SCP-5280-J
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アイテム番号: SCP-5280-J

オブジェクトクラス: Euclid-ubique

特別収容プロトコル: SCP-5280-Jを使用している事例が確認されたのは、アメリカ合衆国とリベリア、(やや狭い範囲で)イギリス及びその連邦諸国です。これらの地域は全体としてSCP-5280-Jの主要な収容地域として構成されています。これらの地域は何の変哲もありませんが、住民や職員の住居にとって安全であるとされています。SCP-5280-Jの事例はかつて収容の対象外でした。しかしながら、そのお粗末さ故、これらの事例はSCP-5280-Jを拡散させ得るものとしてみなされてはいません。

SCP-5280-Jの収容方法はケースバイケースではありますが、その使用を取り除こうとする試みに焦点を置いています。SCP-5280-Jを使用しようとする対象への処置101010("Dope Slaps"1)の執行は、現在最も効果的な手段です。この処置の度重なる執行は、多くの場合、慣習的なSCP-5280-Jの使用を治療する上で大変効果的でした。しかしながら、そのような使用者はSCP-5280-Jの主な収容地域で育ってきたため、科学的、あるいは技術的、ないしは専門的状況の問題で根治できません。

説明: SCP-5280-Jは理論上、距離・面積・容積・質量を表現することが可能な単位の集合体から成る、感染性のミームです。しかしながら実験により、その用途においては非実用的であることが証明されています。距離や質量の測量に用いる基本的な単位として不合理であるとは言えませんが、明らかにいい加減な換算レートを必要とするため、同じ量を表す異なる単位との変換が必要以上に困難です。SCP-5280-Jを根絶しようとする試みは今現在難航しています。これはこの奇妙な特性が先人たちの間で広く拡散したことにより増長したためであると考えられます。

SCP-5280-Jが示した性質の内、幾つかを財団は最も重要な要素であると捉えています。

  • 実際に使用している人口は数億人に及びます。これはSCP-5280-Jの主な収容地域の文化に影響があったためであると考えられます。職員は文化に応じて意見を同調させるよう推奨されています。
  • SCP-5280-Jの主な収容地域で製造、販売されている測量機器に出現します。一般的に一部の機器はメートル法の単位と併記する形で出現するものがあり、これらの機器をまとめてSCP-5280-J-2と表記します。所在が判明したSCP-5280-J-2はSCP-5280-Jとして分類されています。使い道がないため、発見されたものはすべてサイト43の射撃場に寄贈しています。
  • 最近採用された新人職員が提出するレポートにSCP-5280-Jが見受けられます。訂正するのは簡単ですが、度重なるAnomalousアイテムの発生はスタッフメンバーの悩みの種となっています。数名のスタッフメンバーは、財団の公式文書で発見されたSCP-5280-Jをすべて修正することを彼らの任務とするよう、個々に主張しています。財団要員は無駄な努力だとして、注意喚起することを思い留まっています。

付録: 追加研究により、さらに以下のような特性を発見しました。

  • SCP-5280-Jには"ハロン(ファーロング)"と呼ばれる距離の単位も存在しています。どのようにして発生したのか、さらに調査が必要です。
  • SCP-5280-Jを使用している人間の中には、時々それがメートル法より優れていると主張する者が居ます。処置1231760 ("Facepalms"2)はこのような言動に対する適切な処置とされています。

SCP-5280-JのKeterクラスへの格上げ申請は、真面目すぎる人々にとって少々煩わしく不合理な表記方法なだけであるという事実から、却下されました。

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