SCP-532
評価: +9+x

アイテム番号: SCP-532

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-532のすべての研究サンプルは標準的なバイオハザード封じ込め手法に従ってください。サンプルは-8℃で維持してください。財団管理外のSCP-532の事例に遭遇した場合はただちに屋外から避難し、Dr. ██████████に連絡をとってください。

説明: SCP-532はPseudomonas oryzihabitans(訳注:実在の病原菌の学名)に組成が最も類似した病原性細菌です。SCP-532は低温耐性を示し、-25℃で増殖率は最大となります。SCP-532の耐性許容範囲は-52~-5℃です。さらに、SCP-532は、高温に対処するためにいくつかのメカニズムを有しています。

細胞膜上にいくつかの小さな鞭毛が並んでおり、これによってSCP-532は成層圏上部から中間層下部を流れる気流に乗って運ばれていきます。エネルギー源の不足のため、SCP-532は大気中では永遠に休眠状態に入っているでしょう。

対流圏から来る暖かい空気の流れを検出するとSCP-532は休眠状態から脱します。するとSCP-532は鞭毛を引っ込めて対流圏に降下します。対流圏の熱によって通常SCP-532は”細菌塊”へと変化し、それは雪の結晶のように見えます。対流圏の気温が0℃以上の場合、通常SCP-532は地球の表面に到達する前に死滅してしまいます。SCP-532が無機物や非排熱生物に接触した場合は鞭毛を伸ばし、気流によって成層圏上部へと戻るでしょう。

SCP-532は発熱生物の細胞膜に含まれる脂質と結びつき、吸熱反応を引き起こす化学物質で覆われています。この反応は付近の組織を破壊すると同時にSCP-532の増殖に最適な温度を提供します。 SCP-532の被害者はこの現象について、雪の結晶が皮膚と接触した時に感じる冷たさと似ていると説明しています。SCP-532は皮膚を分解し、摂取する傾向を示しており、そのため皮膚で覆われている限りは体内に侵入することはないでしょう。SCP-532が血流に侵入した場合、凍結によって水分子が結晶化し循環器系に重大なダメージを与えるでしょう。その結果通常被害者は失血によって死亡します。

宿主の被害者が死亡した後、SCP-532は成層圏上部に再び移動します。

未処置の場合SCP-532による死亡率は98%であり、SCP-532が”舌に引っかかった”場合は100%です。20℃以上に加熱された水に浸すことによってSCP-532の被害者は治療できるでしょう、しかし影響を受けた部位の組織は重大なダメージを受けることになります。SCP-532に感染した極端なケースでは影響を受けた四肢の切断が必要になる場合があります。

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