SCP-533-JP
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アイテム番号: SCP-533-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-533-JPはサイト-81██の第2低脅威オブジェクト保管室に保管されます。第2低脅威オブジェクト保管室への職員の立ち入りは一切禁止されます。SCP-533-JP及び第2低脅威オブジェクト保管室は設備維持のため、6ヶ月に一度定期点検を行ってください。定期点検の際は自走式掃除機などを使用しての清掃など、エリア内部に人間が立ち入らない形で行われます。定期点検時になんらかの異常が感知された場合には、直ちに担当収容チームへ報告を行ってください。SCP-533-JPを使用した一切の実験は現在禁止されています。

説明: SCP-533-JPは日本の教育機関で主に使用される1.3×7.2×0.03 mの黒板の形状をしています。SCP-533-JPは西暦20██年に通常の販売ルートより学校備品として東京の都立███高校で購入されました。納入後の授業初日のうちにSCP-533-JPは異常性を発現、SCP-533-JPの設置されているクラスの生徒1名が不可解な方法によって自殺し、多数の生徒が不登校となるという事件を発生させました。後、警察による現場検証の際にも2名の自殺者を出したことにより財団の関心を惹いたため監視対象となり、その後1名の自殺者を出したことで異常性が確認され、収容されました。
SCP-533-JPは、一定の広さを持つ部屋や建物などの閉鎖空間であればどのような場所であれ異常性を発揮します(以下この空間をSCP-533-JP-1と呼称)。SCP-533-JP-1内部に人間が6人以上集合すると、SCP-533-JPは活性状態になり、数時間以内にアトランダムに選出される空間内の1人を『被告』(SCP-533-JP-2Dに指定)とした、『学級会』と題される裁判を開始します。
SCP-533-JPがどのようなメカニズムを経てSCP-533-JP-1内部の人間の情報を獲得し、SCP-533-JP-2たちへの精神操作を行っているのかについては目下研究が進められていますが、現在のところ判明している事実はありません。

SCP-533-JP-E 『学級会』について: 『学級会』は、一定の単語(裁判→学級会など)の言い換えなど多少の特殊性が確認されていますが、概ね日本の刑事裁判の流れを模した形で行われているようです。しかし、判決が投票によって採決される、確認されている判決はすべて死刑のみであるなどの特徴から、『学級会』は一定の法規に従って進行される通常の裁判とは明らかに異なります。実際に、これまで確認されている『被告』の公訴事実は、現実に日本国などの実定法に違反する場合から日常の些細な悪事まで、広汎な範囲の出来事に及ぶため、あらゆる人が『被告』となりうる可能性を持つこととなります。左記の特性により、SCP-533-JPがSCP-533-JP-1内部のどの人間を『被告』として選出するかを前もって予測することは事実上不可能です。
また、『学級会』によって死刑判決が出た後、『被告』は直ちに自ら命を絶ちます。『被告』の自殺は、SCP-533-JPによる精神操作による物と推測されています。

『学級会』で出現するSCP-533-JP-2の一覧
名称 説明 備考
『被告』(SCP-533-JP-2D) 1名が選出されます。名称の通り被告人として扱われます。 審理中は外力によらない形で、原理不明な何らかの拘束を受けるようです。
『先生』(SCP-533-JP-2J) 1名が選出されます。裁判長の役割を持ち、審理のとりまとめの任を負っています。
『学級委員』(SCP-533-JP-2P) 2名、場合により1名が選出されます。検事の役割を持ち、被告への追及、求刑を行います。 これまで死刑以外の求刑が行われたことは確認されていません。
『証人』(SCP-533-JP-2W) 人数は不定です。検事が召喚する証人の役割を持ちます。検事がその場にいない人間を証人として召喚した場合、その当事者の人格が指定された人間に『移植』され、証人として振る舞います。 証人は必ずしもヒトというわけではなく、他の生物でも報告例があります。
『傍聴人』(SCP-533-JP-2A) 人数は不定です。SCP-533-JP-1内部にいて上記の役職を与えられていない人間がこれに該当します。被告への判決の投票権を持ちます。 これまで、被告の有罪以外の選択肢に挙手した例は確認されていません。


音声記録 SCP-533-JP-E-4 『第4回 学級会』



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