職員が、新たに出現したSCP-5205-1実例を発見しました。この実例は人間男性の右腕及び右肩で構成されており、青いタスラン生地とスパンデックスから成る衣服の袖を伴なっていました。
バックパック式パラシュートが、問題のSCP-5205-1実例から約1m離れた場所で回収されました。その後の分析で、メインのパラシュート展開バッグと、開きかけの予備パラシュートの双方の解放ピンに欠陥があることが判明しました。バックパックは異常なレベルのシータ放射線値を示す未知の素材で構成されており、“ワイルド・ビルの超次元スカイダイビング教室”という赤いロゴが側面にエンボス加工されています。公記録上には、この名称の企業に関する情報は全くありません。SCP-5205と前述した企業の起源について更なる調査が進行中です。