アイテム番号: SCP-528
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-528に指定された全ての物品は、使用していないとき、それらの個々の容器の中で保管します。容器が紛失、または破損した場合は、新しい共通の容器に移します。SCP-528の全ての容器は、サイト-23のZ-12にある厳重保管ロッカーの中で保管されます。サイト-23のシニアスタッフは、前述のロッカーの組み合わせ錠の答えを与えられます。レベル3以下の者は全員、SCP-528を作動させることは許可されていません。組み合わせ錠の答えは、週に1回のペースで変更されます。
説明: 現在7例のSCP-528が財団の管理下にあります。SCP-528は小さくて赤い物体で、シリー・パティー1のロゴが"ザ・ファクトリー"に置き換わっていることを除けば、視覚的にはシリー・パティー・コーポレーションの使用しているものと同一のプラスチックの容器に入った状態で見つかります。
SCP-528は、65%のジメチルシロキサン(ホウ酸とのヒドロキシル末端ポリマー)、17%のシリカ(水晶)、9%のチキサトロールST(ヒマシ油の誘導体)、4%のポリジメチルシロキサン、1%のデカメチルシクロペンタシロキサン、1%のグリセリン、そして1%の二酸化チタンで構成されている無機ポリマーであるように観測されます。一般的なシリー・パティーと似ていますが、SCP-528はいくつかの違いが見られます。それは引き裂きに対して完全な耐性があることが証明されていますが、刻み目がつき、切り分けることが可能であるように見えます。ボールの形になっているものを投げたとき、SCP-528は通常のものと比べて2倍の弾みがつきました。
主な相違点は、インクが含まれているかいないかに関わらず、SCP-528を任意の人間の画像に上から押し付けると、写しとることが可能であるという点です。それは、紙や写真用紙に印刷された画像だけでなく、テレビやコンピュータのスクリーンからも写しとることができます。1度SCP-528に写しとられた画像は、限られた方法としてSCP-528をボール状に丸め込む、またはアルコールを擦り付けるといった方法で削除できます。
SCP-528に写しとられた画像に対してのあらゆる行動は、写っている個人に同様の影響を与え、通常の結果として写っている個人の死亡で終わります。
実験1
SCP-528をD-528-1の写真に用いた。SCP-528を用いる際に加えた圧力は、画像の腕を引き伸ばす原因となった。D-528-1の腕は、画像の1インチの伸びにつき1cm伸び、D-528-1は痛みによって叫んだ。X線による詳細な検査は、D-528-1の骨や肉が[データ削除済]されていることを明らかにした。SCP-528の約5インチの伸びは、画像に裂け目を形成した。D-528-1の腕は同じ場所から切断され、失血した。更なる実験は、D-528-1が未だにSCP-528の影響下にあることを明らかにしたが、D-528-1の腕はもはや影響下にはなかった。
実験2
D-528-1の画像を写しとったままのSCP-528に、画像を削除する目的でアルコールをかけて擦り付けた。アルコールを画像の部位に用いると、それと対応するD-528-1の部位が消失した。胴体を拭い去ると、D-528-1は生命活動を停止した。この時点でD-528-1はSCP-528の影響下より外れ、それ以降の洗浄では目立ったことは何も起こらなかった。
実験3
SCP-528をD-528-2の写真に用いた。SCP-528を内部にD-528-2の画像を写したまま、ボール状に丸め込んだ。D-528-2はボールのように凝縮されたが、骨が折れることはなく、被験者は頭部が腹部に丸め込まれるまで叫び続けていた。この時点で被験者は窒息死したと考えられ、SCP-528はD-528-2に対する影響を停止した。丸めたものを広げたとき、D-528-2の画像はSCP-528に表示されなくなっていた。
実験4
SCP-528をD-528-3の写真に用いた。SCP-528は続いて沸騰している水の中に投入された。D-528-3は、熱を訴え始めた。約5分後、SCP-528上のD-528-3の画像がにじみ始めた。D-528-3は肉と骨を均一にたわませ、溶けることにより叫び声を上げ始めた。彼の鼻が溶けて口を覆い、呼吸を阻害して窒息に繋がったときに実験は終了された。
メモ: インクを写すときに服も一緒に複製されますが、いかなる方法によってもSCP-528の影響を受けません。